表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王を倒した勇者の息子に復讐をする悪堕ちヒロイン達  作者: 音喜多子平
堕ちた守護天使
52/163

2-31


 話が決まるが早いかドロマーは気絶しているヒカサイマ達が起きる前に例のラブホテルに戻っていった。


計画の成否に関わらず一度このアガタフホテルに報告に訪れるそうなので、メロディアは気絶しているレイディアントの様子を見つつ、部屋がボロボロになった事をできるだけホテルに悟られないようにうまく振る舞うつもりだった。


 ひとまずはレイディアントが起きるまでの間、残骸だけでも片付けていようかと思った矢先、メロディアは彼女の服装が気になった。


 いくらなんでも返り血を浴びた服をいつまでも着せているのは忍びないと思ってしまい、ドロマーに使ったのと同じ魔法で服を変えた。またしても絵画や伝え聞いたイメージが先行した修道服に成り代わった。


ところが純白の修道服は胸の辺りから徐々に墨のような黒いシミが広がり、瞬く間に生地が真っ黒になってしまった。


「…」


 メロディアは言葉を失いつつ、それについて考察する。すると昔にどこかで聞きかじった知識を思い出した。


 キャント国の僧兵が扱う聖化は信仰心が高まるほどに白く輝きを増す、と。つまりは扱う者の心情を色合いとして具現化しているのだ。理屈こそ分からないが信仰の向きを見誤った今のレイディアントにとって黒こそが自らを象徴する信仰の色になってしまっているのではないだろうか。


 彼女は今、闇を見ているのだ。


「この分だと起きてもまた暴れそうだなぁ…結界を強くしとこ」


 そうして術を掛けたのも束の間、ベットに横になっていたレイディアントが突如としてか細い声を出しながらうなされ始めた。


 尋常ではない苦しみ方にメロディアは心配そうに声を掛けた。


読んで頂きありがとうございます。


感想、レビュー、評価、ブックマークなどしてもらえると嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ