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第12話「ブルーシード」

これから大きいイベントの発生といったところです。


伏線の発生と回収ができるかが心配だったりもします。

第12話「ブルーシード」


「はぁ~あ、たっだいま~」

「あれ?レンヤ?ギルドの依頼を受けに入ったんじゃなかったの?」


ある日の朝、いつも通り店を開けて仕事を始めた頃にレンヤが突然帰ってきた。ちなみにミリアとレナリンスは外の掃除中。レンヤは朝依頼を受けに行くと早くても夕方前くらいまでは帰らない。下手をすると次の日ということもあるが、この日は様子が違っていた。


「いやいや、参ったよ。ギルドは今大忙しだ。今日は店を手伝うよ、多分忙しくなるだろうからな」

「手伝うって、今日はミリアさんとリンスちゃんの2人がいるから大丈夫だよ。一体何があったの?」

「ただの面倒ごとだよ。数日前に神託が下りたらしいんだ、内容は『ブルーシードが地上に出現した』ってな」


神託とは神が人間に伝えるメッセージのことであり、どの人間に伝えるかは神の意思次第。その際、内容が真実である事を示すために、神託を受けた人間には聖痕が残る。


「レンヤさん!それ本当ですか!?」

「ブルーシード・・・・ってぇ~、なんでしたっけぇ~?」


掃除を終えた2人が丁度店内へ入ってきた。ミリアはブルーシードについて知っているらしいが、レナリンスは興味がなさそうだった。


「ミリアちゃんはブルーシードが何なのかは知ってるのか?正直俺は知らんから教えてほしいところなんだが」

「ん~、僕も知りたいな。教えてもらえませんか?」

「というか3人とも知らないんですか???御伽噺では有名ですよね?」

「「「知りません」」」

「あ~、そうですか・・・」


実際この世界の御伽噺で出てくる物だった。ミリアも実際詳しいことは知らないが、御伽噺で、出てくる内容を話した。ブルーシードは実際に手にしたものに永遠の命や富と栄誉を与えたり、魔王を滅ぼす力を授ける等など御伽噺ではよくありそうな内容ではあった。


「ん~、それで何でレンヤが速く帰って来ることに繋がるの?」

「ああ、実はここ数日世界樹の森周辺が妙に騒がしくてな、モンスターが強化されてたりするらしいんだ。それで教会からブルーシードは世界樹の森か、その中にあるダンジョンに出現したんじゃないか?という話がきてるんだ。それで冒険者やハンターがこぞって向かおうとしているわけだ。しかしな、単独で森やダンジョンを制覇するのは普通は無理だろ?だから、ギルドでメンバー集めをしている阿呆どもが多いんだよ。ついでに強化されたモンスター討伐のパーティを集めているやつもいる。つまり勧誘活動が非常にうざいんだよ」

「あ~、そういえばレンヤもAランクハンターになってたもんね」

「実はレンヤさんって凄かったんですね、普段ダメなところしか見なかったからイメージと違う」

「へぇ~、レンヤさんはぁ~普段のイメージとわぁ、違うんですねぇ~」

「ミリアちゃんにリンスちゃん、ちょっと酷いな」


レンヤの心には無数の切り傷ができていた。実はこの町でも結構有名になっていたレンヤだった。何故ならこの町にきてから史上最短でAランクハンターになったのだ。しかもまだ底を見せていないところからSランクも夢ではないと言われている。

クヨウもブルーシードに差ほど興味はなかったが、森やダンジョンに篭る人が増えるのは火を見るより明らかであったので、回復薬やポーション等、必須になりそうな道具を作るために店の奥に入っていった。


その後、予想通りハンターや冒険者が多く買い物をしにきたが、予想とは違った用事できた者もいた。


「おーっす、相変わらずここの店員は可愛いねぇ~。お!レンヤ、ここにいたのか・・・そんな格好で何してんのよ?」

「見れば分かるだろう?ここで働いてるんだよ」


入ってきた陽気な男はリューク・アルメリアというBランクハンターでレンヤやクヨウの知り合いでもあった。


「丁度いいや、レンヤ一緒にブルーシードを探しに行こうぜ!なんならクヨウも一緒にさ。面子がそろわなくて困ってたんだよ、助かったわ」

「俺は行かんぞ、興味ない。多分クヨウも同じだと思うが?」

「は!?なんでだよ!?こういうのは浪漫だろう?ここで行かなきゃ男がすたるだろ!」

「リュークが何を言いたいのかは理解できるが、正直なところ興味がないからな。お~いクヨウ!ちょっと来てくれるか?」


そういうとクヨウが奥から出てきた。リュークが必死にクヨウを勧誘してきたが、レンヤと同じく興味がないと断る。その様子を見ていた女性陣2人は軽くほっとしていた。

そして、リュークが肩を落としながら帰っていった。


「クヨウさん、本当にブルーシードに興味がないんですか?」

ミリアがおずおずと聞いてくる、その横でレナリンスも興味があるらしくクヨウを見ていた。

「ミリアさんどうしたの?」

「え、ああ・・・いえ、男の人ってそういうの好きそうなんで、てっきり探しに行っちゃうのかもと思いましたので・・・」

「ん~、ただ単に探しにいくなら面白いかもしれないけどね。探索とかって疲れるし痛いから僕は嫌いなんだよ。店を閉めてどうこうっていうのはまず無いから安心していいよ」


クヨウは2人に心配させてしまったかとフォローを入れる。その横でレンヤは「いいなぁ~クヨウだけ~」と軽く落ち込んでいた。

その後、クヨウとレンヤを勧誘する人がきていたが、2人はすべて断った。そして午後になり一段落ついたころに全員で軽い昼食をとっていた。


「モグモグ・・・そういえば、教会からの探索依頼と討伐依頼も来てたなぁ。なんで教会が探してるんだ?」


教会とはこの世界の最高神である「アマス神」を信奉しているアマス教会のことである。世界で一番大きい宗教であり、国家間を超えた権威も持っている。ちなみにクヨウとレンヤが会った『世界の管理人』はこの世界の人には認知されていない。(2話参照)


「モグモグ・・・それはですね、教会にとってはブルーシードは神の至宝とされているからなんですよ・・・・あ、この具美味しい・・・教会としては『神の宝は教会が管理すべきだ』とか『神の宝は神に返すべき』という理屈で探しているらしいです・・・モグモグ」

「ん~、教会の勝手な推測か・・・そういえば歴代のブルーシードはどうなったのかな?御伽噺に出てくるくらいだから、1度や2度は出てきてるんだろうし」

「それがですね、手に入れたって人は出てきてないらしいです。私、昔調べたことがあるんです。過去3回神託が出されていたんですが、いずれも手に入れたという人は出てきていません」

「それならぁ~どうしてみんな探しているのかなぁ~?いくら神託があるとはいぇ~、見つからないなら探しようもないのになぁ~・・・ハグハグハグ」

「リンスちゃんの言うとおりなんだけどね。ただ・・・各地に伝承が残ってるのよ。デタラメも多いんだけど、中には真実味があるものもあるの」

「なるほどね~、しっかし・・・・昼飯食ってるときにする話じゃないよな?」

「ん~、今更感があるけどその通りだね。ちゃっちゃと食べちゃおうか」



その日は、街全体が騒がしかった。それは大陸中で同時に起こっていることであった。



その一角での出来事・・・・


「ブルーシードか・・・アレは我々が頂く」

「ええ、我々にこそあれは相応しい」


動くのは冒険者や教会だけではなかった・・・


今後はどうしようかな~?と悩んでいたりします。


1つ言えることは・・・・まだ戦闘描写をするつもりはありません。

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