6話
平穏なひとときは唐突に終わりを迎えます。
その日、5歳の誕生日には、プレゼントがもらえる。
つまりこの世界では5年ごとに大きな誕生日としてプレゼントがもらえる。
どうやらここではそれが普通だそうだ。まあここのうちは普段でも充分祝ってもらえていた気はするが…
そして僕は父から僕でも扱える短刀、母からは、片手で扱える杖をもらった。
短刀はミスリルでできておりあまり派手な装飾はないが、彫りがあって、僕にあった持ち手がとても使いやすそうだ。
杖は、魔法が発動するまでの溜めを短くしてくれるのと、威力を少し上げるらしい。
とっても嬉しい。
妹からも「おえてぉ」(多分おめでとうと言いたいんだと思う)セリフをもらった。めっちゃ嬉しい。
妹の5歳の誕生日には魔法で花火を上げてあげよう。
僕は風、土、水の魔法は上級まで使えるようになったが、火魔法は家では使えない為初級止まり…
5歳になるまでは一人で外に出てはダメと言われていたから、それを守っていたから…まあこれから頑張ろう。あと三年強あればなんとかなる…はず…
最近僕は妹と一緒に寝るのが日課だが、今日は魔法の練習がしたいから、両親と寝てもらう。ちょっと寂しい。
ある程度魔法の練習をしたあと、僕は今日もらった短剣と杖をもって眠ろうとした。
でも、寝られなかった。いや、おこされた。
原因は地震だ。この約4年間地震なんてなかった。僕は慌てて外を見た。
その時見たのは津波のように押し寄せてくる白い光だった。