第21章 帰還――マキの望み(後編)
21章、前後編に分けました。
1
翌朝、日が昇りはじめた頃あたしたちは活動を開始した。窓の代わりの巨大スクリーンに、新しい一日の始まりが映し出される。今日は淡い雲の幕に包まれていたけど、朝陽を目にすると頭と体がしゃきっとなるのは、マフォーランドに来てからの習慣だ。慣れって恐い。
今後のことを一人で考えようと思ったのに爆睡してしまったので、体調はすこぶる良かった。理緒子特製のカレーピザもどき(パニに昨日の残りカレーをのせて焼いたもの)とコンソメスープを朝食にいただき、あたしたちは[まほら]を発つことを決めた。
「――って。どうやってここから出るんだ?」
《君たちは使用者だと言ったでしょう。ほら、鍵を合わせる》
レインに促され、あたしは理緒子の左腕と絡ませるようにそっと右腕を組み、手を結んだ。淡い光を残していた曲線が繋がり、ずん、と未知の感覚が体の芯を貫く。
《基本は使用者の想念によって発動するから、あとはがんばって》
『ちょ、もうちょっとちゃんと説明してよっ』
《いろいろあったから、昨日のうちに教えておくの忘れたんだよねぇ。ま、そのうち慣れるよ》
『今! 今いるんだってば!』
《ええと、なんていうのかなこういうの……〝考えるな、感じろ〟?》
『なんの台詞だっ!』
『れーいーん!』
二人で睨めば、同じ年頃に見える水門の神はひょいと肩をすぼめた。
《じゃ、今回だけ特別ね。お手本見せるから、次からは二人でしてよ?》
光る指をぱちりと鳴らす。途端、足元の地面が歪み、一瞬後には霧雨に濡れそぼる岩の大地に全員で立っていた。まるっきり参考になりゃしない。
『わ』
文句を言おうと辺りを見回して驚いた。雲の中にいるような濃いガスに覆われたそこは、だけど山の向こうから差す朝陽に照らされて、ほんのりと黄金と薔薇色の輝きに満ちている。
さらに足元の岩肌に灯るいくつもの明るい桃色は、無数の小さな花だ。チューリップにも小粒な百合にも似たそれは、来るときは何もないように見えた岩陰に少しずつ固まりながら、白い靄のずっと先まで広がっている。
『わー。すごーい』
『いつのまに咲いたんだろう?』
『ユリアの花だ。雨を受けて開花したんだろうな』
ルイスの台詞に、前に聞いた悲恋の歌を思い出す。これが噂のユリア――聖地に咲く、乙女の名がついた花。ってことは。
『ひょっとして、これって人が植えたの?』
《もちろん。オルフェイド粘着王の仕業だよ》
王様におかしな二つ名をつけ、苦々しくレインが教える。その態度に昨日のいくつかの場面と通じるものを感じ、くすっと笑った。なんだかんだ言いつつ、年齢も正体もあやふやなこの存在は、あたしたちの過保護すぎる親のようだ。
『……レイン、いろいろありがとね』
《君たちの問題はこれからでしょう》
『そうだけど』
《なにかあったら僕を呼んで。その鍵がある限り、君たちとは繋がっているから》
『分かった』
頷くと、改めて肩掛け鞄の上から膝丈の外套を羽織った。ぱちりと水玉が跳ねる。霧雨なんだけど、ここまで降り続けられるとさすがに体が冷えた。
『あー、しまった。傘忘れたなぁ』
『わたしも。鞄の中に折り畳み置いてきちゃった。タクは持ってない? 傘』
『……かさ?』
おっと、まさか。まさかね?と理緒子と顔を見合わせる。
『合羽でもいいんだけど、な?』
『かっぱ?』
『日除けはあるが、雨を防ぐようなものならないぞ? 上着を厚く重ねていれば問題ない』
えーと。絶対にしっかりきっぱり問題あると思うんデスヨ?
――熱がぶりかえす前にどこかで調達できる……わけないかー。
なにしろ雨が降らなくて困っていた世界だ。雨具が充実しているはずがない。なんて盲点。
そろりと、まだ背後に佇んでいるレインを窺うようにふり返ると、花のかんばせが、にんまりと意地悪な笑みをたたえた。
《宇宙艇に雨具が装備してあると思う?》
『……ない、よね』
『だよねー』
あはははーと笑う声が空しい。しっとりと外套を重くする湿度100%のなんと恨めしいことか。
《しょうがないなあ。今だけだよ?》
えらそうに言いつつ、レインがもう一度指を鳴らす。すると足元から微風が巻き起こり、やわらかく掬いとられるようにして靄が晴れ、降り注ぐ雨粒が消え失せた。驚く声も忘れ、顔を覗かせた青空の切れ端をみんなで見上げる。
『こんなことして大丈夫?』
《これくらい補正できなくてどうするの。君たちが帰り着くまでの猶予だから、ぐずぐずしないでさっさと発つ》
理緒子の心配につっけんどんに答え、レインは虫でもはらうように手のひらをひらひらと振った。本当に素直じゃないな、この神さまは。
『じゃあね、レイン』
『ありがと、またね!』
《気をつけて行っておいで。あ、そいつらが嫌になったら、いつでも戻って来ていいから》
『帰すつもりはない。世話になったな、レイン。また会おう』
『いろいろありがとう、レイン。心から感謝する』
ルイスが割り込み、タクが一礼し、あたしたちは勢いよく手を振って聖地を後にした。
明るさを増す朝の空にかかる、一条の淡い虹。それが誰の仕業かはすぐに分かったけど、あたしたちはあえて口にはしなかった。
皮肉屋でひねくれてて偉そうで、誰よりこの星と人を想っている彼。最も神に近くて、それでも全能ではない彼の願いを乗せた七色の輝きは、空高く駆け上がって、天と地とを確かに繋いだ。
崖下に待機していたアマラさん、イジー、ジャム&パンと合流し、あたしたちはタキ=アチファの村へ下りて行った。村を順調に通り過ぎ、このまま行きと反対の道程になるのだとばかり思っていたら。
『ああ、来てますね』
出発前に声玉を飛ばしたりと怪しい素振りをしていたイジーが、道の途中で声をあげる。視線を追えば、ヒューガラナに程近い平野にどどんと構える巨大物体がひとつ。
『ふ……船』
『飛行船? なんで?』
『王の許可が出ましたので。どうぞ』
鉄壁の笑顔で促す。固まっていると、不思議そうに小首を傾げた。
『歩くのがお好きなら、それでも構いませんよ?』
『の、乗ります!』
『わたしも!』
船内の狭さと発動機のうるささを嫌っていたタクが、小さい息をひとつ吐いてそれに続く。その後ろからルイスも乗り込んだ。
『これはどこまで?』
『ツークスで乗り換えます』
『そうか』
そのやりとりを背中に聞きつつ、あたしたちは見覚えのある船内を散策した。前はヘクターさんがいたけど、今回はその代わりに三人プラス一匹だ。さぞ狭くなるだろうと思ったら、イジーとジャムの姿が見えない。
『あれ、二人は?』
『下の船室にいるわ』
アマラさんが答える。
下にもあるんだ。船底っていろんな機械音が響いてうるさくないのかな、などと考えて気がついた。
『まさか来るときもそうやって来たとか……?』
『あら、よく分かってるじゃない』
なるほど、こうやって隠れ護衛役が動員されていたわけか。
アマラさんは手際よく一番いい客室へあたしたちの荷物を運び入れると、おもむろに後ろ手にぱたりと扉を閉めた。S気のみなぎる笑顔に意味深な眼差し。女王様の光臨だ。
『じゃ、話してもらいましょうか』
『せ、聖地の話は先に王様に……』
『違うわよ。女が集まってすることといえば、男の話に決まってるでしょ?』
そーゆーもんですか? あまり経験ありませんが??
きょとんとするあたしの横で、理緒子がこくこくと頷く。
『なにか進展あったんでしょ、あなたたち。たっぷり話してもらうわよ?』
それからツークスに着くまでの数時間。徒歩だと四日くらいかかった行程は、あっという間のはずだったのに、充分あたしから十日分くらいの気力と体力を奪って終わりを迎えた。
夜半ツークスに着いたあたしたちは、またもあの隠れ屋敷で一泊。出しゃばりな領主が顔を見せるかと思ったけどそんなこともなく、翌朝また別の飛行船に乗り換えて天都を目指した。
なんだかすごく慌しい。徒歩じゃないから楽なはずなのに、アマラさんの尋問だけじゃなく、やけに疲れた。二隻目の飛行船が空に舞い上がる頃には、あたしも理緒子もぐったりと椅子に伸びてしまう。
『なんでこんなに忙しいの? 雨降ったんだから、もうちょっとゆっくり帰ってもいいんじゃ』
『天都で何かが起こったんだろうな』
詳しいことを知らされていないのか、それでも苛立つ様子は見せずにルイスが答えた。
『私としては、最短で旅ができるのなら、そのほうがありがたい。君たちが狙われる機会が格段に減る』
『空で襲われたら逃げ場ないじゃん』
あたしの指摘に、年上の男二人がなんともいえない表情になった。
『そういえば、君たちの世界ではわりと飛行技術が発達していたのだったな』
『うん。飛行機以外乗ったことないけど』
『確かに種類も豊富だった。あの技術が相手方に渡らないことを祈る』
『だが、空は禁域だろう?』
聞き慣れない言葉で、タクがルイスに問いかける。
『きんいき?』
『神と精霊の領域だ。人が空を飛ぶことは許されない』
そういえば飛行船は王様のものだけだと言っていたな。簡単に造れるものじゃないけど、そういった制約がからむのなら、飛行船で襲撃なんていう可能性は低いかもしれない。
『神を畏れる相手なら、そもそも最初からわれわれを狙うこともない。念のため船全体に結界を張っておこう。用心に越したことはないからな』
結局ルイスの心配は当たらなかったけど、そのときそこに見え隠れしていた不穏な気配は、まるで影法師のように旅が終わるまで――実際は終わった後も-―あたしたちにつきまとって離れなかった。
あたしたちの乗った飛行船は、なぜか天都のお城には着かず、もっと手前の街外れの平野に降り立った。闇夜を照らす篝火か魔法光かの灯りで、そこが飛行船の整備場のような場所だと分かる。
――船の調子が悪いのかな?
どことなく緊迫したものの漂う空気が、その考えを否定した。質問する暇もなく、用意の馬車に乗り換えさせられる。前と同じく船底に乗っていたらしいイジーとジャムが機敏に動いて、荷物を馬車の後ろに積み込んだ。
『ごめん、二人とも』
手伝うこともできずに、ルイスの腕にすがったままお礼を言った。性急すぎる旅の疲労と倦怠感で朦朧として、ルイスに支えてもらいながら起きているのがやっとだった。船酔いのひどかった理緒子は、前にも飲んだ不安を消すという薬をもらい、熟睡したままタクに運ばれていた。アマラさんとルイスの治癒術がなかったら、もっとひどかったかもしれない。
アマラさんが、旅程があまりに無茶苦茶だとルイスに抗議してくれたけど、聖地へ行くという目的が果たされた今は彼にも決定権はないようで、旅は強行突破された。
伝書鳩のように指示を受け渡しするイジーが、すまなそうに眉を下げる。
『無理をさせてしまってすみません。もう二時間ほどで天都に着きますから』
『オレたちはここで一時お別れだ。気をつけて行きな』
『二人は一緒に行かないの?』
『私たちはあくまで影の護衛です。一緒に行っては、影の意味がないでしょう?』
イジーがいつものにこにこ顔で冗談めかしたけど、仕事がらみなのだと察した。
『分かった。二人とも気をつけてね』
『嬢ちゃんに頼みがあるんだが……しばらくこいつを預かっておいてくれないか』
ジャムが上着の内側から、手毬くらいの大きさの黄色い縞の毛玉を取り出し、座席に座るあたしの膝の上に乗せた。体に頭を突っ込んで眠る野生のミヤウは、ぴくりとしたけど、規則正しい寝息をたてたまま眠り続けている。ふわほわの毛玉に触れた途端、旅の疲れが一気に吹き飛んだ。
『いいの?』
『天都じゃ、オレは隠れてないといろいろマズいんだ。連れて歩くと目立つからな』
左前足の指が欠けてしまったパンの今後は、結局本人(?)の意志に任せることにしていた。動物と話せるジャムに聞いてもらったのだけど、なんだか彼を気に入ったらしく、ここまでついて来てしまったのだ。
ジャムは犯罪者の刺青が刻まれた腕を外套の奥に押し込め、目立つ赤髪の上からフードを被ると、屈託のない笑顔を隠した。
『東へ帰るときには引き取りに来るから、それまで頼む』
『あたしで大丈夫かな?』
『よく言い聞かせておいた』
餌の木の実が入った小袋を渡し、ジャムはイジーと共に、影がすうっと引くように音もなく馬車から離れる。
『じゃあな』
『また後でね!』
念を押すようにそう言うと、軽く片手を挙げ、二人とも闇に紛れた。やがてがらがらと音をたて、固く土の均された地面の上を馬車が走り出す。
至福の気持ちで膝の上の温もりを撫でていたら、傍らからルイスの手が伸びて、ひょいと奪い取られた。毛玉はなぜか、そのまま向かいの席のアマラさんの膝に置かれる。
『なんでとるの!』
『私がいるのに他のものに熱い視線を向けるなと言っただろう』
『……あなたって、わりとどうしようもない男だったのね』
アマラさんの視線が冷ややかになった。寝ているパンが、あたしの膝に戻される。
『動物に妬くなんてみっともないわよ』
『妬いているわけでない』
言いながら、またアマラさんの膝に乗せかえる。度重なる移動に緑の目がうっすら開いたけど、起きるまではいかなかった。アマラさんの隣には理緒子がいて、これまたぐっすり眠っている。指環は彼女が寝落ちする直前に外してつけかえていた。
ちなみにタクは御者だ。これ以上狭い中に閉じ込められるのが辛抱ならなかったらしい。
一人と一匹を起こさないように声を潜め、それでもアマラさんの口撃は止まなかった。
『あーら。この調子だと、わたしがマキの素肌をあますところなく見たと言ったらどうなるのかしら?』
『なんだと?』
ぴくりと吊りあがるルイスの眉。あたしの頭がぴきんと冷えた。
――い、一緒にお風呂入ったから間違いじゃないんだけど、なにもここで言わなくても……。
状況をかき回すことに情熱を燃やす性質らしいお姐さまは、実に愉しげな微笑を浮かべ、これ見よがしに縞の毛玉をあたしの膝に移す。
『彼女たちの成人は二十歳なんですって? 四年もお預けなんて残念ね』
『もうじき十七だから、あと三年だ。第一こちらでは十八で成人なのだから、あと一年も辛抱すればいいことだ』
憮然と反撃しつ、性懲りもなくパンを移動させようとしたルイスは、ついにうーと唸られてしまい手を引っ込めた。
それでも恨みがましい視線を膝の上に注ぐので、右手をパンの背に置いたまま、左手でそっとルイスの肘の辺りを撫でる。するとようやく愁眉が晴れ、彼の右手が居場所を見つけたようにあたしの手を絡めて二人の間に置かれた。
アマラさんがくすくす笑いを洩らす。
『ほんと、どうしようもないわね。マキ、この男の手綱はしっかり握っておきなさいよ?』
あたしが握られてる気がするんだけど、どうすればいいんだろう?
困っていると、大きな瞳が魅力的なウィンクを送ってきた。
『あとで切り札教えてあげる』
『……役目が済んだのだから、君はもうツークスに戻ってもいいんじゃないのか』
ルイスが心底迷惑そうな顔をした。この二人、本当に元婚約者同士なんだろうか。仇敵同士の間違いな気がする。
『残念だけど、報告がてら天都本部に顔を出すように言われているの。わたしもレスに借りは作りたくないのよ』
『いい加減天都に戻ればいいのに。絶対に説得に来るぞ?』
『いやよ。今さら出戻りだなんて』
『みんな気にしないよ。……彼も待ってる』
――彼? 彼って誰だろう。
ルイスの言い方だと、すごく親しそうな雰囲気だ。天都にいたときにそんな人がいただろうかと記憶をめぐらせながら、意識がぼやけるのを感じた。なんとか開けた視界の先で、前の席の理緒子が力を失うように横倒しになって、アマラさんに膝枕されていた。
ふわ、と欠伸が洩れる。寝てもいいよ、と囁かれ、ルイスの声に誘われるように瞼を閉じた。
『……こんな旅じゃ体を壊すわ。神殿にも困ったものね。なにを考えているのやら』
『おそらく王の意向だろうな。雨が降ったあとから危惧はしていた。思った以上に事が早く進んでいるようだな』
『早すぎだわ。船だって、雨が降り始めたと同時にツークスを発たないと、あのタイミングでヒューガラナには着かないわよ。いつ用意を?』
『私たちが天都を出た後か同時か……どちらにせよ、ヘクターですら今は王の駒だ』
『神殿を差し置いて王がそこまでするなんて、継承権も絡んでいるのなら、なおさら慎重さに欠ける気がするけど?』
『王はおそらく、神殿ですら黙らせられるような異界の乙女に関する何かを握っているのだろう。救いは、この性急さが彼女たちにとって悪いものではないということだ』
『まだ分からないわよ。急いで身柄を確保して、必要なことだけを聞きだした後は……なんてことにならないよう祈るわ』
『いざとなったら君にも協力を頼みたい』
『望むところよ。あの二人にはなにを?』
『後始末を頼んだ。できるだけ痕跡は綺麗なほうがいい』
『相変わらず慎重だこと。残りの部隊には、情報操作がてら南部で適当に泳がせているのでしょう?』
『ああ。捕らえた賊からはなんの情報も得られなかったしな。ついでに井戸が掘れそうな水脈を二つほど見つけたから働かせている』
『あなたって、ほんっと仕事中毒ね』
『今回はムシャザがいたから、だいぶ助かったよ。騎士と仕事したのは初めてだが、なかなかいいな。それにあの原始型マーレインも興味深い』
『彼、オズが気に入りそうだわ』
『会わせたら、間違いなく口説きにかかるだろうな』
次第に遠くなる意識の片隅で、ぼそぼそと会話を続ける男女の声がふっと途切れ、また再開する。
『……アマラ、君は好きな相手はいないのか?』
『他人の私事に関心をもつなんて珍しいわね。その子の影響?』
『君には幸せになってほしいんだ』
『分かっているでしょう? わたしは自分より強い男じゃないと好きにならないのよ』
そのあとルイスが『まだ独身だから』みたいなことを言っていたけれど、もうあたしの耳が聞き取ることを拒否していた。意識が真っ暗な眠りの底へ落ちていく。
両方の手から伝わるあたたかさに満たされ、あたしは眠った。
*蛇足ですが「考えるな、感じろ(Don't Think. Feel!)」はブ○ース・リーの名台詞。なぜレインが知っているかは疑問…。