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16.憎き男再登場!絶対に負けん!!

噛ませ犬君出していきます。

ロムとボルクはクラスが集まるクラス席まで一時的に戻ってきた。



戻るまでの途中、何人かに声をかけられたが、全て無視してここまで来た。



「おかえりっ!すごかったね!」



マリィがクラスの誰よりも早く駆け寄ってくる。



「おう。なめられたままだと、午後の団体戦に響くからな。」



「それもあるけど、あんちゃんぶちギレてたじゃん。」



「うん、上からも見えてたよ。それに最後のやつも。」



マリィが言うと、周りのクラスメイトもうなずく。



「敵増えちまったかもな。やっちまったか?」



ロムが言うとボルクはなに言ってんだ!と笑う。



「望むところだろ!」



アドレナリンが放出されて、ほとんど戦闘狂と成り果てている2人は次早くやりたくてウズウズしている。



その2人の様子を見て、クラス中が遠い目をする。



「なぁ、あの2人ってあんなやつだったのかよ。」


「しらねぇよ。でも、やベェだろ。」


「周りのクラスからもにらまれてっぞ?」


「てゆうか、ロムって地魔法使いだろ?なんだよあの魔法は。見たことねぇぞ。」




周りがこそこそと話しているのを無視しつつ他の試合を見ていく。










最終的に準決勝に残ったのは、3組ロム&ボルク 2組2チーム 1組だ。



「なぁ、次の相手ってあいつだよな?」



「あぁ、気持ち押さえてくれよ?あんちゃん。」



控え室で滾りまくっているロムを押さえるボルク。




「次の試合です。出場してください。」




「行くぞっ!」



「よっしゃっ!!」











≪準決勝第1試合!!!選手の紹介です!!!!≫



待ってました!と歓声が上がる。



≪初戦に、相手を即座に倒したボルク&大爆発を起こしたロムチーム!!!≫



≪対して、こちらも相手を今日最速で下したマルス&ルークチーム!!!≫



「おれをブサイク、キモいと言った借り、かえさせてもらうからな!!このやろぉぉお!!」



「うるせぇ!ブサイクが!!」




「なんだとぉ!?このやろぉ!!!」



「冷静になれ、あんちゃん!!」



「くっそ、試合でぶっつぶしてやる。」



怒りをなんとかおさめ、ロムは試合に集中する。




「あの2人はどちらも風魔法のスピード重心タイプだ。一点にとどまらないなら、爆石は使わない。分かってるな?」




「おう。作戦通りでいくぞ。」





≪では、お願いします!!!≫




審判が間に立つ。



「よーーーーい!始め!!」




「地魔法 隆起!!!」


ロムとボルクの立つ場所が周りから三メートルほど高くなる。



そしてボルクが2人を中心にそよ風程度の風を魔法で起こす。




対するマルス&ルークは風魔法を全身に纏わせ、高速でロムとボルクに接近する。



「ロムの石は避けろ!!ロムから先にやるぞ!!!」



「分かってる!!!」



2人はボルクを避けながらロムのほうへ回り込み、三メートルほどの丘を駆け上がる。



「させねぇって!!!」



ボルクがルークの攻撃を止める。



「行くぞロム!!!」



マルスがロムに高速でタックルしに来る。この速度で当たられれば、衝撃で意識が飛ぶだろう。




「地魔法 着石凝縮!!!」



それを何とか盾を作り出し止めきる。



「守れんのかよ!!」




そう言いながらマルスは一時離脱。続いてルークも離脱する。



2人の攻撃は速度をあげたタックルが主体で、スピードで相手を翻弄する戦いかただ。



そのためある程度の助走は必要なので止められれば離脱せざるを得ない。



彼らにも攻撃的な魔法はあるのだが、タックルのほうが相手にダメージをいれやすいため、この戦法となっている。



2人が近接戦闘の心得があれば、速度の上がった身体能力で圧倒できたかもしれないが、学校に入ってすぐの一年生で、それが出きるのは少ない。




「今だ!あんちゃん!!」



ボルクが言うときには既に丘の周囲に十個ほどの石を置いていた。



これは、最後にロービヒから学んだ臭石である。



この匂いが、ボルクの魔法により彼らを中心に広がっていく。



ロービヒの説明によると、人体に明確な支障はきたさないが一時的に、吐き気、頭痛、目眩などに襲われる。




「な、なんだ!?この匂いは!?」



「気にするな!!続けるぞ!!」



とマルスはもう一度加速し2人に迫る。そしてルークもそれに続く。




「地魔法 着石凝縮!!」



もう一度先ほどと同じことをする。



一回目よりも助走が少なかったため威力は弱い。



ボルクもルークの攻撃を火魔法を纏った拳で押し返す。



そうしてまた、丘の下まで降りた2人は風魔法をさらに全身に纏わせる。




「フィールドを回って加速をつけるぞ!!」



「おう!!」


そう言って2人は回り始める。



走り出したのをみて、ロムがさらに5個の臭石を作り出し、周りに置く。



そしてボルクは2人を中心に、走り回る2人の向かい風となるように風を生み出す。



それによって、マルスとルークのスピードはなかなか上がらない。


逆に走ろうとするも、ボルクが応じて逆にする。



その頃には、フィールド全体をアンモニアや、硫黄のような匂いが充満し始めていた。



幸い、臭石から出される匂いは、上に立ち上らず、だんだんと下に貯まっていくものだったため、観客には影響がない。



そのため外から見ると、ただ風に逆らうマルスとルークがいるだけなのだ。



走り始めて20秒ほどで速度は上がりきったのだが、ちょうどその時、彼らの体は限界を迎える。




頭痛、吐き気、目眩の症状が出始めたのだ。




「臭いし、き、もちわ、るい…」



走りながら苦い表情をする。



「だ、けど、俺たちは、負けないっ!行くぞルーク!!」




「っく、お、おう!」



旋回するのをやめ彼らは今までで最高速度でロムとボルクのほうへ走っていく。




「これで終わりだ!!!」




マルスとルークがあと20メートルというところで、ロムが動く。




「地魔法 褶曲!!!」




2チームの間に凸凹な道が出現する。



しかし、走ることを専門にしているような彼らにとって普通取るに足らないものであった。



いつもなら。




マルスとルークはほとんど同じタイミングで地面に足を取られる。



「なっ!?そんな!」



彼らは既に目眩によって、身体を思ったように動かせなくなっているのだ。



そして、つんのめったまま2人は丘の上にいるロムとボルクのほうへ飛んでいく。




「じゃあな!!!」




ボルクがが腕に渾身の炎と力を込める。




もはや正常な判断のできない2人は、防御ができない。




「おりゃぁぁああ!」




ボルクは地面に拳を叩きつける。



ドカァァァアアアン!!!



先ほどまであった丘は、彼の拳でほとんどが削れる。




そしてマルスとルークは意識を失った。





「ひゅー、ホントにどんどん強くなるな、お前は。」




「あんちゃんに負けちゃいられないからな!」




「マルス、ルーク戦闘不能!!!勝者、ロム、ボルクチーム!!!」







ウォォォォオオオオオオ!!!!






≪またもや、爆発を起こし勝ちました!!!ボルク、ロムチーム!!!しかし、今度はボルク君の攻撃!!!今回は、個人ではなく戦略も見せつけました!!この2人、強すぎるぅぅうう!!!≫
















「弱点見つけたね。」



「あぁ。勝てる。」

どうでしたか?マルスは別に弱くはない設定ですので、これから先もまた、出てくることでしょう。


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