表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

241/472

二百四十一話ー 図書館の夜と桜の余韻

創作ラウンジの一角、福田朋広はノートに向かい、ペンをゆっくり走らせていた。外の夜風は窓の隙間から入り込み、ページをかすかに揺らす。棚の奥から聞こえる足音に、ふと顔を上げると、響木しずくが資料を抱えて通り過ぎようとしていた。


「おっと、手が滑っとるな」


朋広がさりげなく手を差し伸べると、体に軽い熱が広がる。短時間20才姿が自然に発動し、動作は滑らかで軽やかになる。しずくは驚いたように目を見開き、少しだけ微笑む。その表情に、桜模様の光が柔らかく揺れる。


朋広は気にすることなく資料を支え、「大丈夫か?」とだけ声をかける。しずくは小声で「ありがとうございます」と返し、静かに歩き去る。


ラウンジの隅で、別の女性がちらりと視線を送る。その揺らぎで桜の光がさらに舞う。誰も理由は語らないが、読者だけがその桜模様の反応が装具によるものだと推測できる。


朋広は再びノートに向かい、静かにペンを動かす。夜の図書館は穏やかで、桜の光がふわりと空気を包み込み、善意の連鎖がひそやかに広がっていくのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ