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「次は……あのズムラーンはどこにいるんだ?」
無事ズルファートに入ったリンがリサに尋ねる。はるかの件はさておき、今や彼女が超会いたがっているのは、あの伝説のズムラーンのエネルギーワンド――無限の全知全能を計算解析する超チューリング・ワンドだ。
「あの……どうも道を忘れちゃったみたい……多元宇宙ズルファート、私が来た時からあまりに変わりすぎてて……。」
「……この冗談、全然面白くないよ。」
「冗談じゃない、本当だってば!」両手をブンブン振り回すリサの表情は、今や小動物のようだった「見た目はこうだけど、私って宇宙の位置付とか超苦手なの。前に来た時は目印になる宇宙がいくつかあったけど、今はそれら全部が再構築されちゃって……。」
そう言われると、リサは照れくさそうに笑った「知識の魔法には『知的生命体探知』っていうのがあってね、無限の次元の知的生命体の位置を特定できるのよ……まあ、とにかく知性があるものなら何でもコミュニケーションできるってことなんだけど。」
知性があるものなら何でもコミュニケーションできる……この言葉、どう考えてもすごく怪しいわ。多元宇宙ズルファートみたいな万物が計算可能な世界で、本当に大丈夫なの?
リンは賢明にもその問題を考えないことにした、方向音痴がなぜ道がわからないのかを考えること自体、なんだか不気味なことだったから……。
「仕方ない、運を天に任せてあっちに向かって航行しよう。」
「そういえばリサ、あなた知識の信徒でしょ? じゃあ知識ってどのカテゴリーに属するの?」
「知識はどの次元国家にも属さない、その教義は『知識は力なり』、『知識が無限の次元に与える影響は使用者次第であり、光とも闇とも分かつものではない』。」
「つまり力に正邪の区別はなく、使用者次第ということですね。」
「透徹した理解ですね。」
リンとルリは無限の次元を旅していた時、知識の神殿を訪れたことがある、リンが中を覗き込むと、なんと、パジャマ姿で寝ぼけ顔の少女が知識の神?似てる……いや、本当にそのまんまだった。
るりは思った、この少女、神様っていうより…むしろ私たち魔法少女みたいだ、見た目だけだけどね。
しかし、その少女の儚げな外見の下に潜む膨大な力は紛れもない本物だった、必要とあらば、その力の一片を解放するだけで、多元宇宙を超える無限の次元集合さえも消し飛ばすに足るほど。
するとリサは慣れた手つきでリンを連れ、とある宇宙へと航行し、ある天体に降り立った。幾度も曲がりくねった後、彼女らは一軒の古びた小屋の前に到着する、その看板にはこう書かれていた、『ズムラーン・エネルギーワンド専門店――魔法使いたちの最高の選択』。
「物は希少価値よ、こんな量産型の雑魚アイテム、いらないわ。」
その看板を見て、リンの頬がピクピクと痙攣する、ルリは思わず噴き出し、はるかも笑いをこらえていた。




