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隣町の古本屋  作者: sima
3/5

たまに

そういえば、ミキちゃん、彼氏と別れたらしいわよ。

ええ、そうなんですか?まあ、確かに毎日尽きないくらいの愚痴言ってましたもんね。

それがね、ミキちゃんがふられたらしいのよ。

え、ミキちゃんがふったんじゃないんですか。

そうなのよね、私もてっきりミキちゃんが愛想をつかしたんだと思ってたの。それがね、噂によると、ミキちゃん浮気されてたらしいわよ。それで、浮気相手にお熱しちゃったんだって、彼。

うわあ、それはまた、ミキちゃん爆発してそうな。

そう思うじゃない、だけど、案外ミキちゃん吹っ切れてるのよね。ほら、今だって、木下課長にべったり。

あれ、そういえばミキちゃん前から課長のことかっこいいって言ってましたっけ。

そうそう、ちょうど良かったんです~、彼と離れることができて。これで木下課長にアタックできます。だって、言ってたわよ。

え、本人とこの話したんですか。

ちょっと、気になっちゃってね。

なかなかですね。


職場にいるときの女性というのは、会社という狭い枠の中に収められているからか、普段よりもこういった噂話には敏感で、事が起きた次の日にはもう、誰かしらが話し始めている。

私は、いつもなんとなく過ごしていたら誰かに情報を見せびらかしたい人が来て、べらべらと喋っていく。ほとんどは、どうでもいいこと。

だけど、ミキちゃんは同僚の中では一番仲のいい子だから少し気になるなとも思った。


そうは思っても、私はこういった類の話は得意じゃない。あちらから話してくれればなんとか話を聞くことくらいならできると思うんだけど。


ちょっと!!聞いてくださいよ!!彼ったら浮気してたんですよ!

ええ、そうだったんだ。

いいですよー、さっき聞いたんですよね。隠さなくて大丈夫です。

ごめんね、ちょっとどういう反応していいか困っちゃって。

まあ、別に未練とかは全然無いんですけどね、ただ、なんというか、悔しいです。


いつも調子よく話してくるミキちゃんが珍しくつまっている。

よくよく顔を覗き込むと、目が少し光るように見えた。


ミキちゃん、大丈夫?無理してない?

大丈夫ですよ、これくらい。そんなやわな女じゃないんです、本当は。

一緒に、休憩室行く?

大丈夫です。それこそなんだか、あいつに負けた気がしますもん。

強いね、ミキちゃん。

あ、でもでも、私の慰め会してくれてもいいんですよ?

あら、元のミキちゃんの調子に戻った。

なんですかー、その言い方!

さっきまでのミキちゃんの方、可愛らしかったかな。

そんなこと言ってられませんよ!今の時代女は強くなきゃ。

ミキちゃんの言うとおりだね。よし、今度ごはん二人でいこっか。おごるよ。

きゃーー!!さすが!楽しみにしてますね!


ふぅ、とりあえずいつものミキちゃんの調子にもどってよかった。

さすがに課長のことは聞けなかったけど、ミキちゃん本人から別れた彼のこと話してくれたんだから、少しは信頼されてるってことよね。

ちょっとだけ、嬉しいかも。


たまにいいこともあったりするの

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