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物語から伝説へ  作者: 愚者の夢
三章
17/32

三ー参話・・・・・ギルドでの登録

この頃、投稿するペースが落ちてすみません。

 …階段を上がっていく。

 

 三階に着いたら奥から大きい声が聞こえてきた。見てみるとカウンターがあり、その前で冒険者の男が何かを訴えているようだ。どうやら共同で依頼を請けたみたいだが、自分の報酬だけが少なかったみたいだ。その様子を見ていると、ここでは登録の他に苦情などの事務処理も全てやっているみたいだ。

 

 僕は空いている職員の受付で登録をしようと思い

 

「僕は受付に行って、登録をしてくるのでここで待っていて。」

 

 リリア達にロビーの椅子で待っているように伝え、カウンターの受付のお姉さんの方へ向かおうとした。するとリリアは僕の服の裾を掴み

 

「すぐに戻ってきてくださいね。」

 

 不安そうな表情を浮かべて、僕に話し掛けてきた。

 

「大丈夫だよ。すぐそこにいるから、何かあっても声を掛けてくれたら良いよ。」

 

「いえ、私たちでなくサークさんのことが…」

 

 あぁ、僕が受付に行ってあの男に絡まれないか心配してるんだなと思い

 

「大丈夫だよ。あんな男は相手にしないから、もし絡まれても大丈夫、僕の方が強いよ。」

 

「いえ、そんなことではないんです。受付の方がお姉さんですから…」

 

 僕はリリアが何を言いたいのか分からず、首を傾げた。このまま受付もせずに時間だけが過ぎてしまうので、リリアに気をつけて行ってくると告げ、受付に向かった。

 

「おはようございます。ギルドへの登録をお願いします。」

 

 僕は受付のお姉さんに笑顔で挨拶をして、登録に来たことを伝えた。するとお姉さんは頬が薄紅色に染まり、僕を見たまま返事が無い。お姉さんの目の前で手を振り正気に戻ってもらおうとした。

 

「もしもし、聞こえてますか~」

 

「……」

 

「お~い…何故?」

 

 このままでは進まないので、僕はお姉さんの肩に手を伸ばし、揺さぶってみた。

 

「キャッ…」

 

 ビクッ!

 

 お姉さんは気が付いてくれたが、小さな悲鳴を上げたので、僕もビックリした。

 

「…すみません。え~と、ご用件は?」

 

 申し訳なさそうに謝り、用件を聞いてきた。僕は登録をしたいと伝えて、必要な書類を貰って一度リリア達のところに戻った。そこには疑いの眼差しを向けるリリアが、何か言いたそうにして待っていた。

 

「リリア、どうしたんだい?」

 

「肩…」

 

 リリアはポツリと呟いた。

 

「え! 肩が何かあった?」

 

 僕は何が言いたいのか分からず、聞き直した。

 

「…受付に行っただけなのにお姉さんの肩を抱いていました。」

 

「えっ、え〜!」

 

 リリアは僕が、お姉さんに気が付いてもらおうとした行動が、肩を抱いたように見えたらしい。僕は慌てて説明をした。

 

「後ろからどうな風に見えたか分からないけど、あれはお姉さんが僕に気が付いてくれなかったから、肩を揺すっただけだよ。」

 

 けれど、リリアは納得いかないという顔で

 

「やっぱり触っていたんですね。サークさん、初対面の女性の方に気安く触れるのは良くないと思います。」

 

「う〜ん、それはそうなんだけど、全く気が付いてくれなかったから、あの時はしかたが無かったんだ。」

 

「それでもダメです。もしあのお姉さんが、勘違いしたらどうします?」

 

 リリアは僕が痴漢と勘違いされるかもしれないと思って、注意してくれているんだろうが、そんなに痴漢と勘違いされる様な顔だろうか?自分では平均か、悪くても少し下ぐらいの顔だと思っていたのに、少し傷付いた。

 

「そうだね…次から気をつけるよ。」

 

「気をつけて下さいね。登録は終わりましたか?」

 

「いや、今登録用紙をもらってきたので、書いてから受付に出しに行くよ。」

 

 リリアは少し考えて、登録用紙を出しに行く言い出した。

 

「じゃぁ、私たちも付いて行きますね。勘違いが思い込みにならない様に。」

 

「そんなに怪しそうに見えるのかな?」

 

 流石に少し落ち込んでしまった。すると、リリアは慌てて否定してくれた。

 

「いえ、そういう訳ではないんです。全く逆の意味です。」

 

 僕は意味が分からず、首を傾げていると、リリアは溜め息混じりで言ってきた。

 

「サークさん、自分の容姿はどう思っていますか?」

 

「どうって、人並みだと思っているけど、もしかして女の子に嫌われるような顔をしてる?」

 

 僕はある意味この世の終わりのようなショックを受けた。それを見たリリアは呆れたような顔になり

 

「無自覚ですか…とにかくサークさんの笑顔は注意してください。」

 

 僕は要領を得なかったが、リリアに良い意味も悪い意味もあるのですと会話を打ち切れた。僕は近くの机で必要な項目を書き込み、リリア達と一緒に受付に書類を持って行った。受付のお姉さんは、少しは慣れてくれたのか、それともプロ意識なのかは分からないが、笑顔で迎えてくれた。

 

「必要な項目は書いたと思うので、確認をお願いします。」

 

 僕は手に持っていた書類をお姉さんに渡した。

 

「はい、わかり…」

 

 お姉さんの言葉が急に詰まり、見る見るうちに顔が赤くなっていく。

 

 ペシッ

 

 いきなり、リリアが僕の手を叩いた。

 

「サークさん、手が触れていますよ!」

 

 リリアは僕に言い放った。

 

「ああ、すみません。」

 

 僕はお姉さんに頭を下げ、お詫びをした。

 

「いいえ、こちらこそすみませんでした。書類をお預かりします。それと、身分証明書か紹介状がありますか?」

 

 逆に謝られてしまった。紹介状のことを言われたので、バータックさんから預かった紹介状を渡した。紹介状の署名を見たお姉さんは少し慌てて何か証明になる物が無いか聞いてきた。僕はエンブレムを預かっていることを思い出し、お姉さんに渡した。お姉さんは書類一式を持って奥の部屋に駆け込んでいった。

 

 …暫く待つと先程のお姉さんが、奥から年配の男性を連れてきた。男性は僕を上から下まで見回し、疑いの目を向けている。

 

「…あの~僕が何かしましたか?」

 

 僕はそんな疑いの眼差しを向けられるのか分からず、とりあえず聞いてみた。男性はハッとし、咳払いをして自己紹介をしてきた。

 

「ゴホン、わしはこの階の室長をしておるムラクじゃ。不愉快にさせて、すまぬ。」

 

 僕も相手に合わせて自己紹介をした。

 

「僕はサークって言います。ギルドへの登録をしに来ました。何かまずい事があったのですか?」

 

 いきなり疑いの目を向けられて、僕は不安な思いに駆られる。するとムラクさんは大した事はないと言いながら、説明してくれた。

 

「いやなに、珍しい人物からの紹介であったのと、信じれないような事が紹介状に書いてあったからじゃ。」

 

「バータックさんからの紹介は珍しいのですか?」

 

「そうじゃな〜普通は身分証が確認出来たらギルドへの登録は問題無いんじゃ。それなのにわざわざ紹介状書くとは、かなり力が入っておるじゃろ。」

 

「そうなんですか。それと信じられない事ってなんですか?」

 

「うむ、護衛の際の事じゃ。書いてあったことが本当ならば、特例としてBランクからのスタートでも良いくらいじゃ。」

 

「Bランクって何ですか?」

 

「ギルドの中で定めているランクでのぉ、高位のランクになれば、色んな特典が受けれるんじゃ。通常はDから始めるじゃが、紹介状に書かれとるのが本当なら、既に一流の冒険者と代わらんじゃろ。何か証拠になる物が無いかのぉ。」

 

 そう言われて、懐から【ライオウの結晶】を取り出し、ムラクさんに見せた。ムラクさんは目を見開き、宝玉を凝視している。本物だと分かると、感心し僕にBランクからの登録をすると告げて、奥の部屋に戻って行った。先程のから静かに横に控えていたお姉さんはムラクさんが奥に戻ったのと同時に僕に話しかけてきた。

 

「貴方、凄いですね。Bランクからのスタートなんて数年に1人居れば凄いですよ。紹介状はムラク室長しか目を通していませんが、護衛の仕事でBランクからのスタートってありえませんよ。どんなことをされたのですか?その宝玉が関係しているのですか?」

 

 次々と質問をしてきたが、僕はあまり目立ちたくないので曖昧に答えていた。お姉さんはそんな僕の言葉を熱心に聞いてくれた。

 

 ドンッ・・・ガッシャン

 

 大きな音が部屋中に響いた。音がした方を見てみると、クレームを付けていた男が顔を真っ赤にして机に拳を叩きつけていた。その振動で机の上に置いていた花瓶が床に落ちて、破片が飛び散っていた。僕は見るに見かねて男の方へ近づいて行った。僕が声を掛けるより先に、男が僕に気が付いて睨みながら言ってきた。

 

「なんだ、てめぇは。なんか文句あんのか?」

 

「もう少し冷静に話が出来ませんか? そんなに頭に血が上った状態ですと話が纏まりませんよ。」

 

「事情も分からずに口を出してくんな!」

 

 男は唾を飛ばす勢いで怒鳴りつけてきた。唾が付かないように身を引いた。そして聞こえていた内容からギルドの職員の対応には間違いがないと思ったので

 

「対応されているお姉さんには調べてから、対応をするって言っているので、ここは一旦帰られてはどうです?」

 

 僕はあくまでも冷静に話を進める。しかし、男は冷静に話す僕が逆に気に障ったようで、殴りに掛かったきた。

 

「てめぇ、俺が誰か分かって言ってんのか?!」

 

 男の動きは、冷静さを失って単調になっているのか、それとも元々の実力が低いのか余裕をもって回避できる。それを何度か繰り返すうちに男は顔を怒りで真っ赤にし、猪のように一直線の動きになってきた。僕は限がないので、回避した瞬間に足を引っ掛けた。

 

 ドンッザザッ

 

 男は突っ込んできた勢いそのままに派手にこけた。それを見ていた人達は必死に笑いを堪えていた。僕は男が少し哀れに思えてきた。

 

「もうそろそろ気が済みましたか?」

 

「ちょこまかちょこまかと逃げやがって! なめんのか!」

 

「すみません。転んだ状態で凄まれても…」

 

 なかなか男は冷静に話し合いの応じてくれない。僕がいくら話し掛けても、火に油みたいで余計に怒らせてしまう。男はすぐさま立ち上がり、又懲りずに襲いかかろうとした時

 

「そこまでじゃ!」

 

 大きな声が響き渡った。ムラクさんが奥から再び出てきて一喝した。男はその声で動きを止めた。

 

「なんじゃ、お主は。何があったんじゃ?」

 

 ムラクさんは対応をしていたお姉さんに事情を聞き男に対して、こちらで調査し、後日知らせることを伝え、この場は素直に帰るように伝えた。そこには有無を言わせぬ迫力が込められていた。そして、僕達の方を向き、話し掛けてきた。

 

「すまなかったのぉ。この子達に暴力を振るわれんで良かったわい。」

 

「いいえ、大した事ないんで気にしないで下さい。それにしても凄い迫力でしたね。あの男何も言えず、帰って行きましたよ。」

 

「室長は若い頃は名の知れた冒険者で、数々の伝説を残しているんです。若手の冒険者とは年期が違いますよ。」

 

 お姉さんは、自慢げに説明してくれた。ムラクさんは満更でもない様な表情のまま謙遜していた。

 

「こんな年寄りを煽てても何も出んぞ。それに伝説言っても大した事じゃないぞ。」

 

 そこから、話が脱線しムラクさんの若い頃の伝説? 話を聞かされた。

 

 飲み屋で飲み比べでをして、三日三晩飲み明かし酒蔵の酒が無くなり決着が付かなかったとか。ゴブリン退治に1人で出かけたら、サイクロプスを退治してきたとか。負け戦で敗走する際に、戦争孤児を数人連れて逃走劇を繰り広げたとか。凄いのもあれば、少し疑問に思う話もあった。

 

「ゴホン、話がずれたな。サークよ、これがお主のギルドカードじゃ、受け取れ。詳しい説明はこの子達に聞いてくれ。」

 

 ムラクさんはそう言うと僕にカードを渡してくれた。そして、受付のお姉さん達に囲まれて説明を聞いていた。

 

 …ジーッ

 

 その間、リリアから無言のプレッシャーが僕に向って放たれていた。僕の背中には、嫌な汗が流れ落ちていた。一通り説明を聞いたので、バータックさんと合流する為、階段を下りていった。

ここまで読んで頂き、ありがとうございます。


話のペースが落ちてきて、すみません。


まだまだ続きますので宜しくお願いします。


ユニークが4000を超えました。


読んで頂いている皆様に感謝致します。

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