3話
(ええと…まず自分がどんな状況か整理しなきゃ…
そもそも僕真っ暗な場所にいたよね?なのに今真っ暗どころか真っ白だけど
次にそもそも一人じゃなくて薫は?
倒れてたんだから隣にいないとおかしい上よな俺が目を瞑ってたのは数秒…だよな?)
どうしようか
『いやぁ、すまんすまん、遅れてしまった』
なんかめっちゃエコーのかかったような声がしたあ、これいわゆる神様って言ってくるやつだ
てことは話を断れば元の世界に戻れるかな
「ここってどこなんですか?」
『ああ、だがそれよりも…』話を聞いたら断ろうとしていた僕の心はこいつの話で変わった、いや、頭が真っ白になった
『話しておかなければならないことがある…天満薫はこの場所に来れずに魂が弾けた…それ故に俺の世界にいれた。俺の世界はお前のいた場所とは違う場所だ』
は?薫の魂が弾けた?
戻ってももう薫はいないってこと?
『そうだ』
声に出さなくても伝わるのかよ!いや、そうじゃなくて…
『その上でお前には二つの選択肢がある。
まず知らないふりをして帰る
その場合世界からは天満薫はいなかったことになる。
つまり彼女に関する事象が何もかも起こっていないことになる。
次に俺の世界に来ることだ
ただしだ、天満薫は魂が弾けて、それを集める形だから元々ある器に入れることになる
つまり姿が変わるってことだ
お前はどうする?』
「いなかったことになるって…」
じゃあ行くしかないじゃないか
『そうこなくっちゃ!じゃああっちの世界にいる間は時間を止めておくね?
それとー多分今の能力だと…結構生きられるかもなぁ…まあでもここは俺からのプレゼントだと思って力をあげるよ
基本のステータスをあげておこうかな
あとは能力だけど、どんなのがいい?やっぱりラノベとかで多い鑑定とか?んー』
なあ、魔法は使えるのか?
『使えるよ?
あー、でもイメージの力と適正に依存するから全ての魔法に対する適正を少しあげておくよ
あんまり上げすぎると目立っちゃうかも』
こいつなんでもできるな…てかこいつめっちゃ喋るな
『そうそう僕の世界では6歳になったらステータスが開けるはずだからお前も開けるようにしておくよ。
開く時には【ステータス】と呟けばいい
ついでにお前の容姿というか身体年齢を下げておこう小さな頃から魔力を使うことによって容量が上がるんだ。
子供になるなら親がいないのは不自然だな…普通の家の子供でいいかそれならお前の容姿そっくりの奴が病気でもうすぐやられるからそいつの体を少しいじればお前そのままの容姿になるだろ。
あとは天満薫はこの世界では少々面倒な立場だが子爵家の子供となる。容姿は……金髪で青色の目だ。』
ちょっと容姿について間があったのが気になるがいいか
『そうだ、一つ簡単な魔法を教えてやろう。練習するのに最適なのは【水球】だろうな。水の球体を作り出すイメージをしろ』
『手をかざせ』
『じゃあ【水球】と、言わなくてもできるか、早いな』
詠唱省略どころか無詠唱で撃てた。
『じゃあ頑張れよ』
直後、僕は色とりどりの光に包まれた。