過去の災厄
前の試合で謎のオーラを出した俺はフレイムさんの部屋に呼ばれていた。
「今回の君の能力についてだが…」
フレイムさんは一呼吸置いて静かに言った。
「クロノスとなにか関係があるかもしれない」
俺は意味がわからなかった。だってそうだろ?クロノスは悪しき敵としか思っていないのだ。
「まずは昔の話をしようか。俺すら生まれていない大昔の話を」
『革命軍、革命者は世界に残り続けるというのは君も知っているはずだ。じゃあそれは何故か?理由は諸説あるが敵も世に残り続けるからだ。何故かは分からないが、創造神が戦の神なことに関係があるだろう。しかし今から3000年前、古代のこの地で過去最凶の敵が現れていた。
その名を「アビゲール」。彼の能力は無限の能力。幻獣を生み出し、人々に幻を見せ、自身の戦闘能力も高い。革命軍に勝ち目なんてなかった。しかし結果的に革命軍は勝った。アビゲールは死んでいないという説もあるが、最終的には革命軍側の勝利で終わった。どうやって勝てたのかと言うと。新たな革命者が産まれた。名を革命の革命ジーニアス。持つ能力はアビゲールと基本同じだった。』
「そして今。クロノスが現れた。クロノスがアビゲールなのかその生まれ変わりなのかは分からない。もしかしたら全く関係ないのかもしれないが…
君の能力がジーニアスと同じなら、アビゲールの生まれ変わりもいるはずだ。」
「それで、俺がジーニアスの生まれ変わりかもしれない…と」
「あくまで可能性の話だ。だからこの武闘会以降の能力の開花を観させてもらうよ」
「分かりました。失礼しました」
「イミター君か…あの子がアビゲールの可能性もあるからね…」