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変化は唐突に。

作者: 暁彩葉


おはよう。っと言って犬を撫でる。

午前8時30分

起きた僕はテレビをつけた。


無機質に流れる音を聞いて、何もするでもなく携帯を手に取り操作をする。

あーそろそろ着替えなくちゃ…

そんなことを考えながらヘアアイロンの電源を入れて温める。


朝ごはんは食べない。めんどくさいから。

着替えて、寝癖をアイロンで伸ばして、制服持って、9時15分に家を出た。


自転車で5分ちょっと。

従業員入り口から店に入って更衣室で着替える。

「おはよー」

っと挨拶を交わしながら、もう何年も辞めたい・辞めると言ってきた店内へいつもと変わらない足取りで向かった。


今日は朝番。

ほとんど意味をなさない朝礼を聞き流しながら、今日もつまらない1日の始まりの合図を聞いて業務についた。


いつもと変わらない。僕の業務は携帯の接客・販売。

最近は客も減り暇な時間が多くてやりがいをなくしつつあった。

ただ量販店あるあるで、混む時は混む。

土日の夕方、新商品の発売、従業員が少ない時に客は多くなる。

ま、従業員が少ないから対応しきれてないってのが現実かも知れない。


「携帯販売業務」は、従業員40名いる中でも2人しかできない。また各キャリアが1人ずつ。平日に至っては2人のうちのどちらかでキャリアも1人か2人。

そんな中でも客はくる。そう言う時に限って重なってくる。助けてほしくてヘルプを頼むが誰もこない。

そんなことは7年以上やってきた僕は嫌という程わかっている。

キャリアがいても自キャリア以外のの契約や問い合わせは受けれないという事も…


「ケータイコーナーでお客様お待ちです。声かけてください!」

僕の声がトランシーバー(インカム)から流れた。

「・・・」

もう一度。

「お客様待ってます。何が希望なのか、契約なら在庫があるか聞いてください。」

「・・・」

-3分経過-

「さっきケータイ呼んでたけど、誰か行ったかー?」

いや、遅いから…今更何!?もうこっちであらかた聞いたし。っと心の中で叫び、大丈夫ですと低く低くした声で答える。

インカムに乗せたヘルプも、こうして幕を閉じる日々に、客へのサービスを謳いながら誰もこないのかよ。と苛立ちに変わっていく。


今日は朝から問い合わせが多い。

僕は裏で調べごとをしていた。

「ケータイさん、売り場で呼ばれてる!聞いて。」

と、インカムに繋がってるイヤフォンから聞こえる女の声。

同期入社の女性からのヘルプ。ただ、その人はほぼ目の前にいた。

いつもの事。ちょっとくらい聞いてよ。

そう思いながらお客様の元へ。

「修理して。」

あぁ、これ一言で終わるやつ…

「当店は代理店なので修理の受付ができない店舗です。お近くのショップへお願いします。」

そういう僕に、それなら早よ言えや。待ってた時間無駄や!とお怒りになるお客様。

これもいつものこと。


(はぁ、売り場呼んだら話聞けって言われるのに携帯の話は聞けないってか…)


憂鬱なままのお昼休憩。

休憩中でも呼ばれれば答えろのこの会社に、なぜ僕はいるんだろうか。

辞めたい!けど、人が少なくて回らない。ってそんなことは知ったことではない!


イライラして怒りで辞めてやる!ってなった時、必ずお前が居るからなんとかなってる。頼りにしてる。と声がかかる。そう思ってくれてるなら辞めないで頑張ってみようかと思ってしまう。

また次を探すのがめんどくさくて。


そうやって続けてきた7年半。


もしあなたならどうしてただろうか?

しんどくても続けて居ただろうか?

ボロボロで壊れてっていただろうか?


浮き沈み、底まで沈んで床を蹴って上がって。

繰り返して繰り返して。

悩んで泣いて、壊れてって。けど楽しいこともいっぱいで。


僕はずっと繰り返した。


休憩終わり、直接呼ばれて売り場へ。

おじいちゃんは耳が遠く、また本人確認を出そうと床に財布を置く始末。

大きな声で説明して…契約することになって登録をしていた。


登録中に主任がやってきて。

「なんかあったんか?」って。

あーインカム電源入れ忘れてて聞こえてなかったけど、その間になんか言われてたみたいで。

けど分からない。

何言ってるのかも分からず、曖昧に主任の話を聞いていたら、同期の女性となんかあったのか、喧嘩したのかとか。

無視したとか文句を言われていたようで。

そこで僕はキレた。


そこから僕は早かった。

その日のうちに、役職に辞めると言いに行った。


譲歩で1ヶ月後に辞める話をした。

ただ1ヶ月後は、繁忙期の3月。

いつもなら申し訳ないと思う僕も、この時だけはタイミングが良すぎると笑っていた。


周りなんてどうでもいい。

自分で決めたらそれでいい。

辞めれない会社はない。


突然に本当に辞める決意をして、さよならをした。


そこから僕は変わっていった。

変化する事を楽しむように。


7年8ヶ月仕事をした会社。

歓迎会、送別会を何度も見てきた。


僕の送別会は遂にやることはなかった。

そんな口だけのチームでよく頑張ったと笑って…


そう。自分が思っているより、1人抜けただけで会社は潰れない。どうにかなる。

無理してやらなくていいって。

自分が壊れる前に、続ける苦痛>辞める勇気


僕の変化はこれからも続く。


ただ、変化は突然起こる。

自分の変化を見逃さないでほしい。


良し悪しある変化を…

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― 新着の感想 ―
[良い点] 書きかけですか? ワクワクする変化がこの後? [一言] 小説感想くださいね
2019/07/10 11:05 退会済み
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