11.明けの明星、宵の明星
世界に明星が昇る時が来た。
それは暗闇に強く光輝く星
しかし、今この刻からは明けなのか宵なのかは誰も観測できない。
明けであれは明けの明星が煌めき
宵であれば宵の明星が煌めく。
どちらも同じである。
次の時がどちらに傾くかで決まる。
地平線より僅かに光が差し込む。
神の約束は忘れられた。
このままいけば願いが叶う。
救世主の誕生はまだ先。先に偽メシアは準備した。
神との約束は穢れなき聡明な日の巫女が儀式の刻に記された文字の意味をしる。神との約束を記した鏡の意味を知り使命に目覚めて世界に示さないといけない。
人が想う。
神との約束は失われた遺物にしるしてある。
だが失われた。
レプリカは存在する。
レプリカに記された文字の意味を理解できない職人は正しく紋様として模倣した。
それを次代につなぐ巫女たちも紋様の意味を知らない。
あえて初代は教えないでいた。
秘匿したのだ。存在の意味することを。
それが、どこからきているかのかを、その意味することを
やがて聡明な巫女が時がきたら引き継ぎ、記された文字の今を知る。その時に約束の中身が世界に公表される。
分かれた二つの民が手を取り合っていけるのか
それとも更なる反目を持つのか
神は遺物を置き去って従僕を連れて楽園に去っていった。
神の住まう惑星。赤き星の印をそこに残した。
赤き星は太陽とされた。
楽園
争いがない大地。
いつくもの民族が流れてくるも争わず協力しあい助け合う大地
自然豊かで食材に困らない大地。
誰もが望む人の楽園へと旅立っていった。
残された人は半信半疑であった。
だが叡智は残った。
繁栄は約束されていた。
民族が仲違いせねば長く繁栄が約束されていた。
いや、民族が二つに分かれたことすら最初から神は分かっていたのだ。
だから約束を残したのだと




