000 プロローグ
どうも、クロジャです。
まず、最初に謝罪です。
この作品を、一度消して、もう一度新しく、書きました。
理由なのですが、ストーリ上でキツくなった、という理由です。
あらすじにも、書きましたが、そういうのが嫌な方などは、ご遠慮ください。
それでもいいという方は、どうぞ。
夢を見た。
小学生の時の夢だった。
昔の僕はよく友達と遊んで、笑って、はしゃいで楽しんでた。
でも、いずれ時間はくる。
門限になれば帰らなければならない。
公園の時計が五時になったことをみんなに告げるために、ポーンポーンと古びた音を鳴らす。
たぶん、相当昔に作られたものだろう。ポーンポーンという音に合わせ、ギシギシという音も聞こえてくる。
僕はその音を聞いて毎回泣きそうな顔をしながら友達に「バイバイ」と言い、帰る。
家に帰るぐらいで大袈裟だって?まぁ、たしかに。そうなのかもしれない。
でも、家に帰ったら独りきりで寂しかったのだ。一人ではない、独りなのだ。
孤独なのだ。
そんな毎日を送っていたある日のこと。
いつも通り帰っていると、余所見をしていたからか目の前にいた人に気付かずドンっとぶつかってしまった。
「ご、ごめんな……」
さい。と言おうと目の前の人に向かおうとすると、そこには大きな大男がいた。
僕は思わず驚いて、
「うわぁぁぁ‼︎」
と叫んでしまった。
それを見た大男は見た目より、断然優しい声で、
「あぁ、ごめんな。驚いただろう、大丈夫かい?」
と言いながら、僕に手を差し伸べてくれた。
「あ、ありがとうおじさん。あ、あと、ごめんなさい。ぶつかっちゃって」
「ぜーんぜん、平気さ。なんせ体が丈夫なんでね」
と言われ、子供の時だったのでつい、
「ど、どのくらい?」
と聞いてしまったのだ。
今思えばあの時、聞かずに立ち去っていたら、と考えてしまう。
だが、人間は過去には戻れない。
「ハンマーで殴られてもピンピンするぐらいには頑丈なんだ。どうだ?すごいだろう?」
「す、すごい!おじさん、じょうぶなんだね」
「そうだろ、そうだろ?……そうだ。おじさんを褒めてくれた代わりに良いものをあげよう」
「え?なに?なにか、くれるの?」
「あぁ、もちろんだよ。君はお友達は好きかい?」
「うん、大好き‼︎ずーっと一緒にいたいくらいだよ‼︎」
「そうかそうか。じゃあ、どんな人でもかい?」
「うん‼︎おじいさんでもおばあさんでもおじさんでもおばさんでもおにいさんでもおねえさんでもみ〜〜〜んな‼︎友達になりたい‼︎」
「じゃあ、おじさんがどんな人でも友達になれるように魔法をかけてあげよう!」
「ほ、ほんとに⁉︎やったー‼︎」
「明日、朝起きたらどぉんな人でも、友達になれるようになっているよ」
「ありがとう、おじさん‼︎」
「どういたしまして。じゃ、おじさんはこの辺で帰らないといけないんだ」
「そうなの?」
「あぁ、そうなんだ。この後にすご〜く、すご〜〜〜く大切な用事があるんだよ。だから、ここでさようならしないと」
それを聞いて僕は少しの間、黙って下を向いていた。
「……うん。分かったよ。ありがとう、おじさん‼︎」
そう言い、目の前を見るとおじさんはもうどこにもいなかった。
その日の夜。すごく、ワクワクして寝ていたのをよく覚えている。
次の朝、起きて小学校へと登校をした。
ーーこれで、独りぼっちじゃなくなる‼︎
そうーー甘い願いをしながら。
もう一度言おう。夢を見た。
ただし、悪夢。もう二度と思い出したくないと思った忌まわしい記憶。
そう、僕の人生はここから大きく捻じ曲げられてしまい。なにより僕、東雲 京は
ーーーもう、誰も信じないと誓ったのだった。
読んで下さり、ありがとうございます。
面白かったら幸いです。ありがとうございます。
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それと、キャラなど細かい情報が欲しい場合、質問していただければできる限りの情報を出します。
よろしくお願いします。
では、また。
あ、このあと、第一話が投稿されるので、良かったら是非。