表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/10

シャロット・ウィンザーってどんな人?

シャロット・ウィンザーはごくごく平凡な学生だよ。


ありふれた茶髪に茶色い瞳。背は、13の男の子としては平均的身長。家族構成は父母妹。え? へぇ、双子なんだ、妹さんと。彼女と毎日、連絡石で連絡を取り合っているとは、仲がいいんだね。


小さな領地をもつ下級貴族の長男である彼。現在は、生まれ育った領地を離れ、王立騎士団学校で騎士候補として学業に励んでいる。成績は、武芸は中、魔術は中の中、学業は中の上、芸術は中の下。どうやら芸術が苦手なウィンザー君。属性は火の魔法。成績は平均的だね。まあ、気にすることはない。ここでは、成績だけがすべてではないのだから。この学校で得た人脈こそが将来出世する上で大切な武器となる。


さて、ウィンザー君の友人を見れば、同じ下級貴族が数人。

・・・え、これだけ!? 


むむ。はてさて、まったくもってパッとしないウィンザー君。彼はどんな人なのだろうか。騎士団学校の人に彼のことを聞いてみよう。


「シャルロッテ? 誰よ。それ?」

「ああ、俺、同じクラス。え? どんな奴かって? あ~、親切で優しい奴だよ」

「…あ、うちのクラスの生徒ですよ。え? 教え子としてどうか? …そうですねぇ。真面目で勤勉な子ですよ。彼のような生徒ばかりだと助かるのですが、今年はどうも問題児が多くて。え、彼の名前? …ええと、シャルル・ウィンザーでしたっけ?」


どうやらかなり影が薄いウィンザー君。それでいいのかウィンザー君。もうすぐ、騎士団への入団試験があるというのに。もしも落ちれば、即、田舎の領地に逆戻り。平凡な領主として一生を暮すことになってしまう。


「別にかまいません」


おや、噂をすれば影。ご本人のご登場ですか。


「先ほどから校内で怪しい人物が僕のことを聞きまわっていると言われましてね。立ち話というのもなんですし、こちらへどうぞ」


おや、空き教室ですか。さて、お聞きしたいのですが、ウィンザー君。なぜ私は、喉元に剣を突き付けられているのでしょうか?


「コソコソと人のこと嗅ぎまわりやがって」


おや、口調がいつもと違いますよ、ウィンザー君。


「消えろ」

えええ! そんな上級魔法で焼かれたら、骨まで灰になってしまいますよ。平凡なウィンザー君。その魔法をその年で使える時点で非凡だと思うのは私だけ?


さてここで、彼のとっておきの秘密を、皆様だけにお教えしましょう。

それは、実は彼が、女の子・・・。


「てめぇ! 二度としゃべれないようにしてやる」


それはちょっと、ご勘弁。というわけで、そろそろ物語の幕開けといきましょう。


平凡なウィンザー君。

ちょっと猫かぶりで短気なウィンザー君。

実は女の子なウィンザー君。


これは、そんなウィンザー君の物語。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ