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地獄

作者: ナダ

人生は地獄よりも地獄的である


これは芥川賞でお馴染み、芥川龍之介の言葉

私の推し文豪太宰治が憧れた作家

つまり、推しの推し

かっけー

言葉のセンスとチョイス、マジぱねー


考えてみると、文豪といわれる作家たちは皆、人格者かといえばそうでない人ばかりだ

波瀾万丈の人生を送り、自ら命を絶ったり、不倫したり、モラルに反した生き方をしている


自由に生きたからこそ、世間との摩擦が生まれ、抵抗し続けた思い

夢追い人でロマンチスト、現代なら文春砲食らってスキャンダル(まみ)れだろう


雁字搦(がんじがら)めの社会に、生身の言葉で挑んだメッセンジャー

ライトワーカーの諸先輩方

ペンは剣よりも強し

文は武に勝る


男性性の腕力に屈することなき

女性性の言葉の力

愛の言葉で世界を愛する

話が脱線した


地獄も天国も無い

体の寿命はあるが、魂は永遠の存在だ

生きている間が夢幻のごとくなり

まさに生き地獄


私が表現するなら

人生はクソだ、で終わりだ

偉大な作家の足元にも及ばない

どうせクソみたいな人生なら、楽しんだもん勝ち


良いことも悪いことも

死んだら(しま)いや

ありとあらゆる経験をするために生まれてきた


ネガティブを知るために

自分が何者かを知るために

体験を通して全てを学ぶために


良いことだけを経験するために生まれてきたのではない

痛い経験から知ることの方が多い

転んだ人の痛みを想像することはできない

自分が転んでみないと本当の痛みはわからないから


○○(私の名前)には、わからないよ

幼なじみに数年前に言われた言葉

ご両親の不幸な出来事の被害を被り、苦労して生きてきた友人

傍から見たら、順風満帆の人生の私


独り身で摂食障害を患い、親を助けながら働き続けている彼女の気持ち

学生時代から何十年もの時を経て、全然違う人生を過ごしてきた私たち


子どもの頃は、一緒に公園を走り回った

毎朝並んで登校して、帰りは待ち合わせて一緒に帰った

好きなアイドルも同じで夢中になってはしゃいだ


勉強も運動も私が優れていたけど、友人の方がかわいいし、モテたし、家庭的で女の子らしいし、芯があった

学生時代、私は不特定多数の異性と遊んでいたけど、男子から誕生日に花束が家に届けられる友人が羨ましい限りだった


成人した頃、友人が私の行動を真似るようになった事があった

私の辞めたバイト先に何も言わず求人に応募していたり(店長から聞いた)

留学すれば、同じように留学をしたり

結婚は、同じようにすることはなかったけど


結婚してから段々と疎遠になり、久しぶりに再会した時に言われたひと言

お互いの近況を話して、いろいろあるけど前を向いて楽しんでいこうよと提言した私への返しの言葉だった


確かに人の気持ちなんてわからない

私がどんな気持ちで、特別な次男をとても可愛い息子でしょと写真を見せたことも、友人にはわからない


クソみたいな人生を、クソ楽しんで幸せに生きてやると誓った私の気持ちなんて誰にもわかってもらえない


天国も地獄も自分次第

人生を(のろ)うのも感謝するのも


私は前を向いてスキップして行きたい

後ろ向きに(うつむ)いてたらまた転んでしまう

いい気分なら、障害だって軽々と飛び越えられるよ

地獄だって、鬼と踊って楽しく過ごすさ







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