第6話 情報整理
今回も情報説明がメインです。
「1人1泊朝食付きで5Gだよ」
宿屋についた俺たちは宿屋の女将にそう言われる。NPCの女将さんはプログラムに従っているだけだとは思うがはじめに金の説明をされていない俺にとって金の概念はここに来て初めて登場したものであったが何故かリュウが
「10Gで2人分!頼むね!」
リュウがどこからともなく金を出す。
後から聞いた話によるとアイテムのドロップとは別に剥ぎ取りを行うとモンスターからGつまりこの世界のお金を獲得することができ、俺は今回モンスターを討伐することができなかったから無一文だ。
これに関しても案内係りからリュウは説明を受けていたらしく、俺の案内係がいかにおかしいものであったか再確認する。
それが恣意的なものであったのかバグ的な何かであったかは別として、情報のあるなしとでかなりの差がある事に不満を抱く。
「俺は疲れたからもう寝るわ」
部屋についた後もリュウからまるで事情聴取のように今日得た情報を聞き出していたのだが、1日なれない事をして駆けずり回ったリュウはもう疲れたと言い、自分の部屋に戻って言ってしまった。
「ま、そりゃ疲れるわなー」
俺は頭の中で今日得た情報を整理していた。
スキルのレベルが上がるとそのスキルに応じたなんらかの技能を習得する、リュウは今日、早速【片手剣マイスター】のスキルのレベルが2に上書したことで"袈裟斬り"という技能を覚えたらしく、なんでも発動すると身体が勝手に動くような感覚がして、というか動き相手に袈裟斬りをしていたらしい。
ちなみに普通に剣を当てるときよりもモンスターの消耗が激しかったことから与えたダメージは多いと、考えられる、と言っていたことからリュウの体感が正しければ強力な攻撃を繰り出せるのだろう。
そして、HPの自然回復についても良い情報が得られた。流石にリュウもあのワイルドホーンに囲まれた状況で無傷とはいかずにHPの7割ほどが削られたらしいが俺を探して歩き回っているうちに満タンまで回復したらしく、プレイヤーは非戦闘状態にあればHPが回復することが判明した。
後は、死に戻りした際にアイテムがなくなるかどうかについて俺がアイテムを見てみたところで今日のところはアイテムはなくなっておらず死に際に弾き飛ばされた[ベーシックハンマー]もアイテム欄に残っている事を確認した。
「ふぁ~~、俺もなんだか疲れたか?
そろそろ俺も寝るか?」
他にも採取ポイントがある事や、食事効果なんかについても情報を得ることができたがだんだん俺も眠くなって来た。
俺は必死に頭の中で情報を整理しながら眠りについた。
これからも引き続きよろしくお願いします。