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馬鹿な俺っちとゲスな先生の「小説家になろう」のちょっとした講座  作者: 白起
今日も今日とておふざけいっぱい!毒いっぱい!
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おふざけ童話「御感想至上主義オッさんとポイント至上主義チョロインさん」

もしかして、50万字行くんでね?

200話だって行くんでね?

そう思えたら大抵行きます。

もしかして完結出来るんでね?

10万字行くんでね?

そう思うのも面白いですよ。

むかし、むかし「小説家になろう」と言うところに御感想至上主義オッさんとポイント至上主義チョロインさんが仲良く暮らしておりましたとさ。


「うっせー!糞アマ!御感想こそが作者の皆様を高める糧なんだよ!」


「黙れ!糞ジジイ!ポイント貰えなきゃ書籍化出来んだろうが!世の中金!金なんだよ!感想もらう前にポイントの一つでも稼いで来いや!この甲斐性無しの糞ワナビが!」


「おめえ、それはシャレにならん問題発言やぞ……」


オッさんはワナビの皆様を敵にしてはばからないチョロインさんにガクブルです。


「あ~ん?いつまでも夢見てんじゃねえよ。おめえ今年で幾つだ~?」


チョロインさんの言葉がオッさんの胸に突き刺さります。情け容赦の無い無慈悲の砲撃がオッさんの心に壊滅的な打撃を与えました。


「30です……」


30歳の男ならば、もっと自信を持って大きな声で答えましょう!

私の知り合いにはこんな情けない男は居ませんよ。


「仕事は?あんのか~?」


チョロインさん、分かってて聞くのは野暮ですよ。


「無職です……無いです……この年だとバイトも中々就けません……」


これは厳しい!非常に厳しい現実ですよ。

因みにチョロインさんは法律事務所を経営する弁護士さんです。年収は軽く八桁だったりします。


「けっ、人生の一発逆転狙っとるんですか。さいですか。ワナビって、ニートちゅう意味か?」


チョロインさんの言葉はぶっちゃけ、言い過ぎです。


「違います。頑張って、プロの小説家を目指す人の事です」


オッさんは涙目です。負けるなオッさん!読者の皆様はアンタの味方だぞ!


「へ~?おめえ、女と付き合った事あるんか?」


こりはアカン。差別的な発言です。この場において何の関係もありません。

多分、このチョロインさんはあの言葉を使って更に差別する気です。

ほら、アレです。魔法使いになる条件のあの言葉です。


「へ?何言ってんの?おまえと結婚しとるじゃん。おまえの親が許してくれんけど、籍も入れたじゃん」


何と!ここで衝撃の事実が!

オッさんとチョロインさんは結婚してたんですね。


「もう、あなた駄目じゃない!これじゃあ、ワナビを馬鹿に出来なくなっちゃうわ」


チョロインさんが急にしおらしくなりました。

ええ、デレに突入した訳です、はい。


「いや、馬鹿にしたらアカンよ。それは人としてどうなん?」


何と!無職のヒモ野郎の分際でオッさんがチョロインさんに説教します。


「だって……あなたはいつまで経っても御感想、御感想って……ポイント貰えなきゃ、あなたの書籍化の夢だって叶わないじゃない。御感想貰うよりも五桁評価貰える作品でも書いて早く私を安心させてよ」


五桁評価の無理ゲーさを知らないチョロインさんが簡単に言ってくれちゃってます。

この「小説家になろう」は未評価の作品の占める割合が約59%の恐ろしいサイトである事は常識ではありませんか。


「普通に無理ゲーやで。投稿作品数が25万超えて、その内の何作品が五桁評価やと思うの?」


「5万作品くらい?」


んな訳ねーです。

そんなポイントインフレ起きてません。

駄菓子菓子、機能の充実が徐々にではありますが、ポイントインフレへと導いてはいるみたいです。


「はあ……んな訳ねえべ。四桁取れたら、本当にアッパークラスだよ……難しいんだかんな」


「えっ、何でよ?とりあえず、なろうで受ける作品書いて完結させるでしょ。ランキング上位の模倣で良いわ。10万字くらい書いて読者の皆様の信用を勝ち取るのよ。そして、間髪入れずに次の作品を書くの。やっぱり、ランキング上位の模倣で良いわ。で、完結させるでしょ。更に間髪入れずに次回作を書くの繰り返しすれば、四桁なんてそのうち貰えるわよ」


「まあ、マーケティングとしたら良い線行ってると思うわ。でも、アカン!俺は自分の面白いと思う物を一生懸命に書いて評価されるんや!それこそが尊いと思う!問題は勝ち目が全く無い事やけどな!」


「あなた、素敵よ」


オッさんが無駄に男です。

そして、チョロインさんはそのオッさんの姿に胸キュンです。メロメロです。

これだからオッさんに良いようにされてるのに気付けない。

チョロインさんがチョロイン足る所以ですな。


「ええか、なろうのテンプレは神様からチート貰うのが基本原則や!特殊能力が全く無しだと主人公の特殊性が知能に限定され易い。知能やで、馬鹿やないんやで。作者が頭良く無いと書けないんやで。普通に無理やろ。チートにしとき!」


「頭脳プレイをメインに書いたら駄目なの?」


「う〜ん、頭脳プレイする奴は基本的に結果を回避する能力に長けている訳やろ?頭脳プレイをするのには条件がある!【条件を改善出来る手駒が最初から揃っている必要がある】んや。徐々に仲間を増やすのではなく、最初から仲間が揃っているのが大切や。その仲間との交流を描写して行くんやな」


「じゃあ、なろうテンプレの一つであるヒロインを助け出すは難しいの?」


「それは主人公が初期においては一人のテンプレやね。主人公がそのままで異世界に行って仲間を増やすタイプやね。頭脳プレイでは手駒は不可欠やさかい、赤ん坊転生からの現代知識無双になる訳やで〜胸熱やな〜」


「凄いわ!それが分かるのに、何故貴方は人気作家になれないの?」


「だって、面白く無いもん。こんな捻くれた分析する奴はストーリーの先を何通りも予測するに決まっとるやろ。先が読めて面白くない。だから、こんなモンは書かない」


「お願い!なろうで受ける作品を書いてよ!」


チョロインさんは必死です。


「ここは小説家になろうや!自分の書きたいモンを一生懸命に書いたらええ。馬鹿にしたい奴には馬鹿にさせたらええ。プロを目指したい奴は需要を見極めて書けばええ。人気作家になりたい奴は何故人気が出ないかを考えればええ。俺は一生懸命書いて、何時かなろうからプロデビューや!」


「あなた……何時かなんて日は何時まで経っても来やしないわよ」


「じゃあ、お前が養ってくれたらええ」


「もう、仕方がないわね、あなたは」


駄目だコイツら……

なろうで小説家の道を歩み始めた貴方様はくれぐれもコイツらの様にはならないで下さいね。




めでたしめでたし




◆◆◆




「ふう、俺っちの新作の童話っすよ〜♪( ´▽`)」


「良い子に何を教え諭すのかが全く分かりませんね」


「特に意味は無いっすよ。読者の皆様の深読みに期待っすよ(((o(*゜▽゜*)o)))」


「まあ、それならば、それで構いませんよ。幸せの形は人それぞれですから、オッさんとチョロインさんはアレで幸せなのでしょう」


「うんにゃ、三ヶ月後にオッさんはチョロインさんに愛想を尽かされて捨てられるっすよ( ̄ー ̄)夢見とると大切な物を見失うがテーマっすよ(((o(*゜▽゜*)o)))」


「そりは夢が無いにも程があるwww」

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