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第305話「やっぱり!」

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 60階層を軽くクリアし……

 新参のゴーレム『ゴレ吉1号』を先頭、同じくゴレ吉2号を最後方に。

 万全の態勢に隊列を組み直したディーノ達一行は70階層へ到着した。

 ここからは魔導昇降機が設置されておらず、本階段を徒歩で下る事となる。


 そしてウッラとパウラから聞いていた通り、迷宮の趣きが、ガラリと変わった。

 

 いかにも迷宮然としたレンガ積み風石造りの壁から……

 自然が造り上げた天然の洞窟を何者かが手を加えたようになっていた。

 道幅も軽く10m以上に広がっている。

 

 天井も遥かに高い。

 空を見上げるような高さで、倍以上の30mへと変わっている。

 

 一気に広大となった迷宮……

 ディーノは気合を入れ直し、両頬をパンと軽く叩いた。

 

 全100階層のフォルミーカ迷宮を熟知したウッラとパウラによれば……

 第70階層はゴブリンシャーマン、ゴブリンオフィサー、そしてオークカーネルの上位種どもに普通種が混在し、出現するという。


 またこの迷宮に出現するゴブリンシャーマンは、攻撃魔法オンリーで、高位の防御魔法などは行使しないという。

 だが、この迷宮の王がかつてディーノが戦ったゴブリンシャーマンを操った首魁メ フィストフェレスだとすれば、再び強力な魔法障壁を使ってくる可能性は充分にある。

 

 全員の命が懸かっている。

 用心するに越した事はない。

 

 さてさて!

 70階層を少し進むと、早速敵の反応があった。


「ディーノ、敵だ! ゴブリンオフィサーの小群にゴブリンシャーマン2体を加えた混成軍だぞ!」

「きゅう!」


「了解! ウッラさん、ケルの位置まで下がって!」


「了解!」


「ファイ! 先頭へ! 火炎弾を連発で吐いたら、即ユーターン! ケルの位置まで戻って待機! ケルと共にウッラさんを守れ!」


「きゅう!」


「ケル! 後退したファイと共にウッラさんを守れ!」


「ごお!」


「ゴレ吉1号そのままで待機。ファイの火炎弾発射後、入れ替わりに突撃」


「ま!」


「以外の者は待機、その場で戦闘スタンバイ」


「ごあ!」

「了解」

「がお!」

「ま!」


 てきぱきとディーノの指示が飛ぶ。

 全員がすぐディーノの指示に従った。

 これまで結果を出して来たディーノの的確な判断、信頼関係が為せる賜物である。


 果たして……敵はどのような攻撃をしてくるのか?

 索敵の反応から、攻撃魔法を使うゴブリンシャーマンは後方に位置しているようだ。

 

 ならば、まずはある程度接近させ、引き付けて、先制攻撃。

 そのタイミングは結構難しい。

 程よいタイミングで戦闘開始を告げるのもクランリーダーたるディーノの役目である。


 敵はどんどん進んで来る。

 100m……50m……15m、OK!


「ファイ! 火炎弾発射!」


 きゅ!!


 ファイが吠え、小さな口を開けた。


 ごうっ!

 ごうっ!


 小さな火蜥蜴のどこから放たれるのかというくらい、大きな直径1m強の火炎弾が連発で放たれた。


 ばしゅっ!

 ばしゅっ!


 ぎゃああああっ!

 ぐあああああっ!


 小さく凝縮されているとはいえ、ファイアドレイクの火炎弾である。

 間を置かない連発を受け、先頭に居たゴブリンオフィサー数体は消し炭と化した。


 ここでファイは指示通り「ささっ」と素早く後退。


 仲間が数体が一瞬で倒された恐怖から、慌てたゴブリン上位種の小群は混乱する。

 と、そこへ『ゴレ吉1号』がこれまたディーノの指示通り、突撃し、硬い岩の拳で無双する。


 ぐちゃ!

 ぶちゃ!

 ごちゃ!

 びちゃ!


 ゴーレムの強力な拳の前には、ゴブリンオフィサーなど敵ではない。

 問題なのは2体のゴブリンシャーマンである。


 同じく泡を喰ったゴブリンシャーマンどもは、不思議な波動を発した。

 ウッラとパウラが、警告を発する。


「おい、何だ!?」

「え? ゴブリンシャーマンが変な気配を出したわ! 何、この魔力?」


 ピン! と来たディーノがとっさに指示を出す。

 当然、ゴレ吉1号へである。


「よし、ゴレ吉1号、パワー50%オフでパンチ2発試し打ち!」


「ま!」


 どむ!

 どむ!


 ゴレ吉1号はパンチを2発繰り出した。

 が、ゴレ吉のパンチはパワーを吸収され異音だけを発した。

 当然ゴブリンシャーマンへ、ダメージを与える事など出来ない。


 やっぱり! とディーノは苦笑する。

 ゴブリンシャーマン2体は身を守る為、魔法障壁を衝を使ったのだ。


 元々、ゴブリンシャーマンが魔法障壁を行使出来た可能性もゼロではない。

 しかし、ウッラとパウラの経験則からは、これまで行使が全くなかった事が証言されていた。


 であれば、やはり迷宮の王がフォルミーカ迷宮のゴブリンシャーマンどもへ楓村の個体と同じ力を与えたと推定される。

 これで王の正体が、メフィストフェレスである見込みは大いに高まったといえよう。


 とりあえず、この戦いを終わらせなくてはいけない。

 目の前のゴブリンシャーマンどもを倒す事が先決である。


「ゴレ吉1号、下がれ! 俺が行くっ!」


「ま!」


 ゴレ吉1号の返事が発せられると同時に、ディーノは迷宮の床を蹴った。

 当然、奥義ゼロ迫撃の発動である。


 楓村で初めて使った時よりも、ゼロ迫撃の熟練度は格段に増していた。

 あっという間にゴブリンシャーマン2体へ肉薄したディーノ。


 しゅぱっ!

 しゅぱ!!

 

 魂を直接斬るゼロ迫撃の前では、強固な魔法障壁など効果はない。

 ディーノの振るう鋭いやいばは、ゴブリンシャーマンどもの命をあっさりと斬り捨てていたのである。

いつもご愛読頂きありがとうございます。


※当作品は皆様のご愛読と応援をモチベーションとして執筆しております。

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