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モブな私は自由なはず‥‥うるさいですわよ!ヒロインども!!  作者: おかき


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20/31

20話 エリアナ夢のダンジョン攻略開始!

ご挨拶が一日遅れました。すみません⋯⋯。


新年明けましておめでとうございます❀

本年も宜しくお願いします❀

今日のエリアナは、朝からご機嫌だった。

やっと夢であった、ダンジョンに行けるからだ。


昨日は一日中、ダンジョンに必要な物資やアイテムを二人で準備し、以前買った携帯食を味見してみた。


ダンジョン用は日にちをかなり保たせる為、普段食べる携帯肉より硬かった。

一口でエリアナは顎が疲れてしまい、食べられなかった。

ドライフルーツはかなり甘いが、美味しい。


セドリックに贈られたマジックバックには、時間停止がついていない。

ただ、経過時間がかなり遅いので野菜やお肉にパンを持って行く事にした。

準備する事すら楽しむエリアナが可愛くて、セドリックが我慢出来ず構い倒してしまう。


無駄に時間がかかったが、準備は出来た。



今日は朝一でギルドに行くため、朝早くから動いている。

ダイニングに向かうと、朝早いのに既に両親が待っていた。


「おはようございます。お父様、お母様。」

「「おはようエリアナ」」


セドリックも先に座っていた。

「おはようセド。」

「おはようリア。」

お互い微笑み挨拶を交わす。


「今日からダンジョンに行くと聞いたが?」

ギルベルトが問いかけた。


「はい。学園専用のダンジョンの攻略をします。セドを奪われない為にも攻略を頑張りますわ!」


エリアナは握り拳を作り、グッと握りしめ気合を入れている。

ギルベルトとエリザは可愛い娘の仕草に微笑んでいる。


突然横から抱きつかれた。

犯人はセドリックだ。

「可愛い!」

エリアナの頭を撫で続ける⋯⋯セドリック。


両親は呆れ顔で二人を見ている。

視線に気が付き、恥ずかしくなったエリアナはセドリックを引き剥がした。


「物語から解放されるには、学園専用のダンジョンを攻略するのが一番早いと思ったの。ギルドマスターから許可を貰ったけど、内緒にしてね。」

エリアナがお願いせずとも、両親は誰にも話すつもりはない。


「もしも公爵家から聞かれたならば話をしても良いのか?」

子息を預かっている以上、居場所が解らないでは済まされない。


「もし聞かれたら話してくれて大丈夫よ。ただ、内密にしてもらう事は伝えてね。

ダンジョンから帰って来たら公爵家の方にもちゃんと話すわ。」


エリアナは会話をしているが、食べる速度が早い。

早くダンジョンに行くことに意識が行っている。


両親もセドリックもそんなエリアナを見ながら、楽しく朝食をとる。


玄関まで両親が見送りに来てくれた。


「いってらっしゃい。気をつけて帰ってきてね。」

母エリザはエリアナを優しく抱きしめた。

「二人なら大丈夫だろう。初めてのダンジョンだ。気をつけながらも、楽しみなさい。」


ギルベルトはセドリックの肩をポンと叩き

「娘を頼むよ。」

そう告げた。


セドリックは姿勢を正し。

「命に代えても、エリアナを守ってみせます。」

力強い眼差しでギルベルトに答えた。


「いってきまーす!」


手を振りギルドへと馬車を走らせた。


両親は心配ではあるが、二人を信じて待つ事にした。



馬車がギルドに着くと、まだギルドの扉は鍵がかかっていた。


「エリアナ。早いな。」

後ろから声をかけられた。


「おはよう。エリアナ、セドリック殿。」


振り返るとエルランドさんだった。


「「おはようございます。」」


鍵を開け、朝一番のギルドに入る。

誰もいないギルドは静か過ぎて、少し怖かった。

ギルドマスターの部屋に入り、ソファーに座る。対面するマスターから、金色のダンジョン許可証を貰った。


エリアナはずっとニヤニヤしながら、許可証を眺めている⋯⋯。


「学園専用のダンジョン許可証だ。受付に見せればダンジョンに入れる。

受付には話は通してある。お前達が潜る事は内密になっているから安心しろ。」

エルランドさんから説明を受けていても、許可証に視線が行ってしまう。


「エリアナ⋯⋯。楽しみなのは解るが、はしゃぎ過ぎだ。Sランクだとて、ダンジョンで油断すれば死ぬぞ。」


エルランドさんの言葉に、ハッとしてエリアナは慌てて謝罪した。


「ご、ごめんなさい。浮かれていました⋯⋯。」

冒険者として、Sランクとしてやってはいけないことだった⋯⋯。

気持ちの緩みは、死に直結するからだ。

セドリックが落ち込むエリアナの頭をなでなでする。


「ギルドを出たら、気を引き締める事。でも、楽しむのも有りだ。二人とも頑張ってこいよ。」

エルランドさんに見送られ、部屋を出ようとするとエリーが走ってやって来た。


「エリー早いな。どうした?」

エルランドがエリーに声をかけた。


「エリアナちゃんを見送りたくて早く来たのですが、ギルドの前に一行が待ち伏せして隠れています。

今出ると、見つかります。」


エリーの報告に、エルランドとセドリックが同事にため息を吐いた。


エリアナはセドリックの上着の裾をギュッと握りしめた。

セドリックが振り返ると、不安そうなエリアナと目が合った。

大丈夫だと言いたげな微笑みを返すが、ぎこちない笑みだった。


エルランドがエリアナの強張った顔を見て、苛立ちがこみ上げる。

先程見せていた輝く笑顔はどこにもなかった⋯⋯。


(せっかくエリアナが楽しみにしていたのに。あいつら、殺す!)


「俺とセドリックは正面から出る。セドリック殿が出ればこっちに全員来るだろう。馬車を裏に回せ。エリーはエリアナを連れてダンジョンに向かえ。

俺がセドリック殿をダンジョンに送る。」


エルランドさんとセドリックが正面出入り口に向かった。


エリーはエリアナを連れて裏口から馬車に乗り込んだ。

エリアナは座席に座ると、目を閉じた。


(ダメダメだな。ヒロイン達の影がちらつくだけで不安になってしまう⋯⋯。

強くならないといけないのに、不安に押し潰されてしまう⋯⋯。

強くなると決心したのになぁー。)


エリアナは情けない自分を責めた。

エリアナの目尻から一粒の涙が零れた。


エリーはエリアナの涙を優しく拭った。

エリアナは自身が泣いていたことに気が付いて、目を開けた。

「大丈夫よ。エリアナちゃんの味方は沢山いるわ。私も受付嬢の皆もエリアナちゃんが大好きなのよ。ギルマスもね!

エリアナちゃんは好きなように動きなさい。私やギルマスも力を貸すわ。」


エリーはエリアナを抱きしめた。

初討伐のあの日を思い出す。

冒険者になると意気込んだ、あの日を⋯⋯。


エリアナはエリーに抱きしめられ、気持ちを整えた。

「ありがとうございます。エリーお姉さま。」

ニッコリ微笑みエリーを見る。

頭をよしよしされ、ダンジョンへと向かう。



一方、その頃のギルドでは⋯⋯。


エルランドとセドリックが真剣な顔で並び話をしながら歩いて来た。

端から見れば、何か重要な事があり話し合っているように見える。


「あいつら殺ってもいいよな?」

エルランドが物騒な言葉を放つ。

「殺りたいのは理解しますが、殺ってしまうとエリアナが悲しみますよ?」


「エリアナが悲しむなら殺るのは先延ばしだな。」

(殺るのは確定ですか。)

セドリックがクスリと笑った。


セドリックの笑顔を見た女性冒険者達は、美しい笑顔に悶絶していた。


ギルドの扉を開け外に出ると、やはりいた。面倒臭い一行が⋯⋯。


「エルランドさん。やっぱり殺りましょう。」

一行を視界に入れたセドリックが苛立ち、エルランドに言った。

「エリアナが悲しむんだろう?まあ、先延ばしだな!」

二人はお互いを見てニヤリと笑った。


「セドリック!やっと見つけたぞ!」

パトリックが大声で近付いて来た。

「なぜ私達を無視するんだ。」

アーノルド殿下が話しかけて来た。


「お久しぶりです。殿下。側近でもない私に何の用事があるのですか?」

セドリックは他人行儀な返答をする。


「セドリックに私達のランク上げを手伝って貰いたいのだ。」


「俺達が低ランクなんてありえないだろう?セドリックは高ランクと聞いている。一緒に討伐をして、ランク上げを手伝っててくれ!

セドリック!学友だろ!何とか助けてくれ!」

殿下とパトリックが頼み込む。


「お断りします。私は貴方がたとは関係ありません。いつまで私に頼り切りなのです?私は一人で今のランクまで上げる努力をしました。貴方がたも自分達で上げる努力を何故なさらないのです?

他人に頼り過ぎた結果、学園で最下位のランクでの入学となったのです。

自業自得ですよ。」


朝からギルドに来ていた冒険者達が野次馬で周りに集まっていた。

ヒソヒソと情けない殿下達の醜態を笑っている。

殿下達が反論しようとしたが。


「セドリック殿は私からの依頼で暫く時間がとれない。

私が代わりに殿下達のランク上げを手伝いましょう。責任を持ってランクを上げて差し上げます。

陛下にもちゃんと報告しますので、安心して下さい。では、早速クエストを受けて貰います。」


有無を言わさず、殿下達をギルドの中に連れて行った。

振り向いたエルランドが、セドリックに手を振った。

セドリックは頭を下げ、ギルドの馬車でダンジョンに向かった。


ダンジョンの入口には、エリアナとエリーが待ってくれていた。


「遅くなりました。殿下達はエルランドさんが、引き受けてくれました。」

セドリックの報告を聞き一安心した。


「エリアナちゃん。楽しんで来てね!

セドリック様も気をつけて下さい。

私はギルマスのお手伝いをしに帰りますね。」

ひらひらと手を振り、エリーは帰って行った。


セドリックとエリアナの二人はダンジョン前に残された。

セドリックがエリアナの手を握り、ダンジョン受付までやって来た。


エリアナはドキドキしながら、金の許可証をセドリックと二人並べて出した。


「ギルマスから話は聞いています。ダンジョン探索、宜しくお願いします。」

二人の許可証を返却され、受付の方から白い許可証を渡された。


「石板に許可証をあて、どちらかの魔力を流せば学園専用のダンジョンが開きます。気をつけて行って下さい。」

受付の人の説明を聞き、入口の扉までの階段を登る。

エリアナの胸は楽しみで爆発しそうだった。


二人は並んでダンジョンの大きな扉の前に来た。

扉の前には石で作られた胸元の高さの支柱があった。

許可証をあて魔力を流す。

扉が重い音をたて開いた⋯⋯。


セドリックが先に入り、エリアナを手招きする。

中は暗く足元も見えない。


ワクワクが止まらない。

エリアナは腰に帯刀しているレイピアに手をあてる。


早速モンスターのお出ましだ。

ワクワクと緊張感を胸に、レイピアを抜き戦闘態勢になる。


セドリックはエリアナになるべく任せる事にしている。

エリアナの楽しむ姿を見ていたいから。


エリアナとセドリックのダンジョン攻略が始まった。


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