9.DIY?
室内でキャンプしている気分なり、ちょっと楽しくなってくる
キャンプと言えば焚き火だ、焚き火無くしてキャンプに非ず
だが台所で焚き火をするわけにはいかない!
「暖炉か薪ストーブが欲しいなぁ」
ウインドウを出し、そんな都合のよいものなんてあるわけないか?と
※製作※フォルダ内を探してみると・・・ありましたよ、薪ストーブが!
1500ポイントで!
高い!高いよっ!
家より高いってどういう事だよ?
八千代1/2だよ!
まだまだ、わからない事だらけの俺の能力
まぁ男のロマン薪ストーブはポチるけどなっ!
※保管※フォルダ内に製作するという裏技は
彼女から教えてもらっていたので、眩しい光を見ることもない
「ポチッとな!」
製作された実感はないが※保管※フォルダ内に、高級薪ストーブ×1と表示されていた
問題は何処に設置するかだ
ほぼ壊滅状態の台所は・・・片付けないと無理そうだ
そういえば彼女は、収納も出来ると言っていた気がする
試しにシンクだった残骸に手を翳し
「収納!」
とキメ顔で言ってみた
こんなんで片付けられられる訳はないよなと、期待はしていなかったが
台所の残骸は光の粒子となり、溶けるように消えていった
「わぁ、すげぇ・・・」
軽く感動していたら、お湯が沸騰し吹きこぼれそうになっていた
続きは、飯を食ってからにしよう
彼女は、缶詰の開け方が解らないようで、缶に齧りつき格闘していた
「缶詰はこう開けるんだよ」
と同封されていた缶切りで缶詰を開けたあげた
「流石は御主人様でございます♪何でも知っているのでございますね♪」
と尊敬の眼差しを向けてくる
俺は
「何でもは知らないよ、知ってることだけ」
と、遠い目をしながら呟いた
ーーー
戦闘糧食はレトルト食品が中心でそれなりに美味しかった
毎日だと勘弁してほしいレベルの美味しさであるが・・・
食後にフードストッカーで見つけておいた苺ジャムと紅茶パック取り出すと
湯を沸かしロシアンティーを二人分淹れる
予めお湯を入れ温めておいたティーカップを2つ並べ紅茶パックとお湯を入れる
ソーサーで蓋をして腕時計のタイマーを2分にセットする
本来ならジャムを紅茶に入れるはロシアンティーとは言わないのだが
俺は砂糖の代わりにジャムを入れるのが好きなのだ
出来上がったロシアンティーを彼女に差し出しながら、今日の予定を相談する
「食休みが終わったら、家の補修と周辺の探索をしようと思うんだが、どうだろう?」
彼女はまだ熱々のカップを受け取り、フーフーしながら
「お手伝いいたしますね♪」
と、たっぷりとジャムの入った紅茶を少しずつ啜っていた
休憩も終わり、まずは台所にある残りの瓦礫と残骸を収納した
ウインドウを確認すると※保管※フォルダには、流し台×1(中破)、IH調理器×1(轟沈)、
調理台×1(大破)と表示されていた
調理器はもうダメかもかわらんね・・・
ある程度スッキリした台所を見回し、彼女にはもう二度と料理をさせまいと心に誓う
ーーー
一縷の希望を胸に、今朝寝ていた部屋に移動すると、風通しの良くなった窓は塞がって・・・いなかった
夢であってほしかったが、窓の外に見える魔物の死骸が現実であることを主張する
「あの死骸はどうやって処理すれバインダー・・・」
頭を抱える俺をよそ目に
窓を乗り越え、外に向かって歩き出した彼女は、魔物の傍まで行くと足を持って振り回し始めた
魔物の体液を撒き散らし、室○広治も真っ青なハンマー投げを炸裂させ湖に投げ込む
巨大な水柱が上がると、魔物は湖面に沈んでいった・・・
「もうあそこの水飲めねぇな・・・」
そんな呟きをよそに、Vサインを決める彼女は満足げである
その後の窓修理も、彼女が防弾仕様の窓ガラスを設置してすぐ終わったと言う事を付け加えておく
「もう、料理以外はあいつに全部任せていいんじゃないかな・・・」
今回俺の出番は無かったが、薪ストーブを設置する言う大仕事が残っているので
なんとか自尊心を保つ
「念願の薪ストーブを設置するぞ!」
意気込んで設置場所を吟味する
ダイニングキッチンに置けば料理で使えるし、寝室に置けば暖房として使える
おぉ、なんて素敵なんだ・・・
最終的にキッチンに設置する事にした、轟沈したコンロの代わりにするのだ
彼女に開けて貰った穴から煙突を外に通し、後部と下部には耐熱レンガを
引き詰めて断熱することにした、レンガは築城物資らしく
薪や木炭は戦略物資扱いなので、彼女が出してくれる
ふと思う
「もしかして、俺って八千代がいないと何にも出来ないんじゃ・・・」
現実に向き合うと、結構精神的ダメージが大きい・・・