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Fuck my life!!  作者: Carry B
9/32

30th  -三十路-

私、ユリエ。

30歳独身、広告代理店勤務。

趣味、仕事。

特技、仕事。

彼氏もなし。


出産を経験したら、

味覚や感覚、すべての事が変わると聞いた。


じゃぁ恋を経験したら

何かが変わるの?



私は今まで、30年間、結構強気で生きてきた。


悲しい事があればあるほど

笑ってきた。


てか、本当に悲しい事は、

決して口にできないと思っていた。


実際、20代最後の大事件も

事が解決するまで

口に出す事すらしなかったし、

出来なかった。


弱い自分をみせたくない。

とかそんなカッコイイ事じゃなく

どーしても口にするのが怖かった。


1ヶ月の恋愛。

4年の恋愛。

1年の遠距離恋愛。

5年の片思い。


色々あったけど、恋に関する悩み事より

生きていく上での悩みの方が多かった。


私は3人兄弟の末っ子で

1番自由に生きてきた。


兄と姉、私と全く性格が逆で

私はいつも異端児だった。


とびぬけて何かが優れていることはなかったけど

運動会や弁論大会

そんな事だけ注目された。

俗にいう、典型的なアホだった(笑)


それでも自分に負ける事も

他人に負ける事も

嫌で嫌で、負けず嫌いは天下一品だった。


そんな私が27歳で自分の会社を創立した。


周りからはいつか社長になれる子と言われていたけど

自分の中では、社長に全く魅力も何も感じてなかった。


それでも自分で会社を作った。


もっと素敵な広告を作りたかった。

儲ける、儲けないとかそんなレベルじゃなくて

単にもっと効率的なギブアンドテイクの

成り立つ会社を作りたかった。


留学の為に貯めた300万円。

躊躇することなく、投資した。


私の下に4人の部下がいてくれた。

怖い事なんて何一つなかったし、

毎日が楽しくて楽しくて

寝るのがもったいないとさえ思っていた。


今思えば、あの頃は本当に『自分』だった。

揺るがないものがあって、誰になんと言われようと

自分を信じて進んでいた。


仕事と恋も順調だった。



色んな出来事があって


自分の会社を解散させた。

倒産じゃなく解散で。


会社は今、休止になっている。


今の私は、雇われの身。


自分の中でいつか必ず再稼働。

って心に決めて進んでいたけど、

最近の私にはそんな

パワーがめっきりでない。


自分の会社が近くにある事だけで

満足してる。

自分の生きてる証になっている。


自分で成し遂げられなかった夢を

今の会社で実現しようと思ってる。


それも1つの道だと思うけど

こんな弱気な私になったこと、さえ気づけないでいた。


30歳。

自分はきっと何も変わらないだろうと思っていた。


だけど実際、私の人生そのものを振り返るときが来た気がする。


これは周りのミゾジ攻撃のせいかもしれないけど(笑)


こんなに人生を振り返ったことは今までなかった。


恋愛じゃなく、仕事で輝くユリエやで!


そう言ってくれる友人に

嬉しく思って喜だ私だけど、

前の私は違っていた。

恋も仕事も貪欲に。

全てに輝いて、全てにワクワクしたいと思っていたのに。


気付けば弱腰ユリエです。(笑)


こんなに心が弱っているのは、

失恋のせいかもしれないのかな。(笑)


恋をして何かが変わるとするのなら、

私はきっと、生きてくことの感覚・価値観が変わった気がする。


強気じゃ生きていけないし、

自分じゃ何も乗り越えられないし。


すべてはトムから始まった感情・感覚。


そして、こんなに周りに弱音を吐ける自分になった事が

1番の発見だった。


ユーカにソウ、ニャンにヨッシー。


こんなに沢山の友人が

ほんとの私を知ってくれてる。


惨めなほど女々しい私。

しつこいほどグロッキーな私。

うっとうしい程ネガティブな私。


自分自身、

こんな自分がいたことすら、知らなかった。


今になって、大人になって

溢れ出てきた感情。


私はこのまま幼稚になっていくんだろうか。


いや、今の私には

私をサポートしてくれる

最高の友人がいてくれるから

自然と表現できた自分だと思う。


本当に周りに感謝。


幼稚になる自分が怖いけど、

こうして自分をだせる勇気を持てたことも

1つの大人への階段なんだと信じよう。


世の中、三十路・三十路と言われるけれど

結局何も変わらない毎日が続くんだ。


年はとっても、自分のいる場所は変わらない。

多少動いても、ユリエという人間の

ユリエというDNAは変わらない。


元気なユリエはここに居ます。

少し弱気な私もここに居ます。


どっちのユリエも私です。


ユーカとヨッシーがくれた

『目標を忘れるな!』

『ユリエが1番』

この言葉を胸に、ここで立ってます!!




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