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思い描いた最悪の結末
桃太郎、かぐや姫をベースにした和風ファンタジーです。
……甘かった。
こんなにもやられてしまうなんて。
頭がクラクラして、意識が今にも飛びそうだ。
もう、うごけない……
「いたか?」
「いや、こっちはいなかった。お前は?」
「だめだ。アレを喰らったんだ、そんなに遠くへは行けないはずなんだがな」
……!!
すぐそこまで来ている。
足音も近付いてくる。
どうすれば……!!
朦朧とした頭に、一つの考えが浮かんだ。
……危険だけど、今あいつらに捕まるよりはマシ、か。
額から流れる血を拭い、言霊を唱える。
『…………』
呪詛を紡ぎ終わる。
体が融解し、周りの竹に溶け込んでいく。
……どうか、奴らにだけは見つかりませんように……。
視界が、暗闇に包まれた。