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物語から伝説へ  作者: 愚者の夢
三章
20/32

三ー陸話・・・・・初依頼

 …冒険者ギルドに着いた頃には、お昼になっていたので昼食を食べてからクエストを請けに行った。

 

 二階のクエストセンターの受付に行って、初めてクエストを請ける事を受付のお姉さんに伝えた。お姉さんからクエストには請けれるランクと種類があり、初めてならDランクのクエストから請けることを進められた。どんなことをするのか詳しく内容を聞いてみると、あるお店の整理の手伝いをすることらしい。数時間で終わるので危険もなく報酬は少なく銀貨四枚。クエストのやり方を勉強するにはちょうどいいと思い、請けることにした。ギルドカードの提示を求められて、お姉さんにお渡すと驚いたようにカードを確認した。

 

「このカードはBランクじゃないですか。初めてクエストを請けるじゃないんですか?」

 

 僕はこの質問の意味がわからず聞き返した。

 

「初めてですよ。昨日登録に来て、今日初めてクエストを受けに来ました。何か問題でもありましたか?」

 

「通常は初めて登録された方はDランクから始めます。お城の兵士はCランクからです。Bランクからなんて…昨日…あ!…やっぱり、貴方がサークさんでしたか。」

 

 お姉さんは説明の途中に何かを思い出し、手にしているカードを改めて確認して一人納得をした。僕はますます訳がわからず、再度お姉さんに尋ねると

 

「Bランクから始められる方は殆どいませんので、Bランクのカードをお持ちで初めてクエストを請けに来たなんて信じられなかったんです。異例のBランクから始められる方がいると、昨日に聞きましたが貴方だとは思わず、すみませんでした。改めまして手続きの続きをします。」

 

 お姉さんはそう言うと、書類を取り出して僕に渡してきた。渡された書類を確認してみると、『クエスト依頼書』と書かれていた。書かれている項目は、ランク・依頼主・クエスト内容であった。

 

「これをどうすれば良いですか?」

 

「はい、これを持って依頼主のところに行き依頼内容を完遂してください。その後、依頼者から完遂のサインを貰ってきて下さい。」

 

「わかりました。じゃ、早速行ってきます。」

 

 僕は依頼書を持って依頼書に書かれた店に向かった。着いた店は魔法関係の道具などを扱う店で中に入ると、いたる所に色んな物が並べ…置かれ…いや、積まれていた。積まれている状態を見ながらこれだけの物を数時間で片付けられるのか少し不安になった。そういえば、店は開いていたが依頼主の姿が見えない。

 

「すみませーん、誰かいませんか?」

 

 何の返事もない…

 

 もう一度呼んでみた。

 

「すみませーん、誰かいませんか?」

 

 …何の返事もない…どうしょう???

 

 …依頼主に会えずに困っていると

 

 ガタッ 

 

「キャッ」

 

 ドサッ

 

 何が崩れるような物音と小さな声が聞こえた。気になったので声の聞こえた置くへと行ってみる。そこには多数の本に埋もれた少女が気を失って倒れていた。慌てて本を除けて少女を抱き起こし、意識を覚醒させようと声を掛けた。

 

「大丈夫ですか?」

 

 少女は起きる気配がなく、軽く頬を叩いてみた。

 

「…う~ん」

 

 少女の意識は覚醒し、目を開けて僕をジッと見つめた。

 

「気がつきましたか、どこか怪我はしていませんか?」

 

 少女は意識がまだハッキリしていないのか、僕を見たまま何の反応も返さない。頭の打ち所が悪かったかもしれないと思い、病院に連れて行こうとそのまま抱き上げたら返事が帰ってきた。

 

「えぇ~、別に~痛いところは~ないです~。」

 

「そう、良かった。」

 

「はい~、良かったです~。ところで~貴方は~どちら様ですか~?」

 

 見た目には怪我も無く、返事も一応あったから大丈夫だろう。僕は名乗ろうした時、少女は胸の前で手をポンッと合わせて思い出したように言ってきた。

 

「あ~、私~名前を言って無かったです~。失礼しました~。私は~サリナって~言います~。」

 

 何か独特な雰囲気のある子だな…

 

「僕はサークって言います。ギルドの依頼でこの店に来たんですが…。」

 

「ギルドからですか~。わざわざ~ありがとうございます~。それと~なぜ、私は~抱っこされているのでしょうか~???」

 

 確かに、抱き上げたまま話しかけていた…僕は慌ててサリナを下ろした。

 

「ごめんね、倒れていたので病院に連れて行こうかと思ったんだ。」

 

「そうなんですか~なんで~倒れていたんですかね~? 確か~整理の~途中だったんですが~。」

 

 サリナはそう言うと手を組んで右手を頬に当てて、考えながら部屋の様子を見回した。

 

「あらら~先ほどより~部屋が~… ユー君に~… ユー君に~…」

 

 散乱している本を見て、ショックを受けているみたいだ。

 

「ただいまー」

 

 誰かが帰っていたみたいだ。

 

「サリ姉、奥の部屋に…お前誰だ?」

 

 部屋に入ってきた少年は僕と同じくらいの歳だろうか?僕を見ると警戒しながら、質問してきた。

 

「ユー君~こちらは~サークさんって言うの~ギルドから来られたの~」

 

 少年はサリナの方を向き

 

「ギルドから……って、サリ姉~!」

 

 部屋の様子を見て、サリナにお説教を始めた。

 

 …約20分経過、僕は横で忘れ去られていた…

 

 お説教の内容は要約すると、整理してもドジをするから止めとくように!らしい。お説教の一区切りついたところで、僕は2人に声をかけた。

 

「えっと、そろそろいいかな?」

 

「あ! すみません。サークさんでしたね。ギルドから来たという事は、整理の依頼の件ですよね。」

 

 少年の態度が先ほどは全然違うと思いながら

 

「ええ、そうです。何を…っていうか、これらの整理です…よね?」

 

 部屋の中の散乱した本や、積み重ねられた大量の道具など少し圧倒されながら言った。

 

「はい、早速はじめましょうか。…まだ名乗っていませんでしたね。ぼくはユーマと言います。作業はぼくの指示に従って下さい。よろしくお願いします。」

 

 本当にこれらの量が数時間で終わるのか不安になったが、初めての依頼で、ここまで来て断るわけにもいかないから素直に従おう。作業の指示を聞くといろんな魔法道具をお店に並べるものと、魔法ギルドに持っていって鑑定してもらう物に分け、鑑定する物は馬車の荷台に積むだけらしい。

 

「ユー君~、私は~何したらいい~?」

 

「整理には手を出さないで!終わるものも終わらなくなるから、先程言ったようサリ姉は大人しく店番しといて!」

 

 ユーマはサリナに強く言い放った。

 

「ユーマ君、それは少し言い過ぎでは?」

 

「サークさんは口を出さないで下さい! 整理が丸一日かかっても終わらなくなりますよ。」

 

「…ユー君酷い~昔は~お姉ちゃんの言う事を~素直に聞いてくれた~優しい子だったのに~」

 

 サリナは床にしゃがみ込み指で、のの字を書いて、いじけている。

 

「サリ姉、昔話もいじけるのも後、店番してきて」

 

 ユーマはそんなサリナの姿を見ても、態度を崩さずに表を指差し、店番をしてくる様に言った。サリナはトボトボと歩いていった。時折こちらを振り向きながら、寂しそうな様子で…

 

「本当に良かったのかな?」

 

「大丈夫です。サリ姉はあんな感じですけど、かなり完璧に近い人ですよ。…片付けが出来ない点を除けば…」

 

 ユーマは僕のは方を向き作業の指示を簡単に出してきた。

 

「では、直ぐに始めましょうか。整理する道具には張り紙をしているので、張り紙を見ながら運んで下さい。わからない物は纏めて貰って最後に分けます。じゃ、サークさんは大物のギルドの張り紙の物を裏の荷台に積んで行って下さい。」

 

 作業をしながら、これだけ大量の道具をどうしたのか疑問に思って聞いてみたら、両親が仕入れという旅行をしているので、各地で仕入れた道具を偶に一気に送ってくることがあり、今回はいつもより多かったので人を雇うことにしたそうだ。中には効果のハッキリしていない道具もあるので、魔法ギルドに持っていって鑑定して貰うらしい。

 

 …四時間後

 

 奥の部屋とお店の中に積まれていた道具の整理も殆んど終わり、依頼達成となった。

 

「サークさん、ありがとうございました。思ったより早く終わることが出来ました。」

 

「ユーマ君の指示や張り紙の下準備があったから、迷わず運ぶことに集中できたよ。そうだ、依頼書にサイン貰えるかな。」

 

 僕は依頼書をユーマに渡し、サインを貰った。

 

「また、この店にお客様として来て下さいね。サービスしますから。」

 

 

 

 こうして初めての依頼は無事に終わった。

ここまで読んで頂き、ありがとうございます。


投稿が遅くなって、すみません。


某狩りゲームをして、書いていませんでした。


重ねて、お詫び致します。


小説自体はまだまだ続きます。


これからも、よろしくお願いします。

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