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泣いてもいいんだよ  作者: 衣更着 月季
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第1話

初投稿です。よろしくお願いします!

『逃げなければ』

唐突に理解した。

血だらけで倒れている母。母をかばおうとして絶命している執事やメイド達。この状況で理解できるのは、計画がばれたということと、俺が狙われているということだけ。

悲しむ暇もなく、人影が俺に近づいてくる。

向かってくる刺客たちを巻き、俺はひたすらに逃げた。腹を激しい痛みが襲う。おそらく矢が当たったのだろう。しかし、今はそんなことに構っている暇はない。とにかく逃げて生きなければ。こんなところで俺が死んでは…。









どれくらい走っただろうか。目の前には海原が広がっていた。どうやら、王都から一番近い浜まで来ていたらしい。近くに人の気配はない。体力の限界だった。咳き込むように倒れて近くの木に寄りかかる。


「逃げたはいいが…、頼る人もいないな…。

結局、ここで死ぬのか…。」


俺の気持ちとは反対に、空には美しい星たちが輝いている。その景色を見ながら、何気なく星に手を伸ばしてみた。ゆっくりと意識が暗転していく。


「母…さ、ん…。」





意識が完全に途切れる直前、その手に温もりを微かに感じた。





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