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特殊能力:カード  作者: マス シゲナ
9/24

09

お待たせしました。


明日か、明後日にはもう一本、投稿したいです。

よろしくお願いします。


「そういえば、どうして、アクシア様のスキルはカード化したのでしょうか?」


「それが……私も色々と調べたのですが、他でスキルがカード化したという、話も聞いていないですし、私が持つスキルも出来るか試してみましたが……どうすればいいのかもわからず」

 ウィリアムは腕を組み、机に置かれたカードを見て唸る。


「うっ?」

「何だ?」

 置かれたカードの1枚が輝き、エルヴィスと、ウィリアムは目に手を添え、光から目を背ける。


『『その理由は簡単』』

『私達が、アクシアのスキルと私達を』

『来るカード使いが世に産まれ、カード使いの力になる為』

『『私達が、カード化にした』』

 突然聞こえた二種類の声。


 光が収まり、目の眩みもマシになり、声の方を見て驚く。


 ウィリアムは、いつの間にか机の横に浮き立つ、容姿のよく似た双子の天使を見て。

 エルヴィスは、3枚のカードの1枚に描かれていた双天使の絵が実物化している事に。


 また、カードの双天使の絵は消え、真っ白くなっている。


『『私達、五大神の一柱、命の輪廻を司る女神シェラーの使い』』

『生の天使、エル』

『同じく、死の天使、アル』

『『ここに、見参!』』

 そう言って、左右対象のポーズを決める、双子の天使。


 生の天使エルは、腰まである長い淡い金色の髪を、先端の部分で金具の髪止めでまとめている。

 真っ白い肌の天使。


 死の天使アルは、腰まである長い銀色の髪を、同じように、先端を金具の髪止めでまとめた、褐色の天使。


 2体とも、白いゆったりした光沢のある布で、足首まであり、スリットが入ったワンピースを腰元で同じく布の帯で絞めている……様な服着ている。


 澄んだ水色の目も、双子ならではのよく似た美しい顔立ち、スラッとした体型、フルートの音の様な声、背中の肩甲骨辺りからのびる白い翼、誰もが見とれてしまいそうだ。


 ……ただ、身体のサイズが1メートルもなく、見た目が、よく出来た美しい人形だった……が、机の横、空中を浮いている。


「「……」」

『『……あれ?

 お~い、どうしたの~』』

 エルヴィスと、ウィリアムが驚きで固まり、反応がないので、双子の天使は首を傾げ、別々に2人の目の前を手を振る。


「はっ?」

『おっ?』

 反応を取り戻した、ウィリアムはソファーから飛び降り、膝をつき、祈りのポーズをとる。


「……天使?」

『そうだよ、エルヴィス。

 やっと、会えたね?』

 手を振っていた死の天使アルが、驚きで動けないエルヴィスの顔を、両手ではさみ微笑む。


『許します、ウィリアム。

 ソファーに座りなさい』

 生の天使エルが、ウィリアムの肩に手を添え、座る事を進める。


「……はい、では、失礼をして」

 恐る恐る、失礼のない様に座るウィリアム。


『ふふ、ウィリアム、面白い。

 アクシアだって、そこまで私達におそれを取らなかった』


『エル、ウィリアムは信心深いのです。

 からかっては駄目です』


『そうね、アル。

 ごめんなさい……ウィリアム』


「いえ……いえ、滅相もございません。

 まさか、こうして、神の使いである、天使様を尊顔出来るとは……神官長として、嬉しく思います」

 ウィリアムは、感動のあまり涙を流す。


『『ウィリアムに、神々の祝福を……』』

 ウィリアムを見て、双子の天使は、顔を見合せ、微笑み、頷き、ウィリアムに祝福を与えた。


「おお……ありがとうございます」

 ウィリアムは、その場で祈りを捧げた。



『『さて、これ以上は時間がもったいない。

 んんっ!

 エルヴィス……貴方も色々と質問もあるでしょうが、とりあえずは聞きなさい』』


「はい」


『よろしい、エルヴィス。

 貴方は、ウィリアム達にも言われた通り、神々に授けられたスキル、カードを使いこなしなさい』


『私達のカードに触れ、能力の解放がなされたはずです。

 その能力は、強力です。

 ある意味、神々の力に近づく程に』


『神々は慎重に選びました。

 それほど、カードの能力は特別。

 貴方は、神々の特別……切り札。

 気をつけなさい。

 自分の信念を貫き、ウィリアムの教えを裏切らない様に』


『……どの様な人物であろうと、神々はスキルを授けます。

 そして、悪行に使う物達が現れます。

 また、そういう人物は、世界に漂う邪気を取り込みやすくなり、魔族となってしまいます。

 ウィリアムは、魔族の王を倒す事が、貴方の使命と言いましたが、それだけではありません』


『この国のから、更に、海を南下した場所に島があります。

 その島の中央、火山の中、邪気の塊ともいえる存在が眠っています』


『その存在は、眠りながらも火山が噴火する度に、邪気が世界に吹き渡り、世界を支配しようとしています。

 魔族は、その存在の駒という訳です。

 エルヴィスは、仲間を集め、その存在を消滅させる……それが、貴方に課せられた使命です。

 とても、とても重いです』


『その為、強力な能力を授けた者達を、神々は選びました。

 まだまだ、その様な者達も増えていくでしょう。

 たが、それは、神々にとっても紙一重の選択。

 神々の、世界に降りられません。

 だから、私達、天使を世界に向かわせました。

 だが、神々は、これ以上の手出しが出来ません。

 故に』


『『エルヴィス……カードの能力の力を使いこなしなさい。

 技術を完全に身につけなさい。

 能力の意味を熟知しなさい。

 私達、天使は、まだ存在します。

 見つけなさい、出会いなさい、認められなさい。

 ……まずは、私達ら条件を授けます。

 強くなり、レベルを上げ、アクシアのスキルを使える様になりなさい。

 それが、条件です』』


「はい、頑張ります」


『『よろしい……次に、ウィリアム』』


「はっ!」


『……貴方は、エルヴィス拠り所として、エルヴィスを守りなさい。

 エルヴィスを、導きなさい。

 エルヴィスが、道を間違わない様に』


「はい」


『……そして、私達が、今、話した内容は、他の大神官長、ならびに神殿への報告はしてはなりません』


「……なぜ、でしょう?」


『これも、人の心が……神官であっても、神殿の者、全てが一枚岩ではないからです。

 貴方の様に心の強い者もいれば、心が弱い者もいる。

 エルヴィスが、それにより、道を外さないとは限りません』


「……わかりました。

 このウィリアム、神命承りました」


『『さて、そろそろ時間ですね。

 エルヴィスは、いつか、いつでも話せる時が来るでしょう。

 ウィリアムは、これで最後となります。

 2人とも、精進しなさい』』


「はっ、わかりました」

「頑張ります」


『『では、さらばです』』

 双子の天使は、出てきた時と同じ様に、輝き姿を消した。


 カードに、再び双子の天使が描かれていた。



「はあ、さすがに驚く内容でした。

 エルヴィス……まだまだ、話したい事がありますが、そろそろ、お昼になりますね?」


「あっ、アーノルドさん達との約束!」


「ええ、また、貴方が戻ってきて、時間がら取れたら話し合いましょう。

 ……アーノルド殿にも、魔族云々、貴方の使命等は話さない方がよいでしょう」


「わかりました。

 では、行ってきます」


「気をつけなさい」


「はい」

 エルヴィスは、頭を下げ、部屋を出ていった。



「しかし……エルヴィスもですが、私もとんでもなく重いですね」

 ウィリアムは、ソファーに深く座り込み、頭を縁に置き、深く息をはいた。


「私に、彼達を導く事が出来るのでしょうか?

 アクシア様……アクシア様なら、うまく導かせれたのでしょうが……自信ありませんね。

 せめて、話せる仲間が欲しい」

 嘆くだけ、嘆いて不満を言葉にし、ウィリアムは、口角をあげ、心に気合いを入れた。


「まあ、そう言ってられないですね。

 やる事はやらなければ。

 しかし、本当……人生、何があるかわかりませんね」

 双子の天使に聞いた話をまとめ、他の運命の子や、世界の情報を集める事にし、自分に出来る行動を起こした。



ブクマ登録、ありがとうございました。


前回とよく似た内容ですが、より主人公にかかる運命をもう少し詳しくな話です。


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