門の中へ〜
「よし、次の次だな」
並び始めて2時間弱。
ようやく俺たちの番だ。
人の多さが半端ない。
「なあネシア、ここはいつもこんな感じなのか?」
「せやなぁ…ウチが前来た時はそうでもなかったけどな。なんかありよんかもしれんね」
「お風呂…」
シキ?まだお風呂引っ張りますか…
ええ、もう確定ですよ。
宿より先にお風呂屋さんに行くことは…
「おっ、俺たちの番だぞ」
入国審査官(ごつい兵士)に囲まれた。
「まず、名前とここに来た目的を言ってくれ」
「ああ、俺はユーマ。んで、」
「ネシアよ」
「シキと言います」
「この3人で北の国から旅をしてきた。目的は、冒険者になろうかと思ったんでな」
思ったよりあっさりいけそうだ。
「冒険者か…希望ってことはステータスカードないんだよな?」
「ですね。田舎の方から出てきたもので詳しくは知らないんですが」
とりあえず田舎のせいにしておこう。
少々怪しまれてもいけるはずだ。
「じゃあ、この水晶に手を乗せてくれ」
「ここで登録してくれるのですか?」
やばいぞ、ステータスカード見られると…色々書いてあるからな。
「ああ、登録は中でしてくれ。ここは、前科がないか調べるんだよ。赤く光れば前科あり。そのままだと大丈夫ってわけだ」
そういうことなら…大丈夫…だよな?
そっと手を重ねる。
サブタイトル…門の中へ…いきませんでした。
意外と門番さん話長い人でした。




