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第010話(初期登録?!)

 所有者(マスター)登録とやらを決心した俺に、濃紫色のメイド服を着て、頭にはひらひらのカチューシャを付けた幼女?が依頼してくる。身長は80cmくらいなのだが、頭身が2.5頭身なので、まるでSDキャラみたいだ。


「承知いたしました。では所有者(マスター)登録シーケンスに入ります。機密保持の問題があるので、少し後ろを向いていてもらえますでしょうか?」

「あ、あぁ」

 促されるまま、俺は後ろを向くと、ドガガガガガッッ!ドスン!という何かを破壊するようなバカでかい音がしたので、ビックリして後ろを向いてしまう。


「後ろを向いてと言っていたのに、少しの間も我慢できないのか、このカス!です!」

「んあ?!」

 思わず後ろを振り向いた俺に罵声が飛んでくる。声が綺麗なのに、言葉が汚くてとてもギャップがある。そして、機械が乱雑に置かれていた部屋の一角に、何故かベッドが現れ、幼女?がイソイソと中にはいっていくのが見えた。


「何やってんの?」

 俺は唖然としながら幼女?に問う。所有者(マスター)登録すると言っていたのに、何故ベッドに入る必要があるのかと。


所有者(マスター)登録には遺伝子レベルでの登録が必要です。なので所有者(マスター)のちっちゃいアレを私のヌルヌルのアレにアレして貰う必要があります。本機は雰囲気を大事にしてもらいたいので、やっぱり初めてはベッドでしてもらいたいのです」

 俺は掌を頭に当てて肩を落として、溜息を吐く。そして、どうやってベッドを取り出したか知らないが、無理やり取り出したせいで、様々な機器がグッチャングッチャンに破壊されている。そしてその機械群の各所から火花が飛び散っており……


ドガガガガガァァァァァンッッッッ!!


 と大爆発を起こすのだった。俺の小さい体も爆風に飛ばされて、ゴロゴロと隠し部屋から、『Caretaker Preparation Room』とやらの通路を転がり、入口付近の壁にぶつかってようやく止まる。


「いたたたた……」

 俺は腕を抑えて立ち上がる。隠し部屋からはもうもうと煙が出ており、中にいた幼女?は、とても無事とは思えない状況になっている。


「あいたたたです。初めてのアレが爆発とか、この所有者(マスター)は変わった趣味を持っているようなのです」

 もうもうと上がった煙の中から、何事もなかったかのように平気な顔をした幼女?が服をパンパンと払いながら出てくる。


「あ、所有者(マスター)怪我をされていますね。あの程度の衝撃で怪我とかクラゲ並の防御力なのです」

 チョコチョコと小走りでやってきた幼女?が、僕の腕を取って傷口を確認する。


「ちょうどいいです。治癒するにも所有者(マスター)登録が必要ですし、さっさと登録してしまうのです!」

 そう言うと、幼女?が僕の傷口に口を近づけていき、チュッと接吻する。


所有者(マスター)登録シーケンス起動……Complete……生体情報登録……Complete……種族:星を識る者(スターフィーラー)、性別:男、年齢:5歳?……生命連結(ライフコネクション)……Complete……」

 俺の血を舐めた幼女?が、再びシステムっぽい言葉を紡いでいく。ん?星を識る者(スターフィーラー)?人間じゃないのか?とか思っていると、グンッと体の中の何かが吸い出される。何か一瞬疲れたような気になったが、すぐに元に戻る。


所有者(マスター)登録がほぼ完了しました。後は所有者(マスター)登録の名前と、本機の名前を設定するだけです。しかし小さい小生意気なガキにも関わらず、質の高い魔力なのです。コレなら少量の魔力をもらうだけで動作できそうなのです!」

 どうやら無事に登録ができたようだ。


「名前、名前ね。こっちの名前は特にわからないから、あっちの名前でいいか。俺の名前は荒神慎。英語圏の並びで言うと、シン アラガミだ」

所有者(マスター)名登録……シン アラガミ……Complete……では本機の名前もお願いします」

「と言ってもなぁ……そういや、起動したときのハスル オポーネントとかって何だったっけ?」

「Hostile Opponent Progressive Expulsion Maid Type 115ですか?本機の型名です」

「なんか良くわからない型名だな」

「頭の弱い所有者(マスター)にわかりやすく言うと、敵対生物殲滅メイド タイプ115という意味ですが」

「何?その物騒な名前。凄く怖いんですけど」

「大丈夫です。小人のような矮小な所有者(マスター)は殲滅しませんから、ご安心を」

「全く安心できる気がしないんだが。頭文字を取るとHope……希望か。でもチョット似合わないんだよな。すごく可愛いのに言葉遣いが残念だし……頭文字をチョット変えて……Pome……ポメだな」

 頭の中で閃いた名前がポンコツメイドのポメだなんて事は、秘密にしておこう。


「ポメ……ポメ……何か大人の女性感がまったくない名前で、非常に理不尽ですが、とりあえず良しとしておきましょう……本機名称登録:ポメ……Complete……」

 そしてポメと名付けられた幼女?は両手でこめかみを押さえながらウンウンと唸り、やがてパッとこちらを向いて宣言する。


所有者(マスター)登録が終わりました。これからポメは、ハナタレ小僧のシン アラガミを御主人様(マスター)として誠心誠意仕えるであります!」


 こうして俺は、口の悪い敵対生物殲滅メイドという物騒なメイドのポメを仲間とするのであった。


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