表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

設定資料集置場

ゾンビハンタータマコ【設定資料】

作者: 原案:把 多摩子 原作:フィーカス

【あらすじ】

 田舎町カゼナミタウンの実家に帰っていたタマコは、友人のユウ・アマミヤからマシンガンやハンドガンの手ほどきを受けていた。

 しかし、突然発生したゾンビに囲まれ、持っていた銃で戦う羽目に。今タマコとゾンビとの戦いが始まる!


【登場人物】

※名前はすべて仮


・タマコ

 休暇を利用して、実家があるカゼナミタウンに戻ってきたOL。32歳。

 グラマラスなボディの持ち主で、会社の上司や同僚からしょっちゅう声を掛けられる。

 久々に実家で羽根を伸ばそうとしていたが、友人アマミヤに銃の手ほどきをしてもらっている時にゾンビの襲撃に遭い、戦う羽目に。


・ユウ・アマミヤ

 タマコの友人の男性。25歳。

 タマコからは弟と同様にかわいがられており、いつもタマコの家に遊びに来ていた。

 かなりのガンマニアで、模型から本物まで多数の銃を所持。

 町の射撃訓練場で働いており、銃の腕前も抜群。タマコにたびたび銃の使い方を指導していた。

 ゾンビ襲撃後、タマコとともに戦うことに。


・タマミ

 タマコの母。56歳。

 どんな家事でもこなす万能主婦。

 何か秘密を握っているらしく、医師の人質になったり、脅されたりしている。


・タマオ

 タマコの弟。24歳。現在行方不明。


・タマザブロウ

 タマコの父。60歳。現在行方不明。


・ナユタ・クオン

 カゼナミタウン在住の医師。28歳。

 幼女を診察したいという不純な動機で医師になった。

 タマミの主治医であり、半年に一度タマコの実家に訪れており、タマミのことをいろいろ知っている。


・バサニー・カインドマン

 カゼナミタウン出身の男性。当時17歳。

 住人を殺害した罪で幽閉されていたのだが、三年前に脱走。その後行方不明で、現在も捜索が続いている。


・イクカ・ロンリーキャット

 カゼナミタウン出身の女性。当時14歳。

 三年前の大災害による、唯一の死者。


【カゼナミタウン】

 大都市より少し離れた、人口が少ない平和な町。

 最小限の生活機能のみを備え、町人はのんびりと暮らしている。

 食糧確保のための農業が中心だが、鉱山が近くにあったり、豊富な自然に恵まれていたりしているため、鉱石や木材の産出現場としても重要視されている。

 周りは荒野と山に隠れており、大都市に通じる大きな道路以外、他の場所に行く手段がない陸の孤島的な立ち位置になっている。

 ITは大都市ほどではないが整っており、大きな災害の時は制御センターから大都市へと救助要請を取ることができる。

 住人は、「バッドオーメンドリーム」と呼ばれる予知夢を見ることができる人が大半。


【ゾンビ】

 カゼナミタウンに突如発生した生命体。多くは人間タイプ。

 高い知能を持っているようで、「生き物を殺すことで仲間を増やせる」ことを知っていたり、右手を垂直に上げることで仲間を認識していたりする。

 銃器、火力武器が有効。操っている人間がいる模様。

 これは、操っている人間の指示によるもの。

 町の墓地にあった墓はすでにすべて荒されており、中の遺体が無くなっていることから、墓地から発生したことが判明。

 人間をかみつく、斬りつけるなどにより、人間を仮死状態にすることで増殖。

 仮死状態の人間がゾンビ化するのは、ゾンビの攻撃によって侵入したウイルスのためと考えられ、ワクチンが存在する。

 基本的に倒しても、一定時間が経つとウイルスの影響で復活する。

 ゾンビにもいろいろ種類があり、弱点が異なる模様。


・白骨ゾンビ

 肉体がほとんどなく、骨だけで動いているゾンビ。町を最初に襲ったゾンビ。

 どうやら随分昔に亡くなった人からできたらしい。

 骨と言っても脆いものが多く、ハンドガン一撃で倒せる。

 一応打撃でも崩れるが、触れるとゾンビ化する可能性があるため、接近戦は禁物。

 最弱のゾンビだが、骨による攻撃力が結構高い。


・老人ゾンビ

 一般的なゾンビ。寿命で亡くなった人をベースにしている。

 老人のため筋力が衰えており、力はあまりない。

 しかし、やはり触れると厄介なため、接近は危険。

 また、倒すためには骨格を崩す必要があるため、ハンドガン数発程度の攻撃が必要。

 たまに筋肉ムキムキなゾンビもいるため、弱いからといって油断は禁物。


・若者ゾンビ

 主に鉱山などの事故により亡くなった人をベースにしたゾンビ。

 見た目は老人ゾンビに似ているが、筋力があるため力が強い。捕まれると逃げるのは困難。

 骨もある程度丈夫なため、マシンガンを何度も当てなければ倒せない。


・触手ゾンビ

 若者ゾンビを改造した、キメラ的存在。研究所にて開発が進んでいた。

 腕が伸縮自在で、触手のようにぬめぬめしている。攻撃力がやたら高い。

 倒すためには攻撃されないように伸びる腕を落とし、接近射撃により肉体を極限まで攻撃しなければならない。


【ゾンビを操る人間】

「上層部」と呼ばれる人間たち。ゾンビを発生させ、操作している模様。

 普段はどこかで監視をしており、姿を見せることはない(操作室でコントロールする必要があり、誤って自らがゾンビ化しないようにするため)。

 どうやら医師のナユタ・クオンも一枚かんでいるらしい。


【バッドオーメンドリーム《災害予知夢》】

 カゼナミタウンの住人が時々見る予知夢。

 災害が起こる夢を見ることで危険を察知し、住人全員で対策を取ることが可能。これにより、大きな災害を最小限の被害で食い止めていた。

 災害の大小により、見る住人の人数や詳細が変わってくる。大災害になると、ほとんどの住人が明確に見ることができる。

 ゾンビ発生時には、「上層部」の企みで災害予知夢が見れなかった模様。


【三年前の大災害】

 カゼナミタウンで起こった大火災。

 災害前、住民の大人全員が同一のバッドオーメンドリームを見ており、早急に対策が施された。

 しかし、発生現場が特定できず、思いもがけないところから火の手が上がり、密集していた住宅を巻き込む大火災となってしまった。

 事前の準備により、住民の大半は地下の避難場所に避難でき、賢明な消防活動により、全滅は免れた。

 しかし、それによって、逃げ遅れた一人の少女が死亡。バッドオーメンドリームを見始めて以来、唯一の災害による死亡者となった。


【適当プロット】

・プロローグ

 とある男は、三年間とある研究所で働いていた。

 そこで行われていた禁忌の研究は、男にとって目的であり、復讐のための手段であった。

 間もなく完成する、研究の成果。男はそれを試すために、町一つを実験場所として選んだ。

 この実験が成功すれば、三年間の苦労も報われる。そして、きっと幸せが訪れる。そう信じていた。


・ストーリー1:ゾンビの発生

 大都市での仕事に区切りをつけ、タマコは二年ぶりに長期休暇を取って実家があるカゼナミタウンに戻っていた。

 実家には母のタマミと遊びに来ていたユウ・アマミヤ、そしてタマミの主治医のナユタ・クオンがいた。

 診察が終わり、タマコは何故か「女でも銃くらい扱えなきゃ困る」と言われ、ユウにマシンガンとハンドガンの手ほどきを受けることに。

 しかしその夜、夕食を取っていると突然外から悲鳴が聞こえた。

 慌てて外に出て町に向かうと、そこはゾンビだらけ。外に出ていた住人が次々と襲われていた。

 パニックに陥っていたタマコだったが、ユウがとっさに銃を構え、次々とゾンビを打ち殺していった。

 タマコも、教えてもらった銃の扱いを思い出しながら戦闘開始。しかし、突然現れた、腕が伸びるゾンビが倒せず、タマコたちは一旦実家へと逃げて行った。


・ストーリー2:主治医の裏切り

 しつこく追ってくる触手ゾンビ。ユウに考えがあるとのことで、一旦タマコの実家へ引き返すことに。

 振り返った町は、建物がほぼ壊滅状態。タマコの実家は町から少し離れていたため、ゾンビの被害はなかった。

 庭を抜け、家まで入ってくる触手ゾンビを、ひとまず廊下で足止めするタマコ。すると、ユウがとっておきの銃を持ってきて、触手ゾンビにぶっ放つ。

 何とか触手ゾンビを倒したタマコたちだったが、自分の部屋に入ると、主治医のナユタがタマミを襲っていた。タマコ達に気づかれたナユタは、タマミを人質に取る。

 どうやらタマコの実家には、ゾンビに関する秘密があるらしく、それをナユタが探ろうとしていたらしい。

 タマコは母親を解放してもらうために、何とかナユタを説得してもらう。

 ナユタは解放の条件として、ゾンビから家を守っていた秘密を明かすように取引を持ちかける。

 銃口がタマコに向けられ、動揺した母タマミは、持っていたペンダントをナユタに渡すことにした。

 このペンダントは父タマザブロウとおそろいで作った、魔よけのペンダントと言われている。

 半ば迷信めいた話だが、ペンダントに付けられた鉱石の美しさに見とれたナユタは、それを持って逃げてしまった。


・ストーリー3:ゾンビ、襲撃

 タマコはその後を追おうとするが、家の外にはすでに大量のゾンビがいるのが、窓の外から見えた。

 タマコとユウ、タマミは部屋に鍵をかけ、布団にもぐってやり過ごそうとした。 

 ゾンビたちが家に入る足音が聞こえてきたが、しばらくすると、下からなにやら大きな声が聞こえてきて、外に出る音が聞こえた。

 窓の外を見ると、ゾンビたちが立ち去る中、最後に倒したはずの触手ゾンビが出てきた。どうやら、撤退命令は触手ゾンビの指示らしい。

 安堵したタマコたちは、今後の方針を相談することにした。先ほどの触手ゾンビの様子を見ると、どうやらゾンビは誰かに操られているようだ。

 唯一の町からの脱出ルートである大きな道路は、家に戻るときに確認したが、触手ゾンビと強そうなゾンビでふさがれており、脱出不可能。

 相談していると、小さな地震が起こり、本棚から一冊のノートが出てきた。それは父タマザブロウが書いていた日記で、三年前の大火災のことが書かれていた。

 それによると、その大火災で少女が一人亡くなっており、さらに復興中に住人殺しの罪で男が一人捕まっていて、脱走していることが分かった。

 今回のゾンビ事件に関連するのか。そう思った時、突然誰かがすごいスピードで部屋にやってくる気配がした。

 入ってきたのは、ゾンビのように右手を垂直に上げた、先ほどの医師ナユタ。片手に拳銃を持ち、タマコたちを殺しにやってきたようだ。

 危険を察知したユウは、ナユタをとっさの判断で射殺。

 ペンダントは、どうやらどこかに隠したらしい。ナユタは持っていなかった。

 ひとまず弟と父が心配になったタマコは、弟と父を探すことに決めた。


・ストーリー4:父と弟の捜索

 父は単身赴任で、国家秘密の研究を行っているとのことでどこにいるかわからず、弟は制御センターで働いているとのことで、ひとまず制御センターに向かうことにした。

 制御センターは町の中心部にあるため、ゾンビたちを倒しながら向かうことになる。しかし、このまま引きこもっていても仕方ない上に、制御センターまでたどり着けば、助けが求められるかもしれない。

 ゾンビたちと戦う不安はあるが、可能な限りの家にあった武器と、医師ナユタが持っていた拳銃を持ち、タマコとユウは出かけることにした。

 母のタマミは、父の研究で残していた別のお守りがあることを思い出し、父の研究を調べる為に家に残ることに。二人には、父が使っていた携帯通信機を持たせた。

 ゾンビの群れを突っ切るのを不安視していたが、ふとナユタがどうしてゾンビの群れの中をここまで来られたのかが気になった。

 そういえば、右手を垂直に上げて、ゾンビと同じ格好をしていたな。それを思い出し、ゾンビの真似をしながら町に近づいた。

 その予想は的中していたようで、町でうようよしていたゾンビたちは気づかない。

 何とかゾンビたちの目をごまかして制御センターまで向かったが、見張りには強そうなゾンビが待っており、近づけそうにない。

 機会をうかがっていたタマコとユウだったが、突然近くにいた老人ゾンビがユウに襲い掛かった。

 タマコはゾンビの真似をするが、まったく効果がない。仕方なく戦闘開始したが、その途中、ユウがゾンビに囲まれてしまい、ゾンビ化してしまう。

 タマコ自身も、持っていた武器の弾が切れてしまい、ゾンビたちに囲まれてしまう。

 もうだめだ、と思った時、突然ゾンビたちが動きを止めた。かと思えば、どこかに向かって行ってしまった。

 空を見ると、向こう側が徐々に明るくなっていくのが見えた。どうやら太陽の光が、ゾンビたちの弱点らしい。

 空っぽになった町で、タマコは疲労と安堵感で眠ってしまった。


・ストーリー5:災害予知夢

 眠っている間、タマコは夢を見ていた。大量の屈強なゾンビに、最強と思われる触手ゾンビ。

 そして、その奥で笑っている、一人の男と、その傍にいる女型のゾンビ。

 町の人はいなくなり、燃え上がる建物。そこでタマコは目を覚ました。

 気が付けば日は高くなっており、随分と眠っていたような気がした。

 民家の中は、誰も居ない。あまり気乗りしなかったが、家に帰る体力もなかったため、ひとまず民家に忍び込み、用を足したり食事を摂ったりと、体力回復を図った。

 何か情報が無いかと思ったが、パソコンがなく、その民家を飛び出した。

 そして制御センターに向かったが、今度は人間が見張っている。

 声を掛けたいが、ゾンビ側の人間だと困る。じっと様子を見ていると、ゾンビ化されていない人間が出入りしているようだ。

 中に入りたいのにまったくスキがなく、様子を見ているだけでうとうととしてしまい、再び眠ってしまった。

 次にタマコが起きたのは、薄暗くなった頃。ふと制御センターの入口を見ると、なんと見張りがいなくなっており、扉が開いている。

 周囲に誰も居ないのを確認し、タマコは中に潜入する。武器は、ユウが落としたマシンガンと拳銃。

 中には、屈強なゾンビがうようよおり、なんとか戦闘を避けていたが、それでも対峙したり、隠れているところを気づかれ、マシンガンで応戦する。

 しかし、やはり武器が少なすぎたため、途中で弾切れ。ひとまずタマコは近くの倉庫に、鍵をかけて隠れることにした。


・ストーリー6:父の研究

 ちょうどその時、母のタマミから連絡があった。父タマザブロウが隠していた研究資料が見つかったとのことだった。

 父の日記には、三年前の大火災で亡くなった少女、イクカ・ロンリーキャットについて書かれていた。彼女は両親が共働きで、両親はその時大都市に働きに出ていたらしい。

 そのことを知らなかった住人達は、子供たちは大人に連れられて非難した物だと思い込み、民家を一軒一軒調べることをしなかったそうだ。

 彼女の遺体は、家のベッドで発見されたため、火事が起こったことを知らずに寝ていたらしい。

 さらに、研究日誌によると、ちょうどその時に、大都市に向かう道路に倒れていた人物を助け、研究所員の一人として迎え入れたと記されていた。

 彼の名前はバサニー・カインドマン。非常にまじめで研究熱心だったため、父の助手にしたそうだ。

 そして、父の行っていた研究と言うのが、死者の蘇生に関することだった。最近発見されたウイルスにより、肉体の細胞を活性化させ、損傷個所を修復、さらに老化による代謝力低下も改善させるというものだった。

 動物を使った実験では、死体のみならず、生きている動物に対しても老化防止の効果が得られ、もうすぐ実用化しようと最終実験段階に移っていたところだった。

 だが、そのウイルスには致命的な弱点があり、空気に触れたり、特定の波長による音波や太陽光を長期間当てることにより死滅してしまうことと、ウイルスのみでは完全な蘇生ができなかったため、ある程度の肉体の修復のあと、ワクチンでウイルスを消し、本来の身体機能のみで体を動かさせるようにする必要があるのではないかと言う予測がされていた。

 結局このウイルスは、死者の完全な蘇生には至らないという結論がなされ、「ゾンビウイルス」と呼ばれるようになった、ということで締めくくられていた。

 その話を聞き、タマコには一つの結論が産まれた。ゾンビウイルスと名付けられたこのウイルス。これを使い、助手だった男が町に復讐しに来たのではないか。

 そんなことを母に話している時、突然扉が破られ、ゾンビたちが侵入してきた。

 幸いにも、倉庫は少し改造されて武器庫にされていたため、大量の武器を確保したタマコは、再びゾンビたちと戦闘しながら、制御センターの制御室をめざすことにした。そこまで行けば、きっと外部との連絡が取れるはず。


・ストーリー7:復讐者との対決

 屈強な若者ゾンビに苦戦しながら、タマコは何とか制御センターの制御室に到着した。そこは、町全体のコンピュータ管理をしたり、外部との連絡を行うための部屋で、たくさんの機械が設置されていた。

 あたりを見回すと、奥の部屋で弟のタマオが縛られているのが見えた。しかし、助けに向かおうとした瞬間、近くに男が立ちはだかった。

 彼の名前はバサニー・カインドマン。大火災の後に殺人の罪で捕まり、脱走した男だ。同時に、父の研究を手伝った助手でもある。

 町にゾンビを放ち、住人をゾンビ化した張本人で、今回の黒幕だった。

 タマコの予想通り、三年前の大火災の際、逃げ遅れた少女を住人たちが見殺しにしたと言い、今回の復讐に至ったそうだ。

 タマコはそれは誤解だから、こんなことをやめ、町の人たちを元に戻すように説得するが、聞く耳持たないバサニーは、二体の触手ゾンビを向かわせる。

 相手はあの最強ゾンビ。強力な武器で何とか倒せたものの、今はそんな武器はない。しかも二体。

 懸命に腕を飛ばし、頭をぶち抜き、何とか一体は倒すものの、二体目のパンチで吹き飛ばされてしまう。

 追い詰められ、タマコ、ゾンビ化のピンチ。

 しかし、そこで突然銃声が聞こえたかと思うと、触手ゾンビの腕が吹き飛び、体が倒れた。

 そこにいたのは、タマコの父、タマザブロウだった。

 それを見たバサニーは、どうせすぐに復活すると粋がったが、タマザブロウが撃ちこんだのはワクチン弾、つまりウイルスを破壊する弾丸だったため、復活は不可能。

 追い詰められたバサニーは、そばにいた一人の女型ゾンビを肩に抱き、手に持った小瓶を見せつけた。

 せめてイクカだけは、と小瓶を開けるが、タマザブロウは「無駄だ、復活には足りないものがある」と止める。しかしバサニーは警告を聞かず、ゾンビに小瓶の中身を飲ませる。中はゾンビウイルスのワクチンで、ゾンビの本体であるイクカ・ロンリーキャットの体は修復済みで、後はワクチンでウイルスを止めれば復活できるはず、と信じていた。

 ところが、イクカがワクチンを飲むと、途端に動きを止め、その場で倒れこんでしまった。

 どうしてなんだ、と泣き叫ぶバサニーに、タマザブロウは「完全復活のためには栄養が必要だが、それを摂取させる手段がない。死者はやはり復活などしないのだ」と諭したのだった。


・エピローグ

 弟のタマオは解放され、タマオにより大都市には救助要請が行われた。

 ゾンビたちは制御室の特殊な音波により操っていたらしく、それを用いてゾンビ全員を町の中央に呼び寄せ、太陽の光を浴びさせた。

 これにより、体内にあったゾンビウイルスは消滅し、遺体から作ったゾンビは遺体になり、仮死状態でゾンビになった者は普通の人間へと戻った。

 弾丸などによる傷は、どうやらゾンビウイルスにより修復されたらしい。

 何人かのけが人が出たが、大都市からの応援によりけが人は大きな病院に移され、ウイルスが残らないように大規模で徹底的な消毒が行われた。

 こうしてタマコとゾンビたちの戦いは終わり、タマコは元の生活に戻ることになった。


 タマコの体に、わずかなゾンビウイルスを残して。


【その他】

 彼氏が出てこないので、ゾンビ化した設定にするか、ユウ・アマミヤが彼氏という設定にするか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ