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Fuck my life!!  作者: Carry B
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Conservation Value -保存価値-

私、ユリエ。

30歳、独身。

広告代理店勤務。

趣味、執筆活動。

特技、ネガティブシンキング。

彼氏、なし。


誰かが言っていた。

男性と女性の恋愛の保存の仕方が違うんだって。


コンピューターで言うならば

男性は、別名保存。

女性は、上書き保存。

過去の恋人を並べて思い出にする男性。

過去の恋人を新しい恋人で塗り替える女性。

果たしてそれは真実なのか。


30年も生きてりゃそりゃー

私だっていました、彼氏。

初めてキチンとお付き合いしたヒトは

1つ上の大学の先輩。

かっこよくて、サッカーのコーチしてて、

それはそれは、自慢のヒトだった。


それがある日

遠くから見てる毎日から

隣で会話できる毎日になった。


付き合ったその日から

彼は実家に遊びに来た。

次の日も、またその次の日も。

親に会わせた、初めての彼氏だった。


当時の2人は原付デートが恒例だった。


車で旅に。


そーんな夢を実現させるべく

彼は毎日バイトした。

毎日毎日働いた。

次第に大学で顔を見る事さえなくなった。

メールも1行。

それでも私、待ち続けた。

彼とのデートが楽しみだった。


別れの日、それは案外すぐにやってきた。


バイト先に彼女がいた。

厳密に言えば彼女ができていた。

そして、目の前を、手を繋いで歩いてた。


初めての彼氏、初めての二股、初めての裏切り。


この頃から

私の、男性を見る目は変わってない(笑)

不幸の旋律はこの頃から?!(笑)


泣いて泣いて、泣きまくって。

それでもすぐに

次の彼ができました。


あの時の感情は覚えてない。

若かったから。

それでも彼に浮気男、被せた事は無かったと思う。

浮気される不安。

それより笑顔が勝っていた。


これが上書き保存?


でもこれはイレギュラー(笑)


それでも話は完結しない。


今の時代、ネットで人が探せる時代。

12年ぶりに再会した。


12年の時を経て

ドライブデートも実現した。


久々の先輩は

痩せていた。

よく話す人になっていた。

大人の男になっていた。


12年。

あっと言う間のこの歳月。

2人は沢山話した。

沢山、沢山笑顔を見せ合い談笑した。


今、思う。

確かに女は上書き保存。

でも彼の場合

最低から、若気の至りと塗り替えられた。

憧れの先輩。

こぉ記された。


女は、そう。

罪を憎んで、人を憎まず。

そして、上書き保存の真意は

誠意であり、プライドだと。


新しい彼に、100%捧げるから・・・

だから元彼氏には未練はない。

配慮と誠意。

そして愛する人へのプライド。

女の美学。


どちらが良くて

どちらが悪い

なーんて、誰にも決められないけれど

どちらも結局、

思い出は消去できない生き物なのだ。


良くも悪くも

その人の想い出の一部になれたら

それはそれで

すごく切なく、有難い事なのだろう。


トム、私はあなたの中に残ってますか?

残っているなら、いぃ思い出?悪い思い出?

私はあなたを上書きできる余裕も力も

まだまだ出そうにない。

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