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「あの槍自体が邪悪な存在だ。生きていた頃は制御できていたが、死後に怨念が槍に乗っ取られた。もし武器を弾き飛ばせれば…...。」
つまり武装解除か。先の戦闘から判断すると、この『堕ちた魔脊の槍』の質量は銀河団並みだ。
そう言われるとますます掠食形態を試したくなる……。
「リサ、聖なる光を私の剣に込めてくれる?」
「ええ。」
るりが思案しながら言う「どうするつもり? 聖術を込めても魔脊の槍は切断できないぞ。」
「槍を切るつもりなんて最初からない。」黒い剣身に眩い金色の光が宿ると、りんははるかの隣人に向かって再び跳びかかった。見事な縦一閃、当然のように老人は魔脊の槍を横にして防ぐ。しかしりんは即座に剣を滑らせ、爪で黒板を引っ掻くような不快音と共に、聖なる祝福を受けたチェーンソードが槍を握る数本の指を切り落とした。魔脊の槍が地面に転がる。
「安らかに眠れ!!」
チェーンソードが即座にガトリングガンに変形。りんはその勢いのまま、分厚いプレートアーマーに銃口を押し当て、ゼロ距離射撃を放つ。無数の惑星のような霊弾が老人の胴体を貫通し、宇宙空間に光の柱を残した。再びガトリングがチェーンソードに戻ると、今度は高速回転する刃が開けた穴から突き刺さり、老人の上半身を真っ二つに切断。もし不死者に血が流れていたら、りんは血まみれになっていただろう。
「リサ!!」
「塵は塵に、土は土に。亡き者よ、あるべき場所へ帰れ!!」
リサの光剣が放り出された上半身の大きく開いた口に突き刺さると、二つに裂かれた遺体は同時に黄白色の炎に包まれた。熱さを感じさせない炎が周囲の砂をガラス化させ、リサの手には剣の柄しか残らなかった。
「これは浄化の聖炎。不死者が灰になるまで燃え続ける。生者には影響ないが、物品は……。」リサが柄だけ残った剣を捨てながら説明した。
「なかなか機転が利くじゃないか、槍を切ろうとせず、握っている手を狙うとは。」
「ただの小細工さ、普通の剣だったら無理だった。」
「小細工も立派な能力だ、過小評価するな。」




