この世界の歴史と仕組み
この世界には初めに三柱の神がいた。魔界の神、天界の神
そして人界の神。この三柱は仲が悪くいつも争いあってていた。それもそうだ。魔界のは神が上に立ち絶対的な実力主義社会、天界は神が直接介入し、絶対王政をしこうとしていて、人界の神は神は不介入で世界に住む人の自由に発展させる方針で、明確に分かれていた。
そして争いが発展し各世界を巻き込む争い、第一次魔天大戦が勃発した。この戦いは三つ巴で埒が開かなかったため
天界と魔界が結託して人界の神を消滅させた。
だが人界の神は自らの消滅を危惧して自分に変わる人界の管理者を異世界から呼び出し、そのおかげで、人界は首の皮一枚で持ち堪えていた。
この出来事は一万年前だと言われている。
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考察するに今僕たちがいるのが人界だろうか?
ここは世界が三つあり、行き来ができると。
天使は味方のイメージがあったのにそうではないのか...
そして神が消滅すると、その世界も消えてしまうのだろうか?
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そこから残った天界と魔界は人界をどうするかで争い合っていた。
そんな中、人界はというと順調に成長を続けていた。今では考えられない、空を飛ぶ乗り物、どんなに離れていても連絡ができるものなどかなりの技術発展を遂げてきた。
そして満を辞して積年の恨みを晴らすために、
天界、魔界に宣戦布告し、第二次魔天大戦が勃発した。
初めは実に好調で、天界、魔界の住民(天使、悪魔)を蹂躙して双方の約半分程度まで侵略した。天界、魔界は争いあって弱体化していたのも一因かもしれない。だがそこまでだった。
神が介入してきて、人界側はなす術もなく後退し人界にまで攻め入られる事態となった。そして人界の管理人が介入し、講和条約を結び、人界に悪魔、天使の自治領を認めることとなった。お互いこれ以上の消耗を避けるために、不可侵条約も結んだ。これが約二千年前。そして今に至る。
そしてそこからの時の流れを明暦と言う。
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異世界人を管理者にしたのは、技術発展のためか?
空を飛ぶ乗り物は飛行機のようなものだろうし、今その技術が見る影もないということは、破壊し尽くされてしまったのだろうか。そしてこの話によると人界全体の敵である悪魔、天使がこの世界にいるということか...かなりやばい状況じゃない?それにそこから二千年も経っているのに元の世界で、西暦千年ほどの技術だ...いくら元の世界と違うところが多いからと言って、あり得るのだろうか?
まぁそれはこれから調べていこう。そのためにはここを出なければならないが。
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この際だし、計画を考えるか。まずここを出るのは第一条件だな。そして物語の結末を決めておこうか。
そうだな.....
「人界が魔界、天界に勝利する。」
これが真っ先に浮かんできた。そうだこれがいい。誰も成し遂げなかったこと。それを実現すると言うことは必然的に熱狂を産む。そして僕はこの物語を操る。素晴らしいじゃないか。自然と笑みが溢れた。
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それから時間は過ぎ、朝食とあまり変わらない内容のご飯をは食べた後僕たちは寮の外に集まっていた。
「午後の授業は実技訓練だ。【学者】などの戦闘に関わらない職業の奴はガルパン先生のところに向かえ。」
と、カイル先生が言った。隣にはミロ先生もいる。
「まぁ何をするかわかっていないでしょうから説明するわね。貴方たちはダンジョンに向かって戦闘について学んで、
レベルを上げてもらうわ。と、言うわけでダンジョンに向かいましょう。」
「ちょっと待ってください!」
「なんだい?」
海原が声を上げた。
「こういうのって、素振りの稽古やったりしないんですか?
何もなしに戦いに行くのってリスクが大きすぎませんか?」
「君たちには【職業】と言う力をもらっているでしょう?。稽古するのもありだけど、それだと肝心の職業レベルが上がらない。実践なスキルの使い方も覚えて、レベルも上げる。
これが一番早く強くなれる方法だよ。」
なるほど。職業で能力はもらえる。使い方は自分次第ということか。確かに稽古で力の使い方を覚えるのは良いことだろうが、レベルが上がらないことが非効率か。
「君たちの世界ではどうだったかは知らないが、
こっちでは学者にだったら調べるための能力。剣士なら戦えるだけの速さ、力が与えられる。みんな平等に配られる。
センスというものもあるが、基本的には、みんな何にでもなれる。その平等な条件でどう他と差をつけるか。それが大変なんだよ。まぁそれを覆すのが【ギフトスキル】だったり、君たちなんだろうね...」
かなり凄い仕組みだな。全員平等だからあとは努力と運。
才能が排除された世界。元の世界でも才能の有無で嘆いている人からしたら天国かもな。
そしてミロ先生の最後の言葉には明らかな嫉妬が入っていた。平等な世界だからこそ、恵まれた人には、元の世界以上に妬まれるのかもしれないな...
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寮から馬車に乗ってダンジョンに向かった。街の景色とか全然見れてないんだけど....
ダンジョンに着くと馬車から降ろされた。目の前には替えがあり周りは奥が全く見えないほど深い森だな。そしてカイル先生は先にある門を指差して、
「ここがダンジョンだ。この門は魔物が溢れ出さないように作った人工物だ。あぁ魔物について何も知らないか。
まぁ普通より危険な生き物とでも今は思っておいてくれ。」
「ダンジョンにはいる前に、四人一組でグループを作ってもらうよ。組み合わせがこっちで決めてあるから、そのグループでダンジョンに潜ってもらう。チーム言ってくから集まってねー。」
今いる人は先生はを除いて、十二人か。元が十九人だったから戦闘職がかなり多いな。そして僕は呼ばれたチームに行った。
「俺は剣士だ。よろしく。」
「僕は水魔術師です。よろしく..」
「あたしは強化魔術師。ヨロシクね〜」
上から堀貫太、水瀬咲耶、佐藤東子だ。僕たちはチーム三らしい。なかなかバランスの良いチームだ。
「集まり終わったようだな。それではチーム一からダンジョンに入っていく。他のチームは待機するように。
護衛は付けてあるので安心しろ。ミロ先生行きましょうか」
「は〜い。今行きまーす。」
そうして僕たちのダンジョン訓練が始まった。
やっと次回は戦闘回です!