第3話
今日の給食当番は三班だ。三班は割とテキパキしてる人ばかりなので下村先生に怒られることは幸いなかった。机をくっつけたのち給食が配膳されみんなに行き渡るまでの時間は宿題やテスト直しをする事ができる。みんな熱心に数学の直しをしている。後山は佐藤に一生懸命√について教えていた。やがてみんなに給食が行き渡り
学級長 「合掌 いただきます。」
とお決まりの挨拶をする。
「全員 いただきます。」
急にクラスが騒がしくなる。そんないつもの事も気にする事なく俺は納豆のカップの蓋を開け納豆の上に張り付いているフィルムを取った。
川 「 俺納豆嫌いなんだよなぁ、、、」
白 「 じゃあ俺が食ってやろうか?」
川 「 お言葉に甘えてお願い致します」
そう言って俺に納豆のカップを渡してきた。学校の納豆は美味しいのだが辛子が付いていなかったり大粒だったりと残念な点が多い。まあ同じ納豆だから気にせずたべるが。
後 「川崎君、納豆嫌いなの?」
川 「あの匂いとネバネバした糸がどうも苦手でなぁ、、、」
白 「それが美味しいんだろ」
俺はそんな事を話しながら納豆を混ぜてから納豆のタレを入れもう一度混ぜていた
太 「まあ好き嫌いなんて人それぞれなんだからいいんじゃね?」
太島はたまに、いや結構な頻度でこう言う的確な的を射た発言をする。そんな話を聞きながら納豆をホカホカの白いご飯にかける。正直な感想を言うと めっちゃうまそう 周りも各々でご飯を食べ始めている。俺も食べるかな。
そう思いながら箸を取り出し納豆ご飯を箸で取る。箸に乗っている納豆ご飯を口に運んで食べる。
はずだった。
食べるはずだったアゴが空を切って上アゴと衝突する。ふと手に持っていたはずの箸を見るがそんなものを俺は持っていなかった。箸どころか机や壁、床すらなかった。
正確には床は無いのではなくあるのだが見えない。足元に雲が見えまるで空の上に浮いているようだ。
周りを確認するとその空間には俺たちの給食班の 俺 川崎 太島 佐藤 後山 南の6人しか居なかった。
俺たちの机があったはずの空間が歪んで誰かの人影が現れた。
??? 「やあ!ようこそ未来の勇者!」