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百四十五話 伏見稲荷神社・静域の午後

静かな伏見稲荷神社の裏手。

朋広は落ち葉を払いながら、石段をゆっくり上っていた。


巫女装束の紫苑が、掃除をしながら枝の葉を整えている。

枝に引っかかった落ち葉を手早く取ろうとした瞬間、朋広がさっと手を差し伸べる。


桜核が反応し、短時間20才姿が発動。

手足が滑らかに動き、落ち葉を取り除く作業を助けることができた。

体感の軽さだけを感じながら、朋広は「これでいけるな」と自然に呟く。


少し離れた石段には、雛菊ゆらが座って枝を見上げている。

桜片の光が舞い、周囲の空気を柔らかく染める。


さらに奥では、水科澄が参道の掃除をしていた。

桜舞いがわずかに反応し、光が揺れる。


空気には桜舞いと冥の揺らぎが混ざり、短時間20才姿の体感と重なって、境内は静かな光に包まれていた。


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