【代償】設定集的な
リオがリュミエール戦で発動した**《大演算術式》**は、単なる魔法行使ではなく、世界そのものの「記録と運命」を書き換える行為でした。
その代償──右腕と杖の喪失。
これは偶然でも、演出でもない。
魔術理論と宇宙構造における根源的な摂理によって、必然として起きた「現象」でした。
■《魔術大演算における“反転代償”とは?》
●【記録干渉魔法】=“存在情報の書き換え”
リオが用いた《筆写神経》による術式は、
因果律そのものを“文書構文”として把握し、再編集・再記述する能力。
リュミエールの記憶世界を改編した行為は、
「失われた未来」への**再接続(Re:Link)**を意味します。
これは、記録世界において最も禁忌に近い**“世界定義情報への直書き”**であり、
“存在確定演算”と呼ばれる膨大な計算処理を伴います。
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●【エネルギー保存の法則】と“神筆演算”
リオが干渉した「記録の書き換え」は、情報の改編であると同時に、
“世界のエネルギー配分”にも影響を与えます。
これは以下の法則に基づいています:
《世界構成則:保存対価法》
「存在を再定義する際、既存のエネルギー量から帳尻を合わせなければならない」
つまり──
リオがリュミエールの永劫ループを破り、希望という“新たな時間”を刻んだことで、
それに見合う分の**「エネルギー(=命、記録、物質)」**が必要となった。
その代償として、リオの「右腕(筆写の機能)」と「**杖(記録具)」**が
“犠牲=供物”として代替出力されたのです。
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■【杖“ペンネーム・オルス”の機能限界】
オリハルコンと魔素導律樹の融合体であるあの杖は、
本来ならば神秘的記録書庫と常時同期できる最上級魔道具でした。
だが、記録書き換えは「予測不能な結果」を伴う行為。
“既存の記録の上書き”ではなく、
**“存在しなかった希望の創造”**を行ったその瞬間。
杖の“記憶体コア”が過負荷により自己崩壊。
リオの神経情報とリンクしていた右腕も、同時に術式焼却を受けた。
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■【なぜ、それでもリオはそれを行えたのか?】
それは──**「人の身ではありえない演算耐性」**によるもの。
リオの筆写神経は、クロノア=オルスの残した“記録の記録”の応答体。
意識せずとも、“彼”は記録世界の演算中枢と接続されていた。
そのため本来なら発狂か即死に至る負荷を、
“代償としての自己一部(右腕)”を切り離すことで成立させたようです。
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