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出来ました。
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「エルヴィス、魔力はどれくらい回復してそうだ?」
アーノルドは、エルヴィスに解体中に舐めさせた、魔力回復アメで回復した魔力を尋ねた。
「えーと、そうですね……半分ちょっとって、ところですね」
ステータスを開き、エルヴィスは魔力を確認した。
「そうか……なあ、町に入る前に、ちょっと能力の検証してもいいか?
もし、途中で、魔力がつきたら、おぶってやるから」
「……おぶってもらうのは、恥ずかしいからお断りしますけど……検証はやりたいです」
エルヴィスは、おぶってもらった姿を想像したのか、顔を赤らめて答えた。
「そうか?
エリス……ちょっと遅くなるけどいいか?」
「いいわよ?
町でなく、ここでやるのに意味があって言っているんでしょ?」
「まあな……で、だ!
早速だが、エルヴィス、あそこに岩があるだろ。
あれにカードを投げてくれ。
ただし、魔力は込めなくていい……ただ、全力で刺すつもりで。
ステータスも、そのまま出して魔力の増減の確認も頼む」
森を抜け、草原となった場所にある岩を指さし、条件を言う。
「えっと、んじゃ」
投げたカードは回転しながら、弧をえがき目標の岩に当たった。
「エルヴィスは、ここで待っていてくれ」
アーノルドと、エリスは岩まで走り、落ちているカードを拾った。
「……半分近くひしゃげているな。
エリス、俺は戻ってエルヴィスに投げる種類を言っていくから、カードがどうなったか確認してくれ」
「わかったわ」
アーノルドは、エルヴィスの下に戻り、次の指示を出す。
「エルヴィス、次は魔力を込めず、鋭利を付与してみてくれ。
あ、あと、カードの図柄も見せて欲しい」
「じゃあ、このカードで」
引いたカードは、ダイアの9。
「……アーノルドさん、付与すると魔力が1減るらしい。
でも、魔力を込めたら威力は上がるみたい」
カードに付与しようと、目を瞑り、出来る事のわかった内容を告げ目を開けた。
「そうか、じゃ、それでやってみてくれ。
全力でな!」
「はい」
先程と同じ様に、投げたカードは岩に刺さったが、しばらくして落ちた。
落ちたカードを、エリスが拾い、こちらに手を上げ合図する。
「よし次は、付与、燃火で……これも魔力を使うのか?」
「……ですね、同じく1消費からで。
あと、燃やすタイミングを変えれるみたいです」
「そんな事も出来るのか?
そうだな……岩に当たると同時に燃える、で」
「わかりました」
エルヴィスは、先程と同じ軌道をえがく、カードを飛ばし、言われた通り岩に当たった瞬間、カードは燃えた。
岩の付近で見ていたエリスは驚き、微かに残った燃えたカードを拾い、物凄い剣幕でこちらに戻って来た。
「何、今の?
急にカードが燃えたから、ビックリするじゃない!
火が着くなら着くでっ、言いなさいよ!
何事かと思うじゃない!」
普段のノンビリな話し方ではなく、物凄い速さでアーノルドに詰め寄り文句を言った。
「すまん、すまん、言うの忘れてたわ」
「……ごめんなさい、エリスさん」
ニヘラと笑うアーノルドに対し、本当に申し訳なさそうに、小さくなって謝るエルヴィス。
「あ、違う違う!
エルヴィスのせいとは思ってないから……どうせ、この人が、岩に当たった瞬間燃える様にって言ったのでしょ?
驚かせようとしたアーノルドが悪いのよ?」
ちょっと涙目になったエルヴィスに、焦りながら胸元で両手を振り、エリスは言う。
流石は、長年連れ添った夫婦、アーノルドの性格をよく知っている。
「正解!
よくわかったな?
で……燃えたカードは、どんな感じだ?」
アーノルドは嬉しそうに言って、エリスが拾い持って来たカードを見せろと催促する。
「~~~これよ!」
カードを、アーノルドに怒りながら渡した。
「サンキュー」
「わかっているの?
アーノルド……わかっているわよね。
あれって、魔術師の火の魔法と同じ効果……いいえ、カードに複数の付与をつける事が出来るなら、魔術師より凄い事よ。
あれ!」
「そうだな……しかも、燃やすタイミングは自由らしいぞ」
「それ本当?
エルヴィス、凄いじゃない!
貴方、普通の魔法とは違うけど、魔法を使えるなんて、凄い事よ?
選択も自由だし、戦いの幅が広がるわ……よし、決めた!
エルヴィス!
もし、私が死ぬ様な事があれば、私の能力〈幻術〉をあげるわ……うん、決めた!」
その事をアーノルドから聞いた、エリスはエルヴィスを抱きしめ、誉め、1つの決心をした。
「……」
エルヴィスは、その言葉を聞き困惑した顔でエリスを見る。
「……どうしたの?」
エルヴィスの表情を見て、エリスは問う。
「そんな事……そんな悲しい事、言わないで……」
再び涙目で、泣きそうになりながらも、エルヴィスは言う。
「エリスさんが、死ぬなんて……そんなんで能力を得るのなんて、嫌だ」
「エルヴィス……ごめんね?
違うのよ?
私だって、すぐに死ぬつもりなんてないわ?
だって、エルヴィスの成長をこれからも見るもの。
そんな楽しみ、残して死ぬ訳ないでしょ?
でも……そう言ってくれて、ありがとう。
凄く嬉しいわ」
今度は優しくいとおしく、再び抱きしめた。
「エルヴィス……あと魔力はどれくらい残っている?
次は、同じく燃えるで、魔力を多めに込めて欲しいんだが」
しばらく2人を見ていたアーノルドは、なかなか抱きしめ離さないエリスを無視して質問した。
「~~~もう」
いいとこなのにって感じで離れ、アーノルドを睨むエリス。
「えっと……魔力は……残り5、です」
再びステータスを開いた、エルヴィスは確認して答えた。
「そうか……じゃあ、3消費して、さっきと同じ様に、でやって終わりにする。
エルヴィス、やってくれ」
「……はい!」
エルヴィスは、カードを1枚引き、言われた通り魔力を3消費し、込めて岩に向け飛ばした。
岩に当たったカードは物凄い炎となり、岩を包み燃え盛った。
「……思っていた以上に燃えた。
しかも、岩に魔力が張り付き燃えるだと?
すげぇ……威力だ。
2人とも、見に行こう」
アーノルドは驚嘆な顔で燃える岩を見て歩きだす。
「思った以上に燃えたな……どういう事だ?」
3人が着いた頃、炎が消え、少し溶けた感じのある岩を見ながら、アーノルドは呟く。
「どうやら、魔力3消費は、単に3倍じゃなくて魔力3に対し、3倍の炎……魔力1消費の9倍の威力になるみたいです」
ステータスを見ながら、わかった事を、アーノルドの呟きの答えを、エルヴィスは言った。
「9倍?
じゃあ、最大の魔力5消費なら、25倍って事か?」
「そう……みたいです」
「そう……か、そりゃ凄い。
エリスの言う通りだわ……こりゃ」
アーノルドは、頬をひきつりながら笑う。
「よし……魔力もつきるみたいだし、これで終わるか。
エルヴィス……こんな感じで、能力の出来る事を調べ、把握しろよ。
無茶はせずに、な?」
「はい、ありがとうございます。
アーノルドさん」
「質問したい時は、何時でも聞いてやるからな。
じゃあ……町に、ギルドに戻るか」
3人は、笑顔で歩きだした。
「よう、アーノルドさん。
遅かったじゃないか……エルヴィスは、成人したとはいえ、まだ小さいんだから。
お疲れ、エルヴィス。
明日、朝9時からだから、ここに来いよな?」
ギルドに戻り、アーノルド達の帰りを待っていた、アローが近寄り、エルヴィスに言った。
「……え?」
「なんだ……アーノルドさんから聞いてないのか?
エルヴィスの能力に、俺の手品が役に立つって言って、昨日、エルヴィスが帰った後、俺に頼んで来たんだよ。
……本当に聞いてないみたいだな?」
エルヴィスの表情を見て、アローは、アーノルドを見た。
「……悪い、完全に忘れてた」
罰の悪そうな顔で、頬をかきながらアーノルドは言った。
今回はここまでです。
だいぶエルヴィスの能力(現時点)も書けました。
次回は、『闇属性の為、産まれてすぐに捨てられたらしい…』の方を書きます。
こちらもよろしくお願いします。




