素敵な恋愛を
あらすじにも書きましたが、
「残酷な描写あり」のタグは保険です。からかう表現が少しだけありますが、いじめには含まれないと考えています。ですが、そのような表現が苦手な人は一応注意して読んでください。
恋愛に興味はあるけど、苦手な事があるために踏み込めない。
そんな高校生のモノローグです。
素敵な恋愛がしたい。
それは、みんながそうだろうと思っていた。
でも、どうやらそうじゃないらしい。
幼い頃に気づかされた。
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「ぼくの夢はね、
あったかくてすてきなけっこんをすること!」
「えぇ~、なんだよ女子かよ~。」
「おまえ変わってるなぁ。」
「ふつう、かっこいいヒーローだろ!」
「ちょっと男子、やめなよ~!」
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あの後泣いてしまった僕に必死に謝ってくれた。
意地悪してやろうとか、そんなんじゃない。
ただ、変だと思ったから言っただけ。
今ならそう分かるけど、当時の僕には辛かった。
でも、理解した。
他の男子とは、ちょっとズレがあるのだと。
あれから、僕は周りの行動を観察して合わせる努力をした。
表面上はみんなと同じような行動がとれるように。
幸い、それほど苦労する事じゃなかった。
少し違うなって思ったところを隠すだけ。
努力の甲斐あってか、あれ以来からかわれる事は無かった。
でも、常に何かが周りとズレているという違和感。
奇妙な居心地の悪さは少し感じた。
高校生になった今でも、それは感じる。
みんながよく話すのは、ネットの動画やTV、音楽、スマホのアプリの事。
みんな程多くはないけど、それぞれ知ってる。
スマホゲームなんて何個もプレイしてる人もいる。
僕は有名なのを1つだけやってる。
あれは他のゲームと違って、ストーリーに力を入れていてすごく面白い。
でも小説の方がもっと好きだ。特に恋愛小説!
あれはすっごく良いよ。
とても綺麗な話、胸が苦しくなる悲しい話。
どれも心がすごく動かされるし、登場人物の気持ちが痛いほど伝わってくる。
でも、一番好きなのはハッピーエンドかな。
報われない恋の話とかも一途で素敵なんだけど、読んだ後苦しくなってしまう。
恋愛小説について、友達とあれこれ話してみたい。
そう思うけど、みんな興味無いのは知ってる。
女子なら読んでるのかなとか考えるけど、趣味の話について語り合うような友達はいない。
もう気づいてるかと思うけど、僕は草食系だ。
でも、女子と話したことが無い!なんてことはない。
同じクラスの人とくらいなら話すこともある。
でも親しい友達レベルの人はいないし、ましてや彼女なんているわけない。
恋愛に興味津々なんだけど、恋人いたこと無い。
変に思うかもしれないけど、理由はちゃんとあるよ。
なんというか、”生々しい”事が苦手なんだ。
告白も何度かされた事あってそれ自体は嬉しいと感じるんだけど、彼女たちの目や心の奥の欲望が怖いと感じるんだ。
恋愛小説でもそういう事について遠まわしに言及してるけど、小説のそれは綺麗で温かい時間のように書いてあるんだ。
でも、現実は違うんだなって感じる。
経験は無いけど、本能的に察してしまう。
少し仲良くなってくると、普通はソレについて考え始めるものらしい。
友達の中でもそういう話題が出る事はあるけど、正直苦手だから半分聞き流してる。
そういう事は、もっと深い仲になってから慎重に取り組むものだと思うんだ。
自分でも周りと違うことは分かるけど、これは譲れないものだと思う。
寧ろこの考え方は大切にしていきたいって思ってる。
読んでいただき、ありがとうございました。
短いですが、現時点で書きたい事は書けたかなと思います。