クエスト
「うーん、これはいいわね」
「じゃあこれにするか」
受付のおねいさんのところに髪を持っていく。
「すみません、このクエストを受けたいのですが」
「わかりました〜。月光草ですね、わかりますか?」
月光草のことかな?わかりますかって。
俺は知らんが…
「ネシアわかる?」
「んー、わからんなぁ」
「私知ってます。あの、ピカーってするやつですよね?」
シキが知ってそうなんだが…なんか不安。
「一応教えてもらえますか?」
「私知ってますってー…」
不満そうな顔。
まあ置いといて
「ええと、こちらになりますね。特徴としては、地面にちょくせつはえておりまして、葉の形は僅かに反った半円形で、人の背丈くらいありますね。それから、生えている場所としましては、月の光がよく当たる池のほとり…この辺りでは………(省略)というふうになってまして、それでー」
「あ、ありがとうございます。では行ってきます」
恐ろしく話の長い人だった。
実際必要な内容は1割ないくらいだし…
ほとんど聞き流してたのは秘密だ。
要約すると、池のほとりに生えてて月光を反射して青白く光ると。
この辺で生えてるのは門を出て少し行った森の中。
この依頼の値段が高いのは、ゴブリンが出る可能性が高い地域に生えているから。
らしい。
「まあ、ゴブリンなら俺らはいけるか」
「せやな。最近は猪とかしか狩ってないけど、鈍ってないはずや」
「私、お風呂の為ならなんでもします」
シキ、なんでもしますって言ったね?
言ったよね?
しかしお風呂の為とは……。
「まあいい、行くぞ」
現象、俺たちの装備は皮の服くらい。
あとは各自剣を持っているかな。
だってお金がないんだもん。
「早く行きましょう」
「おい、シキまて早いって」
シキが門の方へと走り去って行った。
お風呂の為に頑張りすぎだろう。
「ネシア、俺らも行こう」
「やなあ」
シキの後を追う。