0話 プロローグ
一つ、足を進める。
「ひっ...」
もう一つ、足を進める。
「たっ、助けてくれっ!誰かっ!」
もういいや
「ばいばい」
しゃ...妃紗!」
「....あ、良かった起きた」
どうやら夢を見ていたようだ。
「あぁ....オハヨウ」
「おはよっ!早く下降りてきてね?」
「...解った」
コレは双子の兄の緋詠。
緋詠は私を見て微笑むと、出て行った。
....さて、着替えるか
私の通う学校は亜璃守学園といって学科が4つある。
私の通う学科はその内の1つ、『秘立学科』
秘立は暗殺..などが家業の学生が集まっている。
他の学科...は、興味が無いから良くわからない。
”ある”ということ位しか解らない。
この学園は学科ずつに分けて制服が違うらしい。
他の学科との衝突を避けるためだとか。
「妃紗ー?まだー?」
「...ん、待って」
緋詠からのコールが掛かる。
手早く制服に着替え、下に降りる。
「お早うございます。」
「.....。」
黙々と朝御飯を口に入れる。
そんな中緋詠だけが喋っていた。
「妃紗、緋詠、もう時間じゃなくて?」
「あっほんとだ!妃紗、急ぐよ!」
「.....。行って来ます」
「えぇ!?ちょ、何時の間にって違う!待ってよ!」
「待たない」
「そんな!!」
慌ただしい
こんなだと我が頭首が勤まらない。
「待つから早く10、9、」
「ちょ!無茶振り!」
7;00、授業が始まるのは7:40。
普通科の生徒と接触するのを避けるために早く行かなければいけない。
おおよそ、他の学科もそうだろう。
1つを除いて。
「無理!妃紗先行ってて!」
「..解った」
一人玄関をでて少し位裏通を歩き始めた。