変幻自在な肉体
お久しぶりです
フレイムとイミターが別れた後、街では異変が起こっていた。
「お、おい!しっかりしろよ!」
「う、ヴぅ?」
その男は体が腐るように変色して意識も朧気だった。1人や2人の話ではない。街の1割程の人間が同じ症状が出ていたのだ。
次の日。イミターは3回戦の出場ため、控え室で出番を待っていた。
「次の相手は…ブラフォード」
相手の名前を確認しては見たもののどんな能力でどんな攻撃をして来るのか分からない。
「フレイムさんがあのオーラは使うなって言うんだよな。無意識に出てくるオーラをどうやって抑えるって言うんだ」
「イミター様。もうすぐで出番です」
闘技場にあがり、しばらくするとブラフォードも上がってきた。見た目は内気な少年のように見えた。
「第3回戦第2試合!開始!」
力のなさそうな相手のため、速攻でケリをつけるべく相手に近づく。
「喰らいやがれぇ!」
ブラフォードは動かなかった。それどころか怯えた表情にも見えた。
「パシャ」
イミターの拳はブラフォードの腹を貫いたと誰もが思った。
「こ、これは!」
ブラフォードが初めて笑ったように見えた。
「体を液状化させているのか!」
「イミターさん…だったっけ?君の腕は僕の体を貫通している…どういうことになるかわかるかい?」
まずい、早く腕を抜かなければ!しかしブラフォードの体は急激に固くなっていく。
「ダメだよ…そんなに引っ張っちゃ…」
「ブシュゥゥ」
「ぐあああああ!!」
俺の右腕がブラフォードの体に吸収された。
「これが僕の能力だ。派手さは無いが敵を倒すにはもってこいだろ?」
「体を水のようにする能力ってわけか…」
「どうした?もう降参か?」
有利になり始めて本性を表した。どうやら最初の怯えは演技だったらしい。
体を水のように変える能力…水…
「なるほど…わかったぜお前の弱点が!」
「そうかそうかでも…無駄だと思うがね!」
自分の体の一部を液状化させ、こちらへ飛ばしてきた。防御しようと身構えると次の瞬間鋭利な形になって俺の左腕を貫通する。
「うぐっ…」
「水っていうものは変幻自在なのさ。弱点なんてないように見えるね?」
少し呼吸を整えて俺は言った。
「お前こそ、俺の能力を完全に理解している訳では無いだろ?」
フレイムさんとの会話の中で見つけた俺の能力。今ここで解放する時。