第287話「真っ向勝負!?」
☆12月18日に、スクウェア・エニックス様の刊行雑誌
月刊「Gファンタジー」1月号が発売されました!
『魔法女子学園の助っ人教師』コミカライズ版最新話が掲載されております。
ぜひ読んでみてください。
東導 号 書籍化作品⛤『魔法女子学園の助っ人教師』
◎小説版《ホビージャパン様HJノベルス刊》
第1巻~7巻大好評発売中。
◎コミカライズ版《藤本桜先生作画》
スクウェア・エニックス様の雑誌月刊「Gファンタジー」に大好評連載中!
Gファンタジーコミックス
☆第4巻1/27発売予定! ※予約受付中です。ぜひご購入を!
第1巻~3巻大好評発売中!
※第1巻、第3巻は『重版』
☆書籍小説版、コミカライズ版ともども、書店様、通販サイト様でぜひお取り寄せください。
何卒宜しくお願い致します。
地下30階層小ホール……
このフロアで存分に、昆虫軍団とバトルを繰り返した一行は……
もう充分だと判断し、小休息していた。
ちなみに、地下40階層への魔導昇降機はすぐ最寄りである。
ゴキブリに恐怖し、びびりまくっていたディーノであったが……
著しく変貌していた。
「よっし! もう大丈夫っす! 来るならいつでも来いって感じですね」
「ディーノ、お前極端だな……」
「ゴキブリが全然怖くなくなれば、もしかして無敵状態? まあ私達姉妹にはありがたいけど……」
「ははははは! 盾役は任せてくださ~い!」
「むむ、キャラも全く変わってるぞ」
「あ~あ、慎み深いディーノ君は、一体どこへ行ったの?」
「おふたりとも、聞いてください。そりゃ、このフロアのゴキブリを殆ど倒せば、人格ガラリと変わりますって」
「まあ、なあ……」
「終いには、ディーノ君。突き抜けちゃって、このフロア中、ゴキブリ探し回っていたもんねぇ……途中で出現したアリ、蜘蛛、カマキリには思いっきり無双してたし」
パウラの言う通りであった。
「開き直った」ディーノは、自ら天敵『コードネームG』を索敵、
逃げた者さえ、フロアの隅まで追跡し、徹底して殲滅したのである。
「おい、ディーノ、魔法剣を撃ちまくって、散々魔力使ったが、どうなんだ?」
「魔力ポーション使っとく?」
「いや、全然大丈夫っす。魔力はちょっと減ったけど、もう満タン状態ですから」
地の精霊ヴィヴィの告げた事は偽りではなかった。
常人の100万倍かどうかは分からないが、数千発以上魔法剣を撃っても、ディーノの魔力は大して減らなかった。
ちなみに減った分も、数分で復活していた。
「はあ?」
「MP使い放題?」
「と、いう事で、このフロアはクリアです。ひと休みしたら、とっとと地下40階層へ行きましょ。それで質問でっす」
魔導昇降機で10階下層へ行く度に、ディーノは質問していた。
なので、双子姉妹は来るべき展開を充分予想していた。
「わ! お決まりパターン来た!」
「そろそろ聞かれると思って、答えは用意してあるわ」
「ではではお願いしまっす。毎度ですが、おふたりへお聞きします。次の地下40階層の強敵は何ですか?」
「地下40階層の主力は脳筋トリオだ」
「そうそう、悪く言えばね。良く言えばパワー系よ」
「脳筋トリオにパワー系……何となく想像付くっす」
ディーノの脳裏に数種類の魔物が思い浮かんだ。
果たして、想像は……当たっていた。
「うむ、腕力と体力だけが取り柄の輩だ」
「うふふ、具体的に言うと、オーガ、ミノタウロス、そしてゴーレムよ」
「うっわ! やっぱそうっすか。確かに脳筋トリオっすね」
「うむ、奴らは力こそが正義。魔法は使わん。ミノタウロスだけが武器を使う。斧か打撃系の武器だ」
「と、いう事で、ディーノ君、どうするの?」
「はい、今お聞きして、一応は考えました。……戦うの楽しみですよ」
地下40階層の敵情報を聞き、ディーノは不敵に笑っていたのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
そして一行は地下40階層に来た。
ウッラから再び希望が出たので、ファイの先頭にケルベロスとウッラ、ジャンが続き、その背後にディーノとパウラ、最後方へオルトロスという配置に戻っていた。
望みが叶い、嬉々として歩く姉ウッラを見守りながら、妹パウラは問う。
「ディーノ君、良かったら教えてくれない? パワー系と戦う方法って何?」
対してディーノは苦笑した。
「いえ、方法ってほどじゃないです。力で対抗するだけなので」
パウラはびっくりした。
姉は茶化して『脳筋トリオ』と言っていたが、オーガやミノタウロス、ゴーレムへ人間がまともに力で太刀打ちして、絶対に敵うはずがない。
彼等は皮膚や装甲も、とてつもなく頑丈であり、人間の柔な生身の拳でダメージを与えるのもひと苦労だ。
聞き違い?
勘違い?
念の為、パウラは尋ねてみる。
「ええっ、力で対抗って、真っ向勝負!? ま、まさか、き、君の膂力で、奴らとまともに力比べするつもり?」
パウラはディーノを改めて見た。
やや長身で痩躯。
どこから見ても筋骨隆々の『偉丈夫』という感じではない。
しかし……
やはりディーノが奴らに挑むのは……
「はい! 真正面から力比べします」
「真正面って!? 呆れたわ、君には! ……って、もう毎度のセリフになってるわね」
だが、ディーノは単に無謀なだけではなかった。
「はあ、俺の経験した戦いで、一応パワー系の物差しはあります」
「パワー系の物差し?」
「ええ、パウラさんは、オークカーネルって上位種知ってます?」
「そんなの当たり前! 知ってるわよ……でも……え? まさか! で、でも!!」
パウラの脳裏には、いろいろな想像が現実と交錯したらしい。
そして最後に、ディーノなら奴らパワー系とまともに戦える!?
という半信半疑状態になったようだ。
「予想以上にガタイは、でかかったっすけど……俺、そいつの拳を受け止めた上、素手で倒したんで……あいつと普通種のオーガと、どっちが強いすかね?」
やはり……
ディーノはとんでもなかった。
パウラの持つ知識において、オークカーネルはオークの中でも最強を誇る上位種である。
ガタイの大きさも強さも半端ない。
戦闘に長けた人間なら、剣や魔法を使えば、オークカーネルとまだ戦える。
しかし、素手?
そんな怪物を素手で倒した!?
「はあ!? な、何それ!! ディーノ君!! も、もっと!! 詳しく話を聞かせて!!」
ますます驚いたパウラが大声で叫んだ瞬間。
「おい! 敵だぞ、パウラ! ディーノ! 戦闘準備だ!」
シーフ役のウッラから敵襲が伝えられた。
「お! 早速っすね。……まあ、見ててください。俺ひとりでやりますから」
ディーノはそう言うと、拳を「ぎゅっ」と握りしめたのである。
いつもご愛読頂きありがとうございます。
※当作品は皆様のご愛読と応援をモチベーションとして執筆しております。
宜しければ、下方にあるブックマーク及び、
☆☆☆☆☆による応援をお願い致します。
東導号の各作品を宜しくお願い致します。
⛤『魔法女子学園の助っ人教師』
◎小説版第1巻~7巻
(ホビージャパン様HJノベルス)
大好評発売中!
◎コミカライズ版コミックス
(スクウェア・エニックス様Gファンタジーコミックス)
☆第4巻の発売が決定致しました。2021年1月27日発売予定! 予約受付中です!
既刊第1巻~3巻も大好評発売中!
※第1巻に続き、第3巻も『重版』致しました!
書店様で、ぜひお手に取ってご覧ください。
※月刊Gファンタジー大好評連載中《作画;藤本桜先生》
☆『12月18日発売』の月刊Gファンタジー1月号に最新話が掲載されております。
一見超ドライでも、本当は優しい主人公の魔法使いルウ、
可憐なヒロイン達の新たな魅力をお楽しみください。
また「Gファンタジー」公式HP内には特設サイトもあります。
コミカライズ版第1話の試し読みも出来ます。
WEB版、小説書籍版と共に、存分に『魔法女子』の世界をお楽しみくださいませ。
マンガアプリ「マンガUP!」様でもコミカライズ版が好評連載中です。
毎週月曜日更新予定です。
お持ちのスマホでお気軽に読めますのでいかがでしょう。
最後に、連載中である
「帰る故郷はスローライフな異世界!レベル99のふるさと勇者」《連載再開!》
「【改訂版】辺境へ追放された勇者は、銀髪美少女と新たな国を創る。気が付いたら魔王と呼ばれていた?」
も宜しくお願い致します。




