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VRMMOで生産職を目指したけどログアウト不可でした  作者: 杜撰
1章~始まりの町 漁港シフリート~
13/33

第12話 独房4

今回も生産活動メインです。


 俺は使えそうな素材で余っている【ジャンピングラットの皮】×3と【ワイルドホーンの皮】×1と【乾いた丸太】×2を見つめて何に使えるのかを考える。

小手を作ってさらに上半身の防御を固めるかあるいはフードを作って顔周りの防御を固めるか、下半身はこの素材ではズボンを作るのは少し素材が足りてなそうだけど腰巻なら作れそうだなぁ。


「フードか腰巻か…」


 この時点で俺はフードか腰巻かの二択に絞り実用性や、防御力を高めるなら腰巻の方が安定して良いものがこの素材なら作ることができるだろうという結論を出し、腰巻の作成に取り掛かる。


 俺は、自分の腰回りに合わせて【ワイルドホーンの皮】を巻きつけて前方を端の一箇所だけ止めて前方が開いた作りになるようにサイズを測りそこを仮の形として縫い止める。スカートのような形にしてしまうといくらワイルドホーンの素材が伸縮性に優れた素材であってもどうしても動きの激しい股関節周りを固めてしまうと動きづらくなってしまうだろう、という考えから俺は前方を開けるデザインで作成をすすめる。おおよその形で固定することができたら次はその上から【ジャンピングラットの皮】を先ほどと同じように鞣してから、わざと半分ほどずらして上半分と段違いの部分ができるようにして縫い合わせて行く。これに関しては特に意味はないがデザインを重視して作る。


「よし!これで完成…っと」


_____________________________________________


【ホワイトフォールド】


ワイルドホーンの素材をベースにジャンピングラットの皮を用いることで白色を強調した防具。

デザイン性以外にも実用性を考えて設計された。


耐久 100/100

DEF+6


_____________________________________________



すると、ピロリンと音がして【鍛治職人】と【道具製作職人】のスキルレベルが2に上昇した通知が入る。

今回は特にスキル上昇の技能習得も無い。戦闘系の物理と魔法のスキルに比べるとおそらく生産や便利系のスキルは技能の習得に時間がかかるシステムになってるのかもしれないな、と考えつつ、メニューを開き時間を確認すると既に時計は午後1時を指していた。

起きて、メールを確認してからすぐに作業に取り掛かったとして今まで5時間以上も続けて作業をしていたことになる。つまり、作業中に割と早く進む、と思っていたのは早く進んだわけではなく俺自身が集中しすぎて時間の感覚が狂って早く進んだ気になっていたということだろう。視界の端のMPのゲージも残り2割ほどになっていることから生産活動にはMPを消費することに今気がつく。


「色々気がつくと一気に疲れがたまった気がするな~、それに眠い少し眠いな」



時間を忘れて作業していた後にいろいろな事に気がついたせいなのか、それともこれがよくあるMPが大量に消費された事から来るものなのかわからないが疲れが一気にどっときたのは確かだった。それも肉体的な疲労と言うよりは精神的な疲労と言う側面が強い。

ただ、生産活動でストレス発散をすることができたのは良かった。もともと、体育会系の道を歩んでいない俺は身体能力も平凡で座学もそこまで得意ではなくほぼ取り柄の無い凡人だったが小学生の頃はいわゆる図画工作、中学校は技術と呼ばれる教科で行われる工作をする活動だけはいつも表彰されていたくらいには得意だったし、趣味で今でもDIY的なことをやって自分の部屋の家具を自作したりなんかもしていた。

そんな俺にとって、このゲームでもちろん戦闘も楽しみにしていた要素であったし探索も含めて楽しいものではあったが、死に戻りの1件といいあまり良い気分のするものではなかった。



「やっぱ人間好きなことをやる、にかぎ…る…」




俺は好きなことを目一杯やった満足感と疲労感からゆっくりと瞼を閉じた。




これからも引き続きよろしくお願いします。

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