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モブな私は自由なはず‥‥うるさいですわよ!ヒロインども!!  作者: おかき


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18/31

18話 お願いします!エルランドさん!

今年最後の投稿になります。


今年最後の一日。

作品を読んで少しでも楽しんで頂けたら嬉しいです❀

エリアナの意識が現実に戻って来た時、何故かギルドマスターが目の前にいた。


周りをキョロキョロ見回すと、マスターの部屋だ⋯⋯。


あれ?セドと商会の話をしていたのに?

あ!ダンジョンの話もしてたわね⋯⋯。


「エリアナ。ダンジョンがどうかしたか?」

エルランドさんの言葉に気が付いて、セドリックを見た。

クスリと笑いながら、エルランドさんに説明する。


「エルランドさんにお願いがありまして、リアと伺いました。」


「ほお?!」

エルランドさんが片眉をあげる。


「公爵令息からのお願いなんて、拒否できるのかねぇー。」

嫌味を含めて答えたエルランド。


「エルランドさんはギルドに関しては単独の権限を持ってますから、公爵家も王家も関係ないじゃないですか。家柄を出しても意味はないでしょう。」


セドリックのさらりとした反論に、エルランドがニヤリと笑う。


「それを知った上での頼み事ね⋯⋯。」

「話は聞こう。だが、許可を出すかは内容次第だ。」


エリアナはポンポン進む二人の会話を不安な目で追うしか出来ない⋯⋯。

でも、エルランドの話を聞く。

その言葉に、エリアナがパァーと明るい顔をした。


エリアナの笑顔を見たエルランドは、クスリと笑う。

「お願いを話してみろ。」


エリアナが話し始めた。

「私が転生者なのを、エルランドさんは先日知ったわよね?」


そうなのだ。エルランドはエリアナが転生者だとは知らなかった。

兄嫁と姪との会話を聞き、本当は驚いていたのだ。

だが、姪のキャシーとエリアナの言い合いを聞き、身内よりエリアナの味方をすると決めていた。


「あの時は驚いたぞ。まーエリアナだからな。転生者だったとしても不思議には思わなかったな。納得する部分が多かったからな。」


エリアナは何処が納得するのか解らず、コテンと頭を傾げ考え始めた。


「兄嫁に考え方が似てたからな。だから納得した感じなのかもな。」


エリアナはリリアーヌ女辺境伯と似てると言われ、眉間に皺を寄せ無意識に苦い顔をしていた。

セドリックがそれに気が付き、眉間の皺を指でクスクス笑いながら伸ばした。


エリアナは無意識とはいえ、不愉快な顔をした事に気が付きエルランドに謝る。


「ごめんなさい。身内の方なのに⋯⋯。」


「気にするな。初対面であの態度は嫌っても仕方ない。キャシーが役に立つとか上から言った事にも不快だったし。兄嫁はエリアナの母親が誰かすら知らなかった。」

「あの後説教したから、暫くは接触しないだろう。」

エルランドが紅茶を口にしながら説明してくれた。

カップを置き、続きを促す。


「キャシー様が言ってたダンジョンの攻略をしたいの。正攻法で。」

エリアナが真っ直ぐな目でエルランドを見る。


「でも私は学園にまだ入っていない。だから学園のダンジョンへは行けない。でも、ダンジョンを攻略しなければセドを奪われるかもしれない。」

「セドが自分で選んだなら仕方ないけど、何かの力で気持ちを決められるのは納得出来ない。」


「エルランドさん。学園ダンジョンへの許可を下さい。お願いします!」

エリアナが頭を下げてお願いをする。セドリックも一緒に頭を下げた。


「まてまて!話は何となく解ったが、幾つか質問をしたい。それからだ。」

「そして、頭を上げろ!」


「まず、何故学園ダンジョンに拘るんだ?」

エリアナはキョトンとする。

「キャシー様から聞いてないの?」

エルランドが首を振り、

「ダンジョンで物語が進むってくらいかな。お前達の言い合いでしか聞いてないぞ。」

(詳しく聞いてないのか⋯⋯。)


「えっとね⋯⋯。」


エリアナはキャシーが書いた前世の物語を話した。

ダンジョンを攻略しアイテムを集めながら、王太子殿下や側近達と恋愛をして行く。

最終階層で出るアイテムと合わせると、願いが叶う事。

ヒロインが願うのは、セドリックとのハッピーエンド。


エリアナが伝え終えると、エルランドを見た。

エルランドはとても渋い顔をしていた⋯⋯。


(やっぱり許可は無理かな⋯⋯。)

エリアナがしょんぼりする姿を見て、自身の考えが態度に出ていた事に気が付いたエルランドが、エリアナに慌てて説明する。


「いやな。そのヒロインは尻軽か?何で何人もの男と恋愛するんだ?意味が解らん。

しかも最後はセドリックを選ぶ?今迄の恋人を捨てるんだろう?

キャシーはなんて話を書いたんだ。」


エルランドは深いため息を吐いた。


「多分、前世のキャシーさんは恋愛部分は適当に書いたと思う⋯⋯。この物語のようなお話が流行っていたから。」


「そうか。キャシーは色恋に疎いからな。前世も同じだったのかもな。それなら理由が解った。」

エルランドは物語の内容には納得した。


「そのヒロインとやらは、セドリック殿を狙っているのか?」


エリアナはヒロイン達の事を伝えて良いのか悩んでしまう⋯⋯。


「ヒロインと悪役令嬢は転生者です。」

セドリックがエルランドに伝えた。


「転生者って⋯⋯。王太子殿下達と一緒にいる奴か?」

エルランドの問いかけに、セドリックが頷いた。

「気持ち悪い話し方の女がヒロイン。殿下の婚約者が悪役令嬢です。しかも敵対する筈の二人は仲良くはないですが、一緒にいます。

同じ転生者だからのようですが。これも、物語から外れています。

私はあの女が嫌いですし、リアと婚約しています。絶対にリアを手放す事はありません。」

セドリックの話をエルランドは真剣に聞く。


「ですが、キャシー嬢が言っていたように物語に発生する不思議な強制力が働くと、私とあの女が結ばれるらしいのです!

リアはもし私があの女を選んだら、潔く身を引くと言うのですよ!!」


セドリックの口調が段々強くなる。

話しながら怒りが増しているのだ。


「リアは子爵家の後継の重要性を理解し過ぎるくらい理解しています。それは素晴らしい事だと理解しています。ですが、私は腹立たしいのです!

勝手に私の未来が決められる。愛する相手を捨て、虫唾が走る女と結ばれるなど⋯⋯。」


怒りが増すセドリックをエリアナが抱きしめた。

「ごめんなさい!セドの気持ちをちゃんと理解していなかったわ⋯。」

エリアナは何度もセドリックに謝罪した。


「解った。リアとセドリック殿の仲を引き裂く元凶はダンジョンなんだな。」


エリアナはエルランドを見て強く。

「はい。」

そう答えた。


「解った!ダンジョンへの許可を出す。

理由は、学園専用のダンジョンの不備が見つかり冒険者に調査依頼をする。依頼相手はSランク冒険者とAランク冒険者となる。」

エルランドが二人を見ている。

「お前達にギルベルトマスターから依頼を出す。ダンジョンを調べてもらおう。」


ニヤリと笑うエルランドさんに、セドリックを放置してエリアナは抱きついた。


「ありがとう!エルランドさん!」


輝く笑顔のエリアナの頭を、いつもの様に撫でる。

「俺はお前をずっと見てきた。必死に頑張るお前の味方をすると決めている。セドリック殿とダンジョン攻略してこい。」


エリアナはエルランドの胸に顔を埋め、エルランドの優しさに涙を零す。

エルランドが優しく抱きしめ、頭を撫でる。

大丈夫だと⋯⋯。


エルランドの抱擁に揺られていたエリアナだったが、グイッとエルランドから引き剥がされた。


「もう良いでしょう!!」


怒っているような、拗ねているような⋯⋯。複雑な顔のセドリックによって、引き剥がされた。


エルランドは大笑いし、お腹を抱えて笑う。

「おじさん相手に嫉妬とはなっ!」


セドリックはエリアナを膝抱っこして、ソファーに座る。

エリアナは恥ずかしくて逃げようとジタバタするが、腰に回された腕により逃げられない。


一頻り笑い、落ち着いたエルランドからある条件を出された。


「学園専用のダンジョンは、お前達には簡単過ぎる。キャシーが言ってた裏技を使わなくてもお前達なら一日もかからないだろう。」

だがな⋯⋯。


「それでは面白くないだろう?エリアナ達が作ったアイテムも使って報告をあげてもらいたい。ならば、数日は潜って欲しい。

二人には魔力を使っての討伐は禁止だ。剣のみの討伐が条件だ。」


「各階層の移動での魔力使用は許可する。モンスターへの魔力使用だけ禁止な。

マスター権限で、学園専用のモンスターには魔力無効に書き換える。」


エリアナとセドリックはお互いの顔を見合わせ、頷いた。

「「ありがとうございます。」」


二人の笑顔に、エルランドも嬉しくなる。


「ダンジョンの書き換えは内密にやるが、一月後には、学園のダンジョン攻略が始まる。その前にお前達を潜らせる。手続きはこっちで全て行う。2日あれば余裕だな⋯。

明後日。3日後から学園専用のダンジョン攻略を依頼する。朝一でここに来い。」


「「はい!」」


三人でこれからの話を始めようとしたが、扉がノックされた。


「誰だ?」

エルランドの声に答えたのは、エリーだった。

「エリーです。」

「入れ」


エリーが扉を開け入ってきた。


「マスター。またあの一行が来てます。」

エリーがチラリと、セドリックを見た。


セドリックは直ぐに一行が誰かに気が付いた。

「はぁー。しつこい!」

セドリックのその言葉に、エリアナも気が付いた。


エルランドがエリーに伝える。


「いまは緊急の話をしている。追い返して構わない。ごねるならマスター権限で冒険者から抹消すると伝えろ!」


「はい!」

エリーは嬉しそうに返事をして、急いで出て行った。


「ったく。しつこいんだよ。あいつらはよ。」

エルランドの口調が悪くなる。


セドリックが、申し訳なさそうに謝罪した。

エリアナも頭を下げた。


「お前達は悪くない。頭の悪い一行が悪いだけだ。」


ニカッと笑って許してくれた。


「もう暫くここにいろ。時間もある。物語の話を詳しく聞こう。」


三人はお茶を飲みながら、物語の話について考える。


作品にお付き合い下さいり、ありがとうございます。


来年も宜しくお願いします。

❀良い一日をお過ごし下さい❀


追記

ランクをラインと書いてました。

訂正しました。

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