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俺の異世界転移は何度目か  作者: 黒猫 犬
第1章 旅への嚆矢
6/24

第1章―5 ループの中で その1

更新遅くなって申し訳ありません!

これからは2日一回更新するつもりです!

なにとぞよろしくお願いします。

 

「まず、状況を整理しよう」


「ここの道を進んでもまた、同じところまで戻ってくる。つまり、ここら辺がループしていて閉じ込められたっていうことだね?」


「そーゆーことだねぇ〜」


 異世界に来ての初イベントだ。カイトにとっての初イベントはあまりにも難易度が高すぎる。現実世界ではあり得ることない現象。だから、1つも原因がわからずじまいだ。


「んー、どういうことだ。ここはそうゆうところなのか??」


 やはりここは異世界。異世界にそういう場所があるのではないかと疑う。


「んー、違うよぉ〜。てゆうかそんなことら聞いたことないよぉ〜」


 期待は簡単に裏切られる。異世界にはこのような場所があってアレシアは対処法を持ち合わせてるに期待したが、そう単純ではない。


「なにか、思い当たる節はないか?些細なことでも―、」


 今、2人きりでしかいないこの空間には異世界出身であるアレシアに頼るしかない。今のカイトの頭脳では容量オーバーだ。


「んー、思い当たる節といえば……」


 アレシアの口が止まる。

 ここでカイトは初めてアレシアの真剣な顔を目の当たりにする。アレシアもアレシアなりにこの状況を打破するための方法を考えているのだ。


「――オーダーかなぁ……」


 ここで初めて聞く単語を耳にする。


「…オーダー??」


「オーダーはねぇー自分の特殊能力みたいなもんかなぁ、こないだ言った、水を作れる人は水を作る能力があるからだよぉ」


 ここでやっと非現実的な異世界らしいことを聞く。しかし、この状況の時点で既に非現実的だ。


「え、じゃあ、この状況は誰かの仕業だっていうのかー??」


「そうかもねぇ……」


 ――もしかして、俺は異世界にとって命を狙われたりするくらい超重要人物なのか??最強の能力を持ってたりして―、

 しかしそれらしい技術も感覚も持ち合わせてはいない。

 こんな状況で期待に胸を膨らませているカイトはさておき、今はこの状況を打破すべき方法を見つけなければならない。


 この状況でまず、命を狙われていることはない。命を狙うならこんなまどろっこしいことはしないはずだ。


 カイトのにわか戦闘知識を振り絞る。


「もしかしてアレシア…なにか、悪い組織とかに狙われているわけではないよなー?」


 見た目で決めるのは悪いがアレシアの格好は何故か怪しい感覚を覚える。それは初めてみたときから変わることのない感覚だ。あの格好と容姿ならば、あるの組織にいても違和感は無いだろう。


「そんなこと身に覚えがないよぉー、もしかして見た目で決めたのぉ?ひどいなぁ〜」


 アレシアは眉間にしわを寄せ下唇を少し上げ不満げな顔だ。


「すまん、すまん、そーいうわけじゃないんだよ」


 アレシアにも人権はある。異世界ではどうかしらないが、カイトは見た目で判断したことに心の中で謝罪する。


「そーいえば、アレシアも何か能力持ってんのか??見せてくれよ」


「確かに持ってるよぉ、でもね能力を見せるのは無理だよぉ。能力は自分自身の得意点でもあるし弱点てんでもあんだよぉ〜、自分の裸を淫らに見せないだろぉー?そういうものだよぉ〜」


 それを聞いたカイトは納得する。

 自分の特技や自慢点は人に言ってもいいが自分の弱点を晒す者はいないだろう。カイトは特に人に自慢できる特技や自慢点は無いが。


「そ、そーだよな!なんかわりぃな」


「大丈夫、大丈夫ぅ〜」


 しかし、そんなやりとりをしている暇は現時点では無い。早くこの状況を打破しなければ―、本当にここから出られるかどうかも不定だ。


「んー、全然抜け出し方がわからん。だいたい何が狙いなんだ――」


 ――狙われるならアレシアだろう、俺は最近異世界に来たばっかしでほとんどの人との面識もない。あるとしたら始めの村人ぐらいだ。もし、村人からの刺客なら話は別だ。しかし、それはないだろう。


「じゃあ、このルールの距離がどれくらいあるか測ろう」


「う、うん、そうだねぇ」


 突然呼ばれたかのような反応をする。

 このループの情報をより多く知る方が脱出すべく鍵となる。まず、調べられることから片っ端に潰すつもりだ。


「じゃぁ、俺はこっちからでアレシアは反対側からさっきと同じスピードで走ってくれ」


「分かったぁ!」


 カイトは先に進みアレシアは元の道を戻るように走って行く。


 ――一応距離を測ってみるけど…何が原因か全く分からねぇーぞ。まだ、異世界に来て4日目くらいだぞ!

 いきなりイベントの難易度高すぎだわ……。


 カイトは苦い表情を浮かべ額の汗を腕で拭う。

 距離を図ると言っても図りも無く、時間で計測しようともストップウオッチもない。ここは完全なる勘だ。自分の体内ストップウォッチを信じるしかない。


 ちょうど、15分くらいすると人影が見えて来た。そう、アレシアだ。

 アレシアとは先ほどのループに気付く前に一度一緒に走っている。それと同じように走り、だいたいの速度は同じにしているはずだ。


「さっき2人で走った時の半分くらいの時間か…特に問題も無い…か…、次は反対側から走って元の場所に行こう」


 そう告げるとカイトとアレシアは片道と反対側に走り始めた。

 言ってしまえば、さっき走ったので何かしかのアクションが欲しかった。それから解決方法が見つかるかもしれないからだ。


 ――まじに、このループの攻略法はなんだ。何が狙いなんだ、本当に人がしてるのか…、まさか…アレシアが…いや、そんなことはない…


 考えれば考えるほどマイナスの方向にむかっていく。

 カイトの少しばかしの異世界知識を振り絞っても答えには遠く及ばない。

 もし、これからの異世界生活がこのようならば先が思いやられる。


 走っていると前に人影が見えてくる。そうして二度目の再開だ。再開と言っても10分ほど前に別れたばかりだ。


「アレシアー、さっきと同じ速度で走ったかー?」


 さっきよりも明らかに再開する速度が速い―、


「それはこっちのセリフだよぉ、カイト速いよぉ」


 意外な返答だ。

 無論カイトは早く走ったつもりも無い。

 アレシアも早く走ったつもりは無いようだ。嘘をついていなければなの話だが。


「なんか、近道とかしたのか??」


「さっきと同じだよぉ、誓えるよぉ」


 カイトはその場に座り込んだ。

 何回か走ったせいでバテていたのだ。

 しかし、アレシアは息ひとつ切らさず立っていた。カイトには恥ずかしい話だ。


 少し休憩しつつカイトなりに推理を働かせる。

 脚力アレシアを信頼しようといた。ここまで共に野宿し、いきなり裏切るとは思えない。


 ――同じ道を同じペースで戻ったのにやけにかかる時間が減ったぞ……。


 カイトは変わったことがないが辺りを見回す。

 そこで重大なことに気がつく。


 ――焚き火の跡がねぇ……


「アレシア!走ってる時に焚き火の後は通ったか??」


「通ってないよぉ」


 先ほどまで何度もお目にかかり苦しめられた焚き火の後が今度は消えている。

 なんて、神出鬼没な焚き火の後だ―。

 そかし、それどころではない。


「焚き火の跡が消えたのぉ?確かにここら辺じゃ見当たらないねぇ」


 アレシアも焚き火の跡が消えていたのに気づく。


「どうゆうことだ??まさか、能力者が中に入って来たのか??」


 カイトはオーダーを使う人のことを能力者と呼んでいた。そっちの方が呼びやすかったからだ。


「そんなことはないと思う、発動中の中に入るなら無防備な状態になっちゃうよぉ、もし、腕っ節が自慢があるならいちいちこんな方法でしてこないよぉ」


 前者の原理がよくわらかないが後者の方は納得することができる。

 これならまだ、腕っ節が立つ奴が来た方がマシだったかもしれない。

 アレシアが戦えそうだし……、

 しかし、女性に戦わせて自分は安全圏から見守るのは最低だ。

 もちろん、自分で戦うつもりもあるし、喧嘩に自信が無いわけでもない。だか、アレシア並みの奴と戦えって言われても勝てる自信がない。


 でも、確かに走って変化はあった。そこから解決策を見つけるしかない。絶望的な情報量の少なさだ。


「念のためもう一度別れて進もう…」


 そう言うとアレシアは首を縦に振り再び先ほどと同じ道に進んでいった。


 ――もう一度確かめれば何か…何かあるはずだ。でないと……。


 カイトの一歩一歩は重い。進むのもやっとだ。

 次はアレシアに会うまでに何かなければお手上げだ。

 本当は道を間違えて焚き火を通らなかっただけなのか?

 今では判断できない。


 そんなことを考えている束の間、再びアレシアとは出会う。


「あ?!」


「えっ?!」


 2人は驚く。カイトは間抜けな声を漏らしてしまう。

 原因は経過時間にあった。


 ここで再開するまでに5分とかかってない。

 これはもう、走ってきたうんぬんの話では無い。あからさまにおかしすぎる。


「カイト…、これはぁ…」


「これは、おかしい。確かに短くなってる。」


 距離が短くなってるのか、時間が経つのが遅いがわからないが、2人が会うのにかかる時間が明らかに短くなっているのが結果だ。


 ――どうゆうことだ……ループしてるのだけでもきついのに……


 まさに泣きっ面に蜂だ。

 アレシアを見るとカイトに頼るかのような瞳だ。


 ――ここは男の俺がなんとかしないとな。


 異世界での経験がどうのこうのより、これから生きていくと決めたからにはトラブルは自分で解決していくつもり。

 それに、アレシアにカッコつけたいからだ。


 しかし、カイトは手詰まり状態だ。

 気になる点といえば時間が短くなったことと焚き火が消えたことだ。

 たが、それらのことより1つの仮説が生まれる。


「アレシア、ナイフ何本持ってるか??」


「刃だけなら6本、普通のが2本あるのよぉ、なんでぇ?」


 アレシアがナイフの替え刃として用意されたのに救われる。


「試したいことがある。貸してくれ!」


「いいよぉ、でも壊さないでねぇー」


 アレシアはカイトにはナイフの刃6本を渡す。

 それと同時にカイトは走り出す。


「付いてきてくれ!」


 そう言われアレシアも横を走る。

 カイトは道の途中にナイフを刺してまわる。


 ナイフを全部使い終わり。初めに刺したところに到達する。

 そこから次はナイフを回収し始める。


 一通り回収する。


「やっぱりな」


 疑問が確信に変わる瞬間だ。


「どうしたのぉ?」


 ここまで頭が回転したのは生まれてこの方無い。極限状態のために火事場の馬鹿力の頭脳版のようなものが発動したのか―、


「6本刺したはずのナイフが5本しかねぇ…つまり…ループする範囲がだんだんと狭まってきてるってことか……」








 ――――――――――――――――――――――――

 今、カイトたちに起こっている現象を説明しよう。




      A B C D E F G H I J



 まず、このA〜Jが道とし、これがループしているとする。


 Iに焚き火の跡がありそこを出発点としてアレシアとカイトは走った。


 そしてDで再開する。

 その時にはループ範囲が狭まりIJが無くなったのだ。寄って焚き火の跡が無くなることとなる。



      A B C D E F G H


 再びDから走ることでかかる時間が減ることに気づく。

 Hで再開した時にはループが狭まりABが無くなると同時にナイフも無くなったのだ。



      C D E F G H



 こうしてループの範囲が狭まっているのだ。



 

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