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ガジェッツン次元で最も有名な景色と言えば、多くの人が蜘蛛の巣のように張り巡らされた宇宙を挙げるだろう。
しかし、りんは今そんな文化的景観には目もくれず、伝説の種族たちの方に興味を惹かれていた。
「人間、オーク、トロール、タウレン、ドワーフ、ゴブリン……魔法少女でも一度にこんなに多くの種族を見る機会はなかったわ。」
「ちょうどいい、か地図帳でも探してみよう。」
次元航行を経て商業惑星に到着したりんは、さっそく『ガジェッツン日報』を手に取った。
続いて書店で見つけた地理図鑑は、少なくとも世界地図に関しては彼女の想像と大きく変わらない内容だった。ガジェッツン次元の下位多元宇宙や、熱砂グループの本部がある中核座標などが記載されている。
りんがページをめくると、今度は宗教と神々についての記述が現れた。
無限世界リリシアの神々は、元から存在したものと信仰によって生まれたものの二種に分かれる。元からの存在とはいわゆる古神一族、すなわち上古の神々だ。彼らは文明の支配者だったが、その支配に不満を持つ者たちによって打倒された。ただしこの時点では、彼らは単に強大な個体に過ぎず、神の象徴――神核は存在しなかった。
その後、世界は長い混乱期に突入する。同時に古神が消えたことで、生き残った人々は信仰の空白期に陥った。そんな中、古神を倒した強者たちを信奉する者たちが現れ、その信仰の力によって彼らは独自の神核を形成していった。こうして生まれた後発の神々は、現神と総称されている。
現在広く信仰されている現神には、二律背反のナール、論理のエルーン、魔法少女のジリア、時空のストゥなどがいる。現神の多くは信仰の加護によって力を増し、信仰が失われればどれほど弱体化するかは不明だが、確実に影響を受ける。現神と古神は絶対的な死敵同士で、神々が無限世界リリシアのほとんどの現行法則を制定している。




