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序章 1


ステルス状態のSB(セカンドボディ。人型機動兵器)が、ビームライフル改二の銃口を密林の中にポツンとたたずむ豪邸へ向けた。


銃口が閃光を放ち、赤い粒子の奔流が豪邸に襲いかかる。


ドッ!


豪邸が爆発し、炎が夜空を赤く染めた。


「ターゲット抹殺完了!」


風川が、呟いた。


「チュッ!」


風川の肩の上の鼠が可愛らしい鳴き声を上げた。


医師の風川は不老不死の生物ベニクラゲを調査した結果(分化転換等)、人間を不老不死とする事が可能との結論に至った。


典型的な海外流出組――日本人海外移住者。有能である確率が高い。その数150万人以上――である風川は、金儲けのために独自に研究を続けて不老不死技術を開発し、超大国中国に売り込んだ。


アメリカにはリスクを恐れる傾向があるのに対して中国にはリスクを恐れない傾向がある、中国は「中国マネー」と言われる程の圧倒的金持ち状態、人種差別によって売却金額が低下する危険がない、という風川の考え三点が、風川がアメリカではなく中国に不老不死技術を売り込んだ主な理由である。


売買契約が成立する確率がアメリカよりも高く、売値もアメリカより高くなると風川は計算したのだ。


無論、風川は全人類が不老不死になれば人口爆発がすぐに発生して食料不足に陥り、食料を奪い合って暴動、内乱、戦争が起こる事を警戒して、中国と言っても中国政府にのみ不老不死技術を売り込んだのだ。


中国政府要人多数が不老不死となり、風川も不老不死となった。


当然、人類のほぼほぼ全てがこの事実を知らない。


風川は自分が不老不死になるつもりはなかったが、例えば500年後に不老不死技術に問題が生じた場合、その問題を解決できる確率が最も高いのは不老不死技術開発者の風川であり、風川も不老不死となる事が不老不死技術買取の条件とされたために自分も不老不死となったのである。


760年程経過した頃、死神が金持ちライフを堪能していた風川の下に現れた。

「お前が不老不死技術を開発したせいで、人間の魂の回収数が減った事が死神界で問題となった。減った分、お前が埋め合わせしろ」との事だった。


断ると風川がかわいがっている鼠を殺すと死神に脅されて、風川はしぶしぶ死神の能力を与えられ、社会のゴミを抹殺する殺し屋となった。


「屋敷に帰投する」


風川は赤く塗装された自機――「天翔」を振り向かせる。


「ちっ!」


蒼いパルスビーム弾が前方から降り注ぐ。


天翔が横オーバーブーストして、かわす。


「警備SBか、早いな」


パルスビームガン、ビームソード、シールドを装備した、青いSBが突進して来る。


「近接攻撃型SBのようだ。接近戦で撃破する!」


天翔がスーパービームサーベルを抜き放つ。

緑色の光が闇の領域を浸食した。



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