プロローグ
今回は短いです。
最新話で経緯を説明してますので、ご確認ください。
また報告でも言いましたが改稿版がございますので、今後はそちらでの更新となります。ご了承ください
一人の青年が真夏のカンカン照りな道を歩く。
その眩しい日光が一人の青年の頭に降り注ぐ。
じりじりと照らされたその青年の体からは水分と体力が少しずつ奪われていく。
「暑い……」
そう思わず口にした青年の名前は阿久津 蓮生
最近外に出てなかったからだろうか阿久津は体力が落ちているのを感じる。
唯一運動らしい運動の体育も学校に行ってないためしていない。
勘違いしないで欲しいのはこの阿久津が学校に行ってないというのは別段不登校だとか学校をサボっている不良とかではなく学校で試験的にVR学習を取り入れた事と、高校3年生で、自主登校になっている事、一番大きいのは現在夏休みであるということだろう。
そうこうしているうちに阿久津はある店についた。
その店はとても古く、掠れた看板の文字から辛うじて玩具屋だということが分かる。
「やってるー?」
「残念ながら潰れてないよ。それで今日は?」
「分かって言ってるよね。」
「はいはい。これだろこれ」
「そうだよそうそれ!それじゃあお金はもう払っといたからそれじゃ!」
「おい!せわしないやつだな!」
阿久津にとっては慣れ親しんだ店の入り口の近くにあったレジカウンターで、馴染みの店員と軽口を叩きながらその品物を受け取る。
そして帰宅。
因みに余談だが帰るときにテンションが高くなって小走りになってしまい危うく転びそうになり、手にもったソフトを落として全てを台無しにしてしまうところだった。
「はは、ははは。ようやく手に入れたぞ」
そういう阿久津の手の中には1つのゲームソフトがあった。
VRMMO
一昔前だったら空想の中のゲームジャンルだったが、今ではVRという技術は医療、学業、趣味、ゲーム等と色々なジャンルで使われている。
今阿久津が手に持っているゲームソフトは天下のソーサル社から発売されたVRMMOソフト「Herun world online」である。
このソフトは前々からVRMMOで注目を受けており、ソーサル社の秘密兵器だそうだ。
売り文句は「次元が違うVRMMO」であり、そこまで豪語するだけあって前にあったβテストはとても盛況だった。
その事を予想した阿久津は最初から倍率の高いβテストには応募せず、ソフトを予約していたのである。
そのお陰で阿久津は最初からソフトを手に入れることができ、第一陣としてプレイすることが出来るのだった。
「おっとそろそろ時間だな。」
そんなことを考えていたら正式サービスの時間が近づいてきた。
阿久津はこれから始まる冒険にワクワクしながら、ヘッドギアを被り仮想現実という名の世界に飛び立つための魔法の呪文を唱える。
「バーチャル・オン!」
阿久津の目の前は真っ暗になった。
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