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002 いきなり戦闘←いや、勝てないだろ

どうも、クロジャです。

特にご報告、することはないので、どうぞ。

異世界。


それは男子が一度は憧れる夢の舞台。

一般的な物では異世界へと何らかの理由で転生。そして、俺TUEEEEE的な事をして、ハーレムを作っているアレだ。


しかしああ言う物は憧れるだけの存在であり、現実ではいくら祈っても絶対にあり得ない話なのだ。


だが、もしも。もしもだ。

そんなことが実在し、あり得ているのであれば。

そこはきっとーーー



◻︎◇▫︎◻︎◇▫︎



「それで?現実逃避は終わりましたか?」


「現実逃避と共にお前の人生も終わらせてやろうか」


あの後、地面がドンドン無くなるなかでこいつが言った通り、死にはしなかった。

死ぬほど痛かったが。


十分ほど痛みに耐え、収まったときぐらいに謎の球体(名前があったらしく、ロロアというらしい)がこの世界についての説明をし始め、内容はこんな感じ。


ここは異世界《アカロリア》と言うらしく、ゲームでよくある剣と魔法の世界みたいな感じらしい。


《アカロリア》は大きく分けて、七つの大都市に分かれる。


頭の中に、真っ白い地図を思い浮かべてほしい。


まず、ど真ん中に一番土地が大きい。所謂、王都と呼ばれる大都市。


そこから右上、右、右下、左上、左、左下にはそれぞれ、大都市がある。


詳しいことは後で教えると言われたので、とりあえず次。


どうやらこの世界には三人?三個?三体?三神...?いるらしく。


一つは、ありとあらゆる生物に話す能力を与える

《言霊の神》


一つは、全ての、ありとあらゆる物質の元を作る

《元物の神》


一つは、物質を(データ)にし、ありとあらゆる物質を支える

《幻数の神》


人間はまず《元物の神》によって、魂、基となるものが作られ、それを《幻数の神》がそれを人間として、確定、支え、最後に《言霊の神》によって話す能力を与える。


こうして人間(その他生物)が誕生する...らしい。


しかし、昔あった悪魔(とやら)の戦争かなんかで勝利はしたものの、かなりの深手を負ったとかなんとかで、三神は《禁時固の大扉》(この世界では最も頑丈な扉らしい)というのに入って、自らが目覚めるまで(ひら)かないようにし、長い長い眠りについたとかなんとか。


だが、しかし。


その内の一人、《言霊の神》が眠りについていた扉をある一人の人間によって、開けられてしまい、持っていかれたらしい。


まぁ、それはともかくとしてだ。


この世界にも、職業というのがあり。


攻撃を担当とする、攻撃職


守備を担当とする、守備職


支援、回復などを担当とする、後衛職


この三つにまずは分かれる。


そして、さらにここから枝分かれのように職業がまた、分かれていく。


説明はこれ以上は切りがないので止めておく。


そして最後にお決まりのレベル制だ。

一番初めはもちろん、レベル1からそして上限無いので、永遠にレベルを上げられる。


レベルを上げる方法はもちろんモンスターを倒したりすると手に入るのだが、この世界は少しばかり特殊。


例えばゲームでクエストなどをクリアした後に、ちょいとばかしだが経験値(EXPでも可)をもらえる。


それがここでも可能なのだ。

普通に考えてもおかしい話だ、というかモンスターを倒した後に貰える経験値と、クエストなどをクリアした後にもらえる経験値が同じとか。


もし、そのクエストが雑草抜きとかだったら、モンスターを倒した奴は完全に損しかしないだろう。


まあ、実はクエストとは言っても町の人から受けたりしたのは、経験値は入らないのだ。


そして肝心のモンスターなのだが、先程説明したときに出てきた三神と悪魔(とやら)の戦争が関係している。


これまたゲームっぽく、悪魔(とやら)は三神に倒される直前に、この世界に災悪を撒き散らしたのだ。


それは所謂、スライムとかオークとかゾンビとかなのだが、ここで悪魔(とやら)達も思いもよらないことがあったのだ。


それが、先程例に挙げた奴らとは比べ物にもならない災悪。


その名も、《狂喜》


人のみならず、モンスターすらも倒してしまう災悪。

そして、一番厄介なのがその不死性にある。


自分が万が一死んでも、霧のような(この状態の狂喜を《凶霧(きょうさい)》という)状態になり、人やモンスター、さらに無機物などの生物ではないものまでもが、狂喜に乗り移られてしまう。


しかし、人間達も負けておらず、いわゆる英雄と呼ばれる奴らが今でも狂喜達を倒しているらしい。


まぁでも、そんな英雄達がいても、滅ぼせないんだから、相当に強いんだろうな、《狂喜》。


大体大まかに言うと、こんな感じの説明された。


そして今更だが、痛みやロロアの説明をきいていたせいで見ていなかったが、改めて周りの景色を見る。


周りは何もないただの草原、木々が生い茂り自然豊かな場所だった。


少し目を凝らすと、うっすらとだが王国の様なものが見える。


さて、先程ロロアが「現実逃避は終わりましたか?」と聞いてきたがこの世界に来てしまって、現実逃避をしているのではない。


アレだあれ。異世界転生物で典型的なあれ。

ーーーモンスターに追われる、アレだ、ハァ...。


「グルラァァァァアアアアアアア!!!!!!」


「...なぁ、おい」


「はいはい、私の名前はロロアですよ~。で、なんでしょう?」


「どうにかしろよこの状況!お前が僕を喚んだんだがらお前が対処しろよ!」


「いや~私でも、流石に~...すいません、無理です。私ただの球体なので」


「早く、どうにかしてくれ。体力無いんだよ、僕は!」


「そりゃあ、引きこもり生活を続けていたら、体力どころしょうよ」


「うるさい、喧しい、放っておけ」


「まぁ、それに引き換え?私は球体。つまり物質なので?体力何て概念は無いですし?体が堅いんで倒されませんし?東雲様があの《ライオーク》に食べられても?私は死にませんしぃ?」


今一番、要らない情報だよな、それ。


僕(ら?追われて...いるのか、コイツ)を追いかけて来るのは、どうやら《ライオーク》という化け物らしい。


オークの亜種(見た感じはそんな風)見たいな奴らしく、見た目は普通のオークとは違い、黄色と黒が混ざりあっているような色だ。

手には巨大な棍棒を持っており、長さは約ニメートルぐらい。


冷静に分析しているようにも見えなくはないが、実際はかなり追いつめられている。

しかもなんだかコイツ...わざと遅めに走っていないか?


「遊ばれてんのかよ...おい、ロロア」


「お、ようやく名前で呼んでいただけましたか」


「そんな事はどうでもいい。本当にお前は何も出来ないのか?」


「うっ...言い方がきついですよ...まぁ、やれなくはない、ですケド」


「なら初めからやれよ」


「いや~でもですよ~?疲れますし、それに...」


「ガアアアァァァァァ!!!!」


「うわっ!!」


いつの間にか近付いてきた《ライオーク》が、ロロアを棍棒で殴る。


「う、うゥ。こレ、ジミにイたいでスヨ」


血とかは一切でなかったが、かなり壊れてしまった...ように聞こえるが実際は無傷だ。


「お前を盾にしながら、逃げればいいんじゃ...?」


「ひどいですよ?!」


「ひどくはないだろ、だって壊れなさそうだし」


「そういうことじゃーーー」


「ガアアアァァァァ!!!!」


《ライオーク》にまた棍棒で殴られるロロア。


「い、痛い!!私だって痛みぐらいあらますーーー」


「ガアアアァァァァ!!!!」


また《ライオーク》に殴られるロロア。


「いや、ですから!!ーーー」


「ガアアアァァァァ!!!?」


またまた《ライオーク》に殴られ(以下略)


「ちょーーー」


「ガアアアァァァァ!!??」


またまたまた《ライオーク》(以下略)


「いーーー」


「ガアアアァァァァ????」


またまたまたまた(以下略)


「ーーー」


「ガアアアぁぁぁぁ」


(以下略)


「」


「があああぁぁぁぁ」


(いかりゃ)


「があああ」


「がああ」


「があ」


「が」


流石に飽きた、というか呆れたのか、覇気が無くなっていく、《ライオーク》。

ロロアの方を見ると、なんだか少し震えている。


「...そろそろ、いい加減に...!!」


...僕の、あるかないかさえ、はっきりしない本能が、こう、告げている。


ーーー耳をふさげ、と。


「いーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーかげんにーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」


「ガアア!?」


「しーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーろーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!」


キイイイィィィイイィィン!!!!!


「ーーー!?いぃたっ!!」


「ガガァ!!??」


「ふうぅぅぅ...」


《ライオーク》に何度も攻撃されるので、怒りの限界に達してしまい、ロロアが大声を出した。


「おまっ...お前なーーー」


「グウゥゥゥ...ガアアアァァァァ!!!!」


「あ?」


「あー、これかなーり切れてますねー。具体的に言うと『調子に乗るんじゃねぇ』的なやつですね」


「いや、他人のせいにさてるけど、お前のせいだろ」


ついに本気を出したのか、今までとは尋常ではないスピードで棍棒を振り回す。

僕との距離があったので当たらなかったが、風圧が半端ない。


「...仕方ありません。私の力を使いましょう」


「もったいぶらないで早くしろ」


そう言うと、先程僕をこの世界に連れてきたときに放った光と同じ光を放ち始めた。


「ただーし!この力は協力者が必要なのですよ!」


「いいから早くしろ!」


その間に接近する《ライオーク》、余裕綽々というようにヌッシヌッシと歩いてくる。

その距離、五メートルもない。


「せっかちですね~...うぅ~はぁー!!!!」


光を放ったロロアの前方がデータ化されていく。

そこを見ると...は?


「なんでうちの家が見えるんだよ...」


「それがこの力です...ほいっ」


自分の家が何故か、データ化されたところから見えるので思わず脱力してしまった。

そしてロロアが渡してきたのは...


「...なんだこれ」


「んもぅ♪やだなぁ、どう見たって()じゃないですかぁ♪」


長い形状の鉄だった。

なぜに鉄。

いやなんで鉄。

「ガアアアァァァァ!!!!」


「ーーー!!」


ヤバいヤバいヤバい。

あの棍棒に当たったら死ぬ。

必死、必ず死ぬと書いて必死。


「あ、大丈夫でスヨ?」


「ガアアアァァァァ...ガガァ!?」


しかし、なぜか嫌がるようにして《ライオーク》が後ずさる。

...なんでだ?


「《ライオーク》は鉄が大の嫌いなんでスヨゥ♪」


あ、そう。

見ると《ライオーク》は既に三メートル以上離れている。


「...助かったのか?」


「はい、そうですよ?。私のお・か・げ、ですよね?」


「うぜぇ...」


まぁでも、峠は越したか...。


「さて、と。そろそろ行きましょうか?」


「そうだな...じゃなくていい加減、聞きたかったことがあるんだよ」


「はい?なんでしょーーー」


僕はその時思ったのだ。

どこでフラグを踏んだのだろうか、と。


「グアァァ!!ガァグァガアアアァァァァ!!!!」


なぜか《ライオーク》が叫び出した。

気になって、というかまた生命に危険が迫るかもしれないので確認しようと、後ろを振り向くとそこには...


「またかよ、またなのかよ...」


「あら冷静」


《ライオーク》の周りを、どす黒い霧のようなものが覆っている。

というかあれって...


「はい。多分東雲様が考えている通りです。あれが先程説明した《狂喜》です」


「《ライオーク》みたいに出来るのか?」


「無理ですね。あれは一日一回の大技ですから。だからあれだけ渋ったんですよー」


「...いや、ヤバいじゃん」


一難去ってまた一難、か。

一生使うことはないだろうと思っていた、ことわざを使ったよ、使えちゃったよ、使いたくなかったよ、ハァ...。


異世界嫌い。

読んで下さり、ありがとうございます。

面白かったら幸いです。ありがとうございます。

また、評価や感想。誤字脱字変更ミス報告などをして頂けるとありがたいです。

それと、キャラなど細かい情報が欲しい場合、質問していただければできる限りの情報を出します。

よろしくお願いします。

では、また。

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