3人目
「おおおおおおおおっ!」
「うぉおぉぉぉぉお!」
外野からも歓声が上がる。
そしてーーーー
すれ違う。
その瞬間にーー
足払い、みぞうちに膝蹴り、両手ビンタ、デコピン、こちょこちょ、グーパンチ。
その全てを食らわせる。
「ぐっ、うおっ、がぁっ!うひゃぁ、ぐはぁっ」
初めて聞く連続やられた声を出しながら顔面から床にダイブ☆
「なにをした!魔法か?」
ふらふらと立ち上がろうとしているが、全く動けてない。
そんなに威力を込めてないんだけどね。
「参ったか!」
「……降参だ。せいぜい暗い夜道には気をつけるんだなっ!」
捨て台詞を吐くのを忘れないその精神に乾杯。
まあ動けないから逃げれないんだけどね?
*********
「勝者、ユーマさん!」
「うおおおおおおおっ!」
外野からは歓声。
仲間は…見てすらない。
と言うか居ない。
「あれ?シキたちは?」
「おう、おめえユーマっての!強えんだな、おにいさんびっくりだわ」
ガチムチがおにいさん…ゾワッとする。
逃げないと!身の危険…ガチなやつだよコレ。
「急いでるんで」
足早にその場を立ち去るーー
シキとネシアとツユナの元へ行かなければー
「まあまあ、歩きながらでもいいや」
くっ、ついてくるだとぉ!
なんてやつだ全く。
……(早足)
なにっ!早歩きにもついてくるのか!
このKYおやじめ!
「おーい、シキ〜勝ったぞー」
表に戻ってくると、シキたちが女性冒険者たちと雑談している。
「あっ、ユーマさん、お帰りなさい」
「まあユーマが勝つのはわかってたけどなぁ」
「おっ、お疲れ様です」
ツユナもなんかだいぶ話してる。
初対面の時の固まり具合とは全然違う。
「さてと、時間も遅くなったし、そろそろ帰ろうか?」
余計な絡みのせいでクエスト結局できなさそうだし。
とりあえず早く帰って休みたい。
「あっ、ユーマさんあのっ、先ほど教えてもらって行きたい場所があるんです。」
「まあいいか。じゃあそこに行くか」
「はい、ユーマさん選んでくださいね?」
「おー、ええなそれ。うちも頼むで」
「ええと…じゃあわたしも」
え?何を選ぶんだ?まあ3人が仲良くなったようで何よりだ。
少しくらいのわがままに付き合うのもいいだろう。
「わかった。行くぞ」
試験一週間前。
幾つか危ない教科がありまして。。。
一日二日やすむことがあるかもしれませぬが、平にご容赦を!
そして、いつも読んでくださってありがとうございます!これからも応援よろしくお願いしますっ!