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夏休みに向けて

すみません。抜けてましたm(_ _)m



「ちょっと!なんであんたまでいるのよぅ!」

「はっはっはっ〜何でってこの僕が君たち二人きりのディトなど容認するわけないだろう?」

「はぁ・・・で、お前らは?」

「僕たちは、たまたまだよね?」

「そ、そうよ!偶然通りかかっただけよ!ね、ねぇ?」

「え?ええ、そっそうですよ?あは、あははは」


夏休みに入って来週にはミドリンの別荘に行くことになったので今日は兼ねてからの約束通り、アリサとデートに出かける予定だったのだが。

チャイムが鳴って出てみると家の前にはいつもの面々が勢ぞろいしていた。


「だそうだが?アリサどうする?」

「全く仕方ないわね!二人きりのデートはまた今度ね」

アリサは俺を見てだらしない笑いを浮かべる。


「お前、何か良からぬこと考えなかったか?」

「そんなことないわよ〜もう一回ミントとデートできるとかそんなことは考えてないわよ」

「全部口に出てるな、お前は」


「で、結局みんなで行くことになったわけか?」

「そういうことさ!主催者であるこの僕がいないことには始まらないだろう?」

「どっちでもいいわよ」

「同感」

「同じく」

「・・だそうだが?」

「最近君たちは僕の扱いがちょっと雑になってやしないかい?」

「はじめからこんなもんだぞ」

項垂れるミドリンを駿がよしよしと慰めている。


ぞろぞろと連れ立って俺たちは電車で駅二つ向こうのショッピングモールに向かった。


「ねぇミント、せっかくだし2人づつに別れない?」

「つまり俺と2人がいいと?」

「面と向かって言われると照れるんですけど?」

アリサがそれぞれ2人づつで買い物しないかを提案すると意外なことに反対意見は出なかった。


「では、まずこの僕と嶺岸くんだね・・・それから・・・」

「それでミントどうやって別れるの?」

「くじ引きでもするか?」

「そうですね、そうしましょうか」「お〜い?」

詩織がノートの切れ端に名前を書いてくじ引きを作る。


「じゃあみんなで引きますか?」

「でもこれって男同士にもなるかもだよな?」

「え〜私はミントと2人がいいのに〜」

詩織が握っているくじ引きを真剣に見つめる4人といじけて体育座りをしているバカ。


「ほらほらミドリンも引かないと、アリサと一緒になるかもしれないでしょ?」

「YES!そうだね!これしきで挫ける僕じゃないからね!」

「立ち直り早いな、おまえ」


こうしてくじ引きを引いたわけなのだが・・・


「うまく分かれたって言っていいのかな?」

「まぁそれなりよね」

結果は、駿とアリサに沙織とミドリン、俺と詩織という具合だ。


「はぁ、バカと一緒にならなかっただけ良かったわ」

「あはは、アリサさん、よろしくお願いします」

「アリサでいいわよ。私も駿って呼ぶから」

駿さんアリサはそんなことを言いながら二階へと上がっていった。


「ほら、ミドリン!さっさと行くわよ!ついて来なさい!」

「沙織くん、僕の扱いが一番適当なのは多分君だと思うな」

「それだけ仲がいいと思ってればいいんじゃない?ほらほら」

沙織に連れ去らていくミドリン。

あれはあれでいいカップルになるんじゃないか?


「やれやれ、なら詩織。俺たちも行くか?」

「はい、ミントくんと2人でって初めてですね」

「そういやそうだな。いやか?」

「そっそんなことないです!むしろ・・・」

「ん?なんだ?」

「あっ、なんでもないです。行きましょう」

詩織は何か言いかけたみたいだったが何も言わず歩きだした。


今日の予定は夏休み中に行くミドリンの別荘の近くで遊ぶための水着選びがメインなのだが・・・

これって男子と女子で分かれたほうが良かったんじゃないか?


「なぁ詩織。詩織はどんな水着を着るんだ?」

「え?あの・・・普通です、普通」

「そうなのか?スタイルいいから何着ても似合うと思うけどな」

「そんなことない・・です」

こうして詩織と2人で歩くことなんてなかったから気恥ずかしい感じがするな。

それは詩織も同様のようで赤くなってもじもじしている。


こうして改めて話すと沙織とは随分違う。

「沙織と詩織って双子なのに随分と性格が違うんだな?」

通りを歩いてウィンドウショッピングを楽しみながら俺は詩織に聞いてみる。


「そうですね、姉さんは昔からあの調子ですから見ていてあげないと危なっかしくて」

「昔からあんななのか?」

「ふふふ、それはもう。小学校の頃なんて男の子を泣かせてましたから」

そう言って穏やかに笑う詩織。

「仲良いんだな」

「今はですよ」

「へ〜仲悪いときもあったんだ?」

「それはありますよ。だって性格以外は全く同じなんですよ?」

「まぁ今はそうでもないみたいだしいいか」

「ええ、私も駿くんも姉さんと喧嘩なんてしたくありませんから」


双子の姉妹だものな、色々あったんだろうな。

「あっミントくん!これ可愛くないですか?」

詩織は大きなクマのぬいぐるみを抱きしめて俺に振り返る。

「ははは、ちょっとデカすぎないか?」

「そうですか?大きな方が抱き心地がいいんですけど」


待ち合わせの時間まで俺と詩織はあちこちを見て回り楽しい時間を過ごした。

結局、詩織が恥ずかしがったので水着は見に行かなかったけど。





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